ISTQB CTFL_AuTの4章まとめ

ここら辺の続編です。(たぶん)最終回かな。

4章はテスト技法の話です。車でテスト技法、と言えば26262ですね!(知っている人だけうなずくところです)

静的技法と動的技法で分けて説明がされているのですが、やっぱり車独自の用語はそこそこあるのですね。普段使っているので違和感ないですが、おそらくなじみのない人にとっては「なんだそれ」状態なのだと思われます。

静的テスト技法

おそらく車載のソフト開発をしている人ならほとんどが知っていると思われるMISRA-Cが登場します。MISRA-Cはコーディング規約なので、静的テスト技法なのか、と言われるとかなり怪しいですね。ただ、MISRA-Cに準拠していることを調べる静的解析は静的テストに分類されます。その文脈で掲載されているものと思われます。

もうひとつはISO/IEC 29148が紹介されています。なんでここでいきなりソフトウェア要求仕様の品質特性が出てくるのかは謎ですが、MISRA-Cだけを書くのが微妙だったので、レビューに関連する話をいれたかったのでしょう。29148自体は車独自ではないので、ご存じの方も多いかもしれません。僕の記事では↓で少し書いています。ご興味があれば。


動的テスト技法

ここでは比較的特徴的な用語が連続で出てきます。MCDC、バックトゥーバックテスト、フォールトインジェクションテスト、ぐらいが特徴的でしょうか。

特に価値があると個人的に思っているのはMCDCです。カバレッジ基準の一つなのですが、デシジョンカバレッジとコンディションカバレッジは100%満たし、複合コンディションカバレッジまでは満たさない、というものです。具体的にはシラバスを見ていただきたいですが、必要最低限のテストケースで、標準的に実施したいカバレッジが実現できます。MCDCは車以外の分野でも使えるのでは、と思っています。

バックトゥーバックテスト、フォールトインジェクションテストは(MCDCもですが)ISO26262で(ASILによっては)要求されるテスト技法です。他の規格をあまり知らないのですが、テスト技法まで要求する規格は珍しいのではないですかね。テスト技法の内容自体はあまり特殊なものではないです。


これで説明は一通りですね。個人的には1-4章通してISO29148の引用が一番びっくりしました。

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