テストシナリオという用語について

昨日、テストスクリプトとテスト手順という用語について書きました。

今日はもうひとつ、似た用語である「テストシナリオ」について書いてみようと思います。

例のごとく、ISTQB Glossaryではtest procedure specificationのsynonymとして定義されています。

test procedure specification: Documentation specifying one or more test procedures.

テスト手順のsynonymとしていないところが味わい深いですね。また、ISO/IEC/IEEE 29119-2ではtest scenarioの用語定義がありません。

では、テストシナリオという用語は使わないのが正しいかというと、(怒られそうですが)場合による、と思います。昨日もリンクを貼った↓の記事ではユースケーステストとシナリオテストの違いが書かれています。

シナリオテストはユースケーステストと比較して「ゴールを達成するまでの物語にいくつもの乗り越えるべき障害物を盛り込」むもの、と説明されています。基本的なふるまいはユースケースで記載し、もっと細かいものをシナリオで表現する、という役割分担ということですかね。

そのシナリオテストを表現するのがテストシナリオなのだ、と定義すれば「テストシナリオ」という用語の使い道が出てきそうです。(無理やり使えとは言っていないです)

一番よくないのは、テストシナリオ、テスト手順、テストスクリプト等の用語を同じ組織の中でまぜこぜにして使ってしまうことだと思います。基本はISTQBや29119に従いつつ、明確な定義を組織内で行って使えるといいですね。

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