モデルベースドテストの意味
モデルベースドテストは誤解を生みやすい用語です。
A test strategy whereby the test team derives testware from models.
ISTQB Glossaryより。
テストウェア(テストの成果物)をモデルから生成することをモデルベースドテストと呼びます。
にしさんのこの資料がわかりやすいと思っています。
モデルベースドテストは
>テスト設計モデルを用いてテストケースを設計する技術の総称
だと定義されています。
>何らかの形でテスト対象を記述したもの
>» 制御フローモデルや状態遷移モデルなど色々ある
>» 図や表、数式で表せるものの多くはモデルである
>» 難しく考えることはない:機能一覧表だって立派なモデル
とあります。少し補足すると、何らかの決まったルールでテスト対象を記述したもの、だと解釈しています。そのため、資料に書いてある状態遷移モデルや制御フローモデルもモデルですし、機能一覧表もルールに従ってさえいればモデルです。
そしれモデルベースドテストはここから決まったルールでテストケースを生成する方法です。つまり、テスト設計技法を適用できる状況はほとんどモデルベースドテストだといえます。
モデルベースドテストは、テスト設計の手法です。ここも結構間違えられるのですが、テスト実装やテスト実行ではなく、テスト設計の手法です。
また、必ずしもテスト設計の自動化だけを指すものではありません。多くの場合自動化しますが、手動でモデルをもとにテスト設計する場合もモデルベースドテストと呼べます。これは、キーワード駆動テストの文脈に似ていますね。キーワード駆動テストは必ずしもテスト実装の自動化を指さず、手動でもキーワードでテストが書かれていればキーワード駆動テストだ、という話です。
モデルをテスト対象にしたテストをモデルベースドテストだと勘違いするケースが多いので、そこだけは、間違えないようにしてください。
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