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琉球の記憶 針突[ハジチ] /波平勇夫・解説,山城博明・写真

両親は共働きだったから、祖母が幼稚園まで迎えに来てくれるなど面倒をみてくれた。
小学4年生まで祖母が靴下をはかせてくれていたのも大事な思い出だ。

トライバルタトゥーというものを知ったときに、沖縄にハジチという文化があったことを知った。

手に入れ墨を入れるのは、結婚できることを表すことだったり、災いを避けるためなど言われているそうだ。
それが、禁止令がだされた後も明治まで細々と続けられていたそうだ。
何に彼女たちは惹かれたのだろうか。

実はこの本を読まなくても、ハジチについてはネットである程度調べられる。しかし、この本のカラー写真で実際の手を見てみると、その圧倒的生々しさに胸を掴まれた。肌の色、手の質感、着物を着ていたり、車椅子に乗っていたり、家でくつろぐ姿。
その手に触れたらきっと人の温かさがあるんだろうなと感じた。
私は1人という数字では伝えられない、その人の歴史が好きでたまらない。

私の祖母は去年亡くなったのだけど、私はいまでも仏壇の前に座ってぶつぶつと念仏を唱える姿を忘れられない。
家族のために祈る姿は祖母の性格を表していたと思う。
何かに書き残すことで、誰か大事な人の事を思い出してくれたら嬉しい。


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