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忘備録②パンチドランカー(慢性外傷性脳症について)

先日心臓震盪やパンチドランカーについての講義を受けました。

その続編となります。

高次脳機能検査 → パンチドランカーの可能性 25/30位しかとれない


脳のダメージは見た目でわからない → 脳CT → 症状は遅れて出ることもある
 ↪︎脳細胞は痛み感じない → 48時間一人にしない

ミオグロビン尿 → おしっこがコーラ色はやばい →死ぬ2、3歩手前
 ↪︎即、腎臓内科へ!
  ↪︎筋の破片が血中に回って腎臓の濾過器の網目に溜まったら、毒物が体中にまわる
カリウム → 高カリウム血症 → 心臓止まる
       ↪︎クラッシュシンドローム

どつきあいはダメ → カウンターとかもらわないのが大事

血液触らない → B、C肝炎、エイズ、梅毒など
2ヶ月間、検査は(−)となる
消毒 → 次亜塩素酸ナトリウム

引退して歳を取る → ろれつ回らない、暴力的になる など

パンチドランカー → 判定できない。確定診断は死後の解剖
 ↪︎兆候は? → 全体的に脳細胞が減る → いろいろ症状出る
         ↪︎CT・MRIの画像にでない
高次脳機能検査 → アルツハイマー、認知症と一緒の検査
 ↪︎脳外科に行ってもわかるわけではない


<慢性外傷性脳症について wikipediaより抜粋>

慢性外傷性脳症(まんせいがいしょうせいのうしょう、chronic traumatic encephalopathy; CTE)とは、頭部への衝撃から生じる脳震盪などの脳への反復する傷害が原因となり、脳変性による認知症に似た症状を持つ進行性の脳症をきたす神経変性疾患。最初にボクサーで見出されたことから俗にパンチドランカー(和製英語)と呼ばれており、他にもパンチドランク症候群(punch-drunk syndrome)、拳闘家痴呆(dementia pugilistica; DP)、慢性ボクサー脳症、外傷性ボクサー脳症、慢性ボクシング外傷性脳損傷などの別称がある。しかしこの疾患は、アメリカンフットボール、アイスホッケー、サッカー、プロレスリング、野球などの接触の多いスポーツ(コンタクトスポーツ)の多くでみられているほか、脳震盪を繰り返した兵士にもみられている。
頭部(脳)への衝撃による外傷性脳損傷が発症の起因となる点が、アルツハイマー病やパーキンソン病など他の神経変性疾患と異なっているが、タウタンパク質の過剰なリン酸化によって神経変性が引き起こされるタウオパチーであることは共通しており、死後に脳を解剖することによってしか最終的な診断ができないことから、これらの疾患と混同されることが非常に多い。

症状
軽度な外傷性脳損傷を繰り返し受けてから数年から数十年経って、記銘力低下、易攻撃性、錯乱、抑うつ状態などの認知症症状を呈する。これらの症状が悪化することによって社会生活だけでなく、日常の生活でさえ著しく困難になる場合もある。アルツハイマー病やパーキンソン病などとの鑑別が困難なことが多い。
具体的な症状は以下の通りであるが、同様に脳の器質的障害に起因する認知症の症状などにも類似した各種障害や人格変化が現れることが往々にある。
頭痛・痺れ・身体の震え・吃音(どもり)・バランス感覚の喪失
認知障害(記憶障害・集中力障害・認識障害・遂行機能障害・判断力低下・混乱等)
人格変化(感情易変、暴力・暴言、攻撃性、幼稚、性的羞恥心の低下、多弁性・自発性・活動性の低下、病的嫉妬、被害妄想等)
ボストン大学医学部のロバート・キャントゥらによる研究では、慢性外傷性脳症の重症度について4段階のステージを設定している。
ステージ1 頭痛
ステージ2 鬱、攻撃性、怒り、短期間の記憶障害
ステージ3 認知障害
ステージ4 本格的な認知症、パーキンソン病(体の震え、歩行障害)

