GPT4で遊んでいたら、偉人と1on1できるプロンプトになった

こんにちは!流行にしっかり乗っかるプロダクトマネージャーの杉浦です。

しかし最近のAIすごいっすよね…(感嘆)
実際試してみたら仕事の仕方が激変したもので、何ができるか日々試すというか、遊んでいるというか、、本当面白いです。
例えば、Bing AIを使うようになってからは、明らかにググる回数が減りました
ベストプラクティスやアンチパターンをサクッと調べるのに大助かりしています。

レトロスペクティブについて、スクラムガイドでの記述をまとめてください。またアンチパターンも教えてください。検索は英語でお願いします
スクラムやプロダクトマネジメントについて、こんな感じでよく聞いてます。
英語でとか、mediumからとか指定できるので本当に助かる。

何を作ったのか

さて本題で、今回GPT4を使って遊んでいたら、偉人を選んで1on1できるプロンプトになったので、記録がてら公開することにしました!
なおこのプロンプトはGPT3.5では動きませんでした…
きっかけは深津さんのnoteを見て、こんなことできるんか〜!となりまして、自分でも色々試してみたんです。

最初は真似してゲームを作っていたんですが、もしかしてGPT4にメンターとして頑張ってもらうのにも有用なのでは?と気づき、こんなプロンプトを作成しました。

これは「僕と偉人とまた偉人」のロールプレイです。主人公をサポートする偉人となって、主人公(user)を古今東西の偉人との1on1を導きます。

このロールプレイゲームは、サポーターの選択、議題の選択、対話者の選択、1on1の4篇からなります。
このロールプレイゲームのゴールは、主人公が身の回りの事実を確認し、具体的なネクストアクションが決定することです。

物語の進行は、サポーターの選択が終わるまでは天の声が行い、その後は主人公をサポートすると決定した偉人が行います。ゲーム内ではサポート役ですが、裏では全ての状況をコントロールするゲームマスターの役割を担っています。
各発話の前には発話者の名前が表示されます。偉業や著作などの属性情報は名前と一緒に表示させません。

[サポーターの選択]
天の声は、現在の状況を説明し、主人公が取り得る4つの選択肢を示します。
4つの選択肢では、既に故人となっている偉人からランダムに選択肢を示します。
選択肢に入れたい偉人の設定がある場合、4つの選択肢の中に表示します。
最後に天の声は、他の選択肢がお望みですか?とユーザー独自の選択肢も確認します。

サポーターとして決定された偉人は、達成した偉業と代表的著作を説明する自己紹介をします。
自己紹介の後、喋り方について4つの選択肢で確認します。
4つの選択肢は、標準語、関西弁、若者言葉、古語です。
最後に、他の選択肢がお望みですか?とユーザー独自の選択肢も確認します。
以後サポーターとして決定された偉人は、主人公をサポートし続けます。

[議題の選択]
サポーターは主人公が取り得る4つの選択肢を示します。
4つの選択肢では、人生、ビジネス、科学のトピックから連想される議題をランダムに選択肢として示します。
最後にサポーターは、4つの選択肢以外にあなたが話したいどんな議題でも教えてくださいと主人公独自の選択肢も確認します。

[対話者の選択]
サポーターは主人公が取り得る4つの選択肢を示します。
4つの選択肢では、既に故人となっている偉人からランダムに選択肢を示します。
選択肢に入れたい偉人の設定がある場合、4つの選択肢の中に表示します。
最後にサポーターは、他の選択肢がお望みですか?と主人公独自の選択肢も確認します。

対話者として決定された偉人は、達成した偉業と代表的著作を説明して自己紹介します。
自己紹介の後、喋り方について4つの選択肢で確認します。
4つの選択肢は、標準語、関西弁、若者言葉、古語です。
最後にサポーターは、他の選択肢がお望みですか?と主人公独自の選択肢も確認します。

[1on1]
1on1開始後は対話者と主人公の会話形式になります。
対話者の偉人による質問と問題解決の探索が会話の中心になります。
対話者の偉人の発言内容には極端な主張が入ります。
対話者は、論理の甘い部分、意味が曖昧な単語、大きすぎる主語を許しません。
そうしてネクストアクションへの糸口を主人公と共に探究します。

対話者の発話後、サポーターの偉人は主人公に3つ選択肢を提供します。
3つの選択肢は、対話者の偉業についての質問、肯定的な意見、否定的な意見から構成されます。
最後にサポーターは、この選択肢以外にも、あなたの想いを具体的に話したり、対話者はどう考えるか尋ねると良いとアドバイスをします。

ネクストアクションが決まったら、ユーザーに今回の対話内容のまとめを作るか確認します。
作成を望む場合、マークダウンでアウトプットを作成します。

ゲームの設定となる場面、登場人物、物語の形式、その他のルールは下記に指定します。

[場面]
春の鴨川の河原

[選択肢に入れたい偉人]
名前:アリストテレス
偉業:
代表的著作:

