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高画質・高音質のテレビ番組を支える【すごい会社】

1.(株)日本ビデオシステム(愛知県愛西市)

2020/08/06(木)には、日本国内では PROTECH(プロテック)、海外では NIPROS(ナイプロス)ブランドにて業務用放送機器を開発・製造する(株)日本ビデオシステム(愛知県愛西市)を紹介しました。

同社の主力製品の1つは画像や音声などの信号を長距離伝送する「光伝送装置」。カメラで撮影した映像データを中継室に仲介する役割を担い、カメラの後部に後付けして使います。積み上げた技術と実績で大手カメラメーカーからの共同開発の依頼は絶えず、4K・8K対応の同装置の同社の国内シェアは約9割にのぼるそうです。

放送業界で4Kや8K映像が普及するなか、高画質の映像を送る需要は高まっている一方、映像は高画質になればなるほど膨大な量のデータの遅滞のないやり取りが求められることになります。この大量のデータを円滑に処理する技術が同社の競争力の源泉です。とくに部品調達では、市販部品の組み合わせでは処理能力が限られるため、基本的に部品を自社内でつくりデータ処理の効率性を高めています。

2.放送機器業界で活躍する【すごい会社】

ふだん視聴しているテレビ番組の美しい映像や感動的なシーンの制作は、放送局や番組制作会社など多くの会社が関わっていますが、高性能の放送機器を開発・製造する企業の貢献もまた見逃すことはできません。そして、放送機器メーカーの多くが、特殊な技術を持った専門企業であるのです。

これまでご紹介した【すごい会社】のなかですと、放送局やスタジアム向けのAV(音響・映像)ケーブルで国内シェア7割を占めるカナレ電気(株)(2015/03/14)のような企業間の相互補完的な連携も多いですが、「ラスタライザー」「波形モニター」と呼ばれる4Kなど高精細映像に対応した放送機器製品を開発・製造するリーダー電子(株)(2018/03/05)といった会社を紹介してきました。

このような会社は、それぞれの専門分野において他社の追随を許さない非常に高い技術を持っています。4K・8K放送が普及していくなかで、独自技術を活かしながら新製品開発や新規事業開拓にとりくむ【すごい会社】の取り組みに、今後も期待しつつ注目していきたいと思います。

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3.今週の【すごい会社】

この会社を含め、今週は以下の【すごい会社】をご紹介しました。

★No.2081☆(株)ナガエ(富山県高岡市)。手で直接、触れずにつり革やドアノブをつかめる銅製の器具を発売した。湾曲している左上部分を使ってつり革につかまったり、券売機のボタンを押したりできる。
★No.2082☆(株)アロマジョイン(京都市伏見区)。芳香装置「アロマシューター」の量産を始めた。6種類の香料を搭載し、スマホで好みの香りを届ける。噴射後は空間に香りが残らないため、様々な香りを試せる。
★No.2083☆信州吉野電機(株)(長野県塩尻市)。生分解性プラスチックを使ったゴルフティー「かんざしてぃー」をゴルフ場やネット通販で販売開始。ボールを載せる部分のデザインはサクラとクローバーの2種類。
★No.2084☆(株)日本ビデオシステム(愛知県愛西市)。同社の「光伝送装置」はカメラで撮影した映像データを中継室に仲介する役割を担い、カメラ後部に後付けして使う。4K・8K対応装置の国内シェアは9割。
★No.2085☆(株)卯三郎こけし(群馬県榛東村)。国内最大手。伝統工芸に新風を吹き込むことで新市場を作り出してきた。疫病から人々を守るとされる妖怪「アマビエ」をデザインしたこけしを創作し大ヒット。

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次回もまた、【すごい会社】の数々をお伝えしていきます。どうぞお楽しみに。

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