テスト開発という言葉

テスト開発、という言葉があります。テストを作っていく活動のことです。

今日「テスト開発」がどのプロセスからどのプロセスまでのことを指す言葉なのか、という議論になりました。

こちらのNTTデータさんの記事では、テスト開発プロセスは、

テスト要求分析→テストアーキテクチャ設計→テスト詳細設計→テスト実装

となっていますね。正確にはこの記事の出自は、テスト設計コンテストのチュートリアル資料です。

また、JSTQB FLシラバスの2011版では、以下のような記述があります。

>テスト分析の期間中、何をテストするか決定するため、すなわち、テスト条件を決めるために、テストのベースとなるドキュメントを分析する

また、テスト実行スケジュール(テスト実行順序)を決めるところまでが含まれているようですね。

終わりに関してはテスト設計コンテストとJSTQBで同じ定義であるようです。では始まりの方はどうでしょうか。両方とも「分析」という言葉が入っていますね。それぞれの定義を見てみます。

前者では以下の活動が含まれています。

・テスト要求の源泉の準備

・テスト要求の獲得と分割

・テスト要求モデルの構築と納得

また、テスト要求をエンジニアリング的要求とマネジメント的要求に分類し、エンジニアリング的要求に着目する、としています。

後者では、以下と書かれています。

>テストベース(例えば、要件、ソフトウェア完全性レベル4(リスクレベル)、リスク解析レポート、アーキテクチャ、設計、インターフェース仕様)をレビューする。

>テストアイテム、仕様、動作、ソフトウェアの構造などの分析に基づいて、テスト条件を識別し優先順位を付ける

テスト要求とテスト条件という言葉の違いがありますが、テスト要求の源泉がテストベースであると仮定すると、そこから分析を行って「テストしたいこと」を識別する、と解釈するとほぼ同じことを言っていることになりますね。

大きな考え方の違いは、前者ではテスト要求は自ら獲得しに行くものだ、という考え方で、後者はテストベースとして用意されているものだ、と考えている、というところにあると思います。

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