ISO29148のソフトウェア要求仕様の品質特性

ソフトウェア要求仕様の品質特性について調べると、以下のサイトがよく引っかかると思います。

こちらでは、ソフトウェア要求仕様の品質特性として

正当性、無あいまい性、完全性、一貫性、順位付け、検証容易性、修正容易性、追跡性

があると書いています。ここで参照しているのはIEEE830:1998です。

ここらへんより、IEEE830:1998はISO/IEC/IEEE 29148: 2011によってリプレースされ、ISO/IEC/IEEE 29148: 2018で更新された、という流れになります。

ISO/IEC/IEEE 29148:2018では、個別要求に対する品質特性と、要求の集合に対する品質特性が分けて語られています。内容は以下です。

個別要求→必要性(Necessary)、適切性(Appropriate)、無あいまい性(Unambiguous)、完全性(Complete)、単一性(Singular)、実現可能性(Feasible)、検証可能性(Verifiable)、正当性(Correct)、規範適合性(Conforming)

要求の集合→完全性(Complete)、一貫性(Consistent)、実現可能性(Feasible)、理解性(Comprehensive)、妥当性確認可能性(Able to be validated)

完全性や実現可能性は個別、集合両方に含まれていますね。完全性の個別については単一の要求において、追加情報の必要なく十分に要求を記述できているかということを示していて、集合の方は要求の集合における十分性を語っています。端的に言うと、一つで書きたいことをすべてかけているか、と、まとめて書きたいことを書けているか、という違いかと思います。

単一性については実際の業務でも問題になることが多くて、標準に書いてもらえると説明がしやすいですね。

それぞれの具体的な内容はまた別の機会に書こうかとおもいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?