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認知症に挑む【すごい会社】

我が国においては65歳以上の5人に1人が認知症になると予測されているほど、実は身近な病気です。予防のために、治療のために、介護のために、周知のために、さまざまな【すごい会社】が活躍しています。

1.(株)アイ・ブレインサイエンス(大阪府茨木市)

2021/08/26(木)には、大阪大学発スタートアップの(株)アイ・ブレインサイエンス(大阪府茨木市)を紹介しました。

同社では、視線の動きより認知機能を低ストレス・簡便・客観的・定量的に評価する『アイトラッキング式認知機能評価法』を応用して医師の認知症診断を補助するアプリを開発しています。アプリでは曜日の確認や引き算など10問程度を出題し、その答えを複数の選択肢で示す。受診者には正解と考える選択肢を見つめてもらい、タブレット端末のカメラを通じて視線を追跡する仕組みです。

現状は問診や脳の磁気共鳴画像装置(MRI)画像などを基に、認知症かどうかを医師が総合的に診断する方法が一般的です。一般的な問診は10~15分ほどかかり、簡単な質問に答えられないことで取り乱す受診者もいます。同社のアプリは画面を見るだけで済み、不正解でも周囲に分からないため、受診者の心理的な負担を減らせることが期待できます。2022年に医療機器としての承認を目指しています。

2.「認知症」にとりくむ【すごい会社】

日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計され、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されており、高齢社会の日本では認知症に向けた取組が今後ますます重要になります。この「認知症」のさまざまな局面で、【すごい会社】が活躍しています。

例えば、認知症の治療薬の分野では、ハップ剤で世界シェア4割の帝國製薬(株)(香川県東かがわ市)が、飲み薬でなく「貼り薬」の開発を行っています。万が一副作用が出た場合に薬を剥がすことで症状を軽減できるなどの利点があります。また、認知症予防の分野では、(株)エストコーポレーション(東京都千代田区)がITを活用した手軽な高齢者向けの認知症予防型通信教育サービスを提供しています。

認知症になってしまった要介護者の介護のためのさまざまな支援用具も開発され、実用化されています。介護靴大手の徳武産業(株)(香川県さぬき市)は認知症の高齢者を見守る目的で全地球測位システム(GPS)搭載で高齢者の位置を特定できる靴を開発、発売しています。また、医療・介護関連製品メーカーの(株)エヌジェイアイ(福島県郡山市)は、高齢者らがベッドで身を起こしたとき瞬時に介護担当者に知らせる離床通知システムを開発して販売しています。

以上の例からも想像できるように、認知症は非常に多様な分野の企業がとりくむことのできる分野です。我が国の高齢化・人口減少の動きと相まって、その市場規模は拡大していくことが予想できます。それぞれの企業が自らの強みを発揮して「認知症」にとりくんでいくことで、全体としての高齢者に優しい社会が作り上げられていくよう、【すごい会社】の取り組みに今後も期待しつつ注目していきたいと思います。

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3.今週の【すごい会社】

この会社を含め、今週は以下の【すごい会社】をご紹介しました。

★No.2341☆HYUGA PRIMARY CARE(株)(福岡県春日市)。介護施設向けに腕時計型のウエアラブル端末を使って要介護者の心拍数や血圧、体温、血中酸素飽和濃度を24時間計測する装置を開発した。
★No.2342☆(株)イシダ(京都市左京区)。小売店のDXを支援する。価格表示を素早く変更できる電子棚札で業務の効率化を実現する。電子棚札で国内シェア7割。無線装置の設置場所の選定などノウハウがある。
★No.2343☆(株)木田屋商店(千葉県浦安市)。スーパー運営のほか、総菜事業なども手掛ける。葉物野菜を育てる植物工場も運営。このたび、中国に進出。広東省に工場を設立し、地元の高級スーパーに出荷する。
★No.2344☆(株)アイ・ブレインサイエンス(大阪府茨木市)。医師の認知症診断を補助するアプリを開発。受診者に動画形式で出した問題に解答してもらい、正答率や所要時間から記憶力や判断力などを3分で評価。
★No.2345☆天龍製鋸(株)(静岡県袋井市)。鋸の専門メーカーで、産業用鋸を日本ではじめて国産化した機械鋸製造業界のパイオニア。鋼材の焼入れなどの原材料の加工から製品の完成まで行う一貫生産が強み。

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次回もまた、【すごい会社】の数々をお伝えしていきます。どうぞお楽しみに。

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