要因
頭部に強い衝撃を繰り返し受けることがパンチドランカーの危険因子になると一般的には考えられているが、頭部に衝撃を繰り返し受けている全てのアスリートが発症しているわけでは無く、2005年ごろから本格的な研究が始まったばかりの疾患ということもあり詳しいことはまだ判明しておらず、遺伝の可能性や被曝の程度など様々な研究調査が続けられている。
格闘技におけるダウンは、いわゆる脳震盪が最大の要因である。「震盪」とは、激しく揺り動かす・激しく揺れ動く、という意味で、脳震盪とは脳が頭蓋内で強く揺さぶられることを指す。脳震盪により、大脳表面と大脳辺縁系および脳幹部を結ぶ神経の軸が広い範囲で切断などの損傷を受けることで、ダウンが起こる。
ボクシングは他の格闘技と比べて頭部へダメージが集中するためパンチドランカーに陥り易いとされていて、ボクシングをはじめてから平均して15年後ぐらいに発症する選手が多く、ボクサーの約20%が患っていると言われている。実際2015年1月30日に発表された、米国クリーブランド・クリニックを中心とした研究グループが4年間に渡って収集分析した研究結果でも「ボクサーは総合格闘家と比べて、年齢にかかわりなく全般的に結果が悪く、ボクサーの脳容量は総合格闘家よりも小さく、知的に後れを取っていた」と実証された。アルバータ大学が2015年11月に発表した、試合後の選手が義務付けられているメディカルチェックの10年分、総合格闘家1,181人、ボクサー550人を対象にしたメディカルチェックを再調査した結果でも、切り傷や捻挫などの軽症を負った選手はボクサーの49.8%に対して総合格闘家が59.4%と上回ったが、脳震盪や失神、骨折や目の損傷などの重症を負った選手は総合格闘家の4.2%に対してボクサーが7.2%と上回り同様に実証された。その理由については、ボクシングは攻撃が許されている範囲が頭部と胴体に限定されているため、ルール的に頭部へダメージが集中しやすい構造となっており、関節技やローキックなど頭部以外へダメージが分散される他の格闘技よりも頭部のダメージの多くなっていることや、特にプロボクシングは勝利のために相手をノックアウトすることを狙う格闘技であり、興行という観点からも派手なノックアウト勝利を至上とする風潮が根強いためノックアウトを奪いやすい頭部への打撃が多いこと、ボクシングは試合時間(ラウンド数)が他の格闘技より長いためダメージが蓄積しやすいこと、などが指摘されている。
ボクシング、空手、キックボクシング(K-1)、総合格闘技、プロレスなどの格闘技選手に限らず、競技中に激しい衝突が起きるラグビー、アメリカンフットボールなどの選手、落馬事故によって頭部への受傷を経験した競馬の騎手、またスポーツ選手以外にも、爆風で飛ばされた兵士、家庭内暴力の被害者、ヘッドバンギングの経験者などにもパンチドランカーの症状が見られることがある。

病理
脳にはタウタンパク質の蓄積と、脳組織の変性が認められる。
脳組織の変性としては、前頭皮質、側頭皮質及び側頭葉の萎縮から来る、脳重量の減少が特徴的であり、側脳室と第三脳室の膨張がしばしばあり、稀な事例として第四脳室膨張が見られることもある。青斑核及び黒質の蒼白、嗅球、視床、乳頭体、脳幹、小脳の萎縮が認められ、さらに病状が進んだ場合 海馬 、内嗅皮質、扁桃体の著しい萎縮が見られることがある。
タウタンパク質の蓄積により、神経原線維変化(英語版)や、神経突起・グリア細胞の異常が引き起こされている。一方ベータアミロイドの蓄積は比較的珍しい。

診断
今のところ生きている間の診断は不可能で、死後に脳を解剖することでしか最終的な診断ができない。核磁気共鳴画像法などの高度な画像診断技術によって、脳内の器質的変化を見出そうとする研究が行われている。たとえばタウタンパク質に特異的に結合するようなトレーサーがあれば、ポジトロン断層法によってタウタンパク質の蓄積を見出すことができるはずである。しかし未だ実用に達したものはない。

予防法
脳への影響は打撃による累計的な損傷量、つまりダメージの蓄積がもっとも警戒すべき点であるとされている。それゆえ選手・競技者としてのキャリアが豊富かつ長期に渡る者や、激しいファイトを特徴とした選手ほど細心の注意が求められることになる。
最大の予防法は、脳にダメージを与えないことである。とは言っても、格闘技を行う以上、頭部へ打撃を全く貰わないというのは難しい。ディフェンス能力を徹底して高めたり、スパーリングでは、全力で顔面を殴らない。ヘッドギアを必ず着用する。キャリアが長期になるほど危険であるので、引退の時期を誤らないように注意することも重要である。
パンチドランカーとその症状を避けるためには、周囲の証言を聞き出すことや定期的な脳の検査(脳室拡大および白質の瀰漫性萎縮)を続けることが必要不可欠である。どんな小さなサインも見過ごさないようにすることが、悪化させない最良の手段である。近年では、多くの格闘技団体で試合前後の脳の検査を義務付けている。

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