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2021年9月27日「ヒバクシャと出会うカフェ」報告

9月27日に「ヒバクシャと出会うカフェ」第3弾をオンラインで開催しました。

「ヒバクシャと出会うカフェ」とは

「被爆者の方とお友達になりたい!」という私の思いが原点の交流会です。証言会ではなく、ヒバクシャのみなさんと1人の「ひと」として出会い、交流し、この先も長くつながれる関係を築くきっかけを作りたいと思い、高橋悠太(慶應義塾大学2年)くんと企画しました。今回は1人で挑戦!

 第3弾は第20代高校生平和大使の皆さんと!

今回は、第20代高校生平和大使の5人と長崎で被爆された和田征子(わだ まさこ)さんを囲みました。彼女たちは高校生の頃、「高校生一万人署名」で集まった署名を国連本部に届け、各自地元で活動の報告をするなど核兵器廃絶を訴え、活動をされていました。現在、大学生2年生の皆さんは、今も核兵器廃絶に関わっている方もいれば、今は少し離れてジェンダーや国際関係など幅広く勉強されている方など様々です。そんな皆さんが和田さんと丁寧に向き合い、もう一度、被爆者の方々の痛みに寄り添い、核兵器の問題を考える機会となれば素敵だなと思っていました。

当日は、「あの日(8月9日)のこと」や戦後、被爆者の方々が沈黙しなければならなかったこと、核兵器禁止条約についてなど沢山お話して頂きました。

和田さんの葛藤に共感


和田さんが被爆したのは1歳10か月で、「あの日のこと」はお母さんから聞いた話を聞かせて頂きました。和田さんが聞いた話をまとめたものをお母さんに見せた際、「こんなもんじゃない」と言われたそうです。また以前は、被爆体験を覚えている先輩方の話を聞くので精一杯で、「ほとんど記憶がない私が被爆体験を話しても良いのか」という葛藤を抱えていたことを伺いました。そんな和田さんの葛藤は「原爆を体験していない私たちが被爆者の方々の悲しみを伝えていっても良いのか」と悩んでいた皆さんにも共感するところがありました。だから、「話をつくらない、母から聞いたことしか話さない」、「すべてを自分が見てきたかのようには話せないから、自分の気持ちを最初に話す」ということを思いながら証言しているそうです。

参加者の皆さんからは、「大学の勉強と繋げて自分ができることをもっと探したいと改めて思った」、「核兵器廃絶の活動からは離れていたけど、活動の大切さや次の世代に伝える大切さを確認できた」、「私たちが伝えていかなければならないとはっきりと自覚することができた」、「関心がない人も含めて多くの人が被爆者の方や原爆のことを身近に感じられるように発信する存在になりたい、という決断を強くすることができた」という声を頂きました。皆さんの今後に向けた決意のような想いが伝わってきて、嬉しかったです。

核兵器禁止条約の発効がゴールではない


最後に、「被爆体験を『かわいそうだね』、『気の毒だね』と思ってもらうのではなく、『繰り返してはいけない』ということを訴え続けていく」、「核兵器禁止条約の発効が最後ではなく、核兵器を禁止し、廃絶するまでを望んでいる。だからサーロ・節子さんが言ったように『核兵器の終わりの始まり』なんだ」という和田さんの力強いメッセージ。

「一緒に頑張っていきましょう!」という和田さんの生き生きとした勇気に励まされ、これからも自分ができることを続けていこうと思えた2時間でした。

それぞれの胸の中に「ヒバクシャ」ではなく、「和田征子」さんが生き始めています。

自分の家族や学校の仲間たちと一緒に被爆者のみなさんに出会いたい方、あるいは一緒にこのカフェをやってみたい方は、私までご連絡ください。




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