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ビートたけしの誕生日 (21 /1/18記)

 2021年1月18日記。

  今日、1月18日は殿の誕生日だ。

 今年74歳になられる。

 芸能人の誕生日の迎え方はそれぞれだ。
 有名なのは和田アキ子さんだろう。
 毎年、芸能界の重鎮、アッコファミリーの面々が集い、
 大々的に開催される。

 その豪華メンバーから番組化が待望され、
 一昨年はAbemaでテレビ中継もされていた。

 勿論、ボクは参加したことはないのだが、
 毎年、幹事は誰、誰が何人規模で参加したか、
 などが話題になる。

 この儀式を「芸能人の靖国参拝」とボクは呼んでいる。
 (無論、漫才のネタですよ、為念。)

 対称的に殿は歳を取るに連れ、
 毎年、誕生日が地味になっていった。
「歳を取ると誕生日なんかめでたくもなんともないんだよ」
 と仰られるようになり、
 昔のように軍団に集合をかけることもなくなった。

 誕生日後に、スタジオで偶々、お会いして祝福の言葉を言うと、口に手を当て「しー」とする。
 「そういうのは言わなくていいんだよ」
 弟子が誕生日を強調して、スタッフや周囲に気を遣わせることを、ご本人は「良し」としないのだ。

 70歳に成られた時は、古希のお祝いとして、ご自宅にお届け物と個人的にお手紙を同封した。
  殿にお手紙を書くことなど、弟子志願の時以来なので緊張した。

   内容についてはたわいもない話で、ハガキ職人が書くような、くだらないことだけをウケ狙いで書いた。

  翌日、フジテレビの「バイキング」の生出演後、移動の車に乗っていたら電話がかかってきた。

 殿からだ!!

 車の中なのに直立不動してしまう。

 「おい、水道橋よぉ! オマエの手紙は笑ったよ!
 なんだあれ、あれは最高だったなー。
 まー笑った、笑った。ま、とにかくありがとよ!」

 と言って切れた。

 天にも昇る心地になった。
 それだけで一日中、ハッピーな気分だった。
 いや、一生覚えていられる、
 ハッピーバースデー、エピソードだった。

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