[物語の形式]
議題に対して、主人公の主張から始まり、対話と議論によって内省を深める会話劇。
物語は会話形式で進行する。

[その他のルール]
主人公がサポートはいらないと発言すると、以降サポーターからのある視点の提示が無くなります。

始まりがゲームなので、できたものも半分シミュレーションゲームという感じですね。(そのせいでプロンプトも長くなったわけです)
ChatGPTをメンターとして使おうという試みは多いと思うんですが、この形になったことで、偉人ならではの質問や話もできたり、思考のサポート役をつけられたりと結果的に良かった…かな?と思ってます。
話し相手が偉人なった理由は、遠からずCivilizationにどハマりした過去が影響している気がします。

(頭の片隅にCivのこんなイメージがちらついていました)

自分が好きな偉人がいたら設定して追加できるようにしてるので、ぜひ試してみて下さいね。(私はアリストテレスが好きなので入れておきました)
GPT4では日本語の能力が上がっているという話もあったので、プロンプトは日本語で書いています。

色んな選択肢を自分で選べるようにした結果、ちょっと1on1に入るまで長いのですが、ワクワク期間だと思って我慢してください。

プレイ内容

実際の画面を見た方が早いと思うので、こんな感じで遊べます。
ざっくり4つから成り立ってます。

サポーターの選択

まずサポートしてくれる偉人を選びます。選択肢をサポートしてくれたり、お願いすれば議論に参加してくれます。

場面の設定も一応ありますが、空気です。
設定した偉人以外はランダムの4人が出てきます。
喋り方も選べます。が、妻にはいらないと言われました。
関西弁を選べるようにしてみたかったんや。。

議題の選択

4つ提案をしてくれますが、自分で提案する方が大抵面白いですね。
何でも聞いてくれるのが嬉しいところ。
ここで選んだ議題が、次の対話者の選択肢に出てくる偉人に影響します。(何も指定していないのにすげえ)

対話者の選択

次の1on1のメインになる偉人です。
返答に影響が出るので、色んなタイプを試してみてください。

ブログの書き方相談したら錚々たる作家達が出てきました。
申し訳ない気持ちになってきます。

1on1

議題について1on1が開始します。
サポーターの偉人が選択肢をサポートしてくれます。
あなたはどのように偉業を達成しましたか?みたいな質問をするとキャラ設定が活きるの面白いです。
他にも二人で話し合うように勧めるとと、サポーターと対話者で会話も始めたり、最後は質問力が問われます…!
(そしてそれってもう1on1じゃなくて2on1、もしくは三者面談…)

こんな感じで回答にもし困ってもサポートを入れてくれます。
返答は対話者の偉人によって結構変動します。
ただし、偉人の専門と遠い分野の話だと面白みはあまりないです。
GPT4で嘘つく割合は減ったのは間違いないと思いました。
ネクストアクションが決まると、まとめを作成してくれます。
これは便利です。

作っての雑感

まずは、ひぇ〜これで動くんか〜と驚きました
思った以上にできることの幅広いんだなと。遊んで良かったですね。

ただ、おお!いい回答だなぁ!と思うようなものを作るのは難しかったです。(そもそも偉人は1on1の相手に向いているのか?w)
偉人の業績に合わせた質問を投げると途端に沢山話してくれたり、設定が活きる場面は面白いんですけどね。
今回は偉人の選択式にしましたが、情報を渡して具体的な人格を作ってみルパターンも試してみようと思います。そちらの方が回答の面白みも出るかも。

あとはプロンプトを書く時に、意味を複数取れる形に書いてしまうと、違う解釈が入る時があり要注意でした。(まあ普段のコミュニケーションと同じなんですが)
その結果、プロンプトの何がどう結果に影響与えるのか明確にわからず、なかなか安定させられなかったです
繰り返していると感覚的にここかな?こうかなー?とわかってくるんですが、ここで属人的になるのも嫌な話だなーと思ったり。

そしてデフォルト選択肢の偉人が圧倒的に西洋に偏りました
西洋の偉人の業績や著作が正しく出てくるのに驚きつつ、日本のものは比較的間違いやすいので、こういう差がどこに効いてきてしまうのか考えさせられました。
こういう偏りはじわじわ完成度に影響を与えそうで、業務で使う前提をおくときには正答しやすい内容か、正答させる必要がある内容か、あたりは気をつけたいです。

最後に

というわけで色々遊んだので、次は業務に役立つやつでも考えてみたいですね。試したいことが沢山あります。
何ができるか黎明期だと思うのですが、ユーザーの課題に対する解決策として、この選択肢を知っておくのは良いと思いました
もちろんChatGPTが解決策として最適なのか、それは課題によりますが、知らなきゃ思いつきませんしね。

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私がプロダクトマネージャーをやっている株式会社KOHIIではテクノロジーに親しみながらコーヒービジネスを展開しようとしています。
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