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第6回複雑系スモールワールド_主題1

フランケンとの対談
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いまだ金時ラジオ 第6回 複雑系スモールワールド
「読まなくてもいい本」の読書案内
主題1 なんで僕らは今、この本なのさ?
実は、僕は、橘玲さんの本は、ほとんど全て読んでいた。橘玲さんは、ぼくが一番大好きな作家だ。
でも、なぜか「読まなくていい本」の読書案内だけは、読んでいなかった。この本はちょっとタイトルが?な感じ。そして、フランケンからこの本が面白いと教えてもらって、かなり驚いた。実際に読んでみて、この本は橘玲さんの本の中でも、もしかしたら、最高傑作かもしれないと感じた。

なんの本なの?
最初に、この本のタイトルを見ると、ああ、色々な本に難癖付けるスタンスの本なのかな、って直感的に思うだろうけど、
意外や意外、そういう本じゃなかった。
本が多すぎる世の中で、読むべき本をはっきりさせるために、読まなくていい理由とともに読まなくていい本に書いてあった内容を教えてくれる本だ。

知識の最前線ってやつは、常に大きなパラダイムシフトを乗り越えてきた。そうやって人類の知識はアップデートされてきた。パラダイムシフトを超えた後の世界にいる僕たちは、その分野の知見を得るためには、パラダイムシフト以前の本を一生懸命読んでもしょうがないでしょう?
だから、橘さんはこの本で、いくつかの領域で起こったパラダイムシフトを紹介して、読まなくてもいい本をバッサリ削ってくれる。
そういうコンセプトの本だ。
言うならば、パラダイムシフト年表みたいな本だ。

この本で取り扱う題材は5つの領域のものだ。
複雑系
進化論
ゲーム理論
脳科学
功利主義

まずもって、なんで一人の人間がこうも多岐にわたる領域に造形を深められるものかと驚いてしまう。そして、一つ一つがとんでもなく密度が濃い。

僕はかつて自分のラジオで、本には薄い本と濃い本があるという話をしたことがある。読み上げ機能を使ったときに、内容が理解できる本と、全くできない本があるという意味だ。
この本は後者の典型で、さらっと目を通すということがほぼできないタイプの本だ。さすが読書案内。

先にあげた5つの領域の話はどれも面白いので、是非読んでもらいたい。
もらいたいけど、ここで紹介するのは重すぎる。だいたいにおいて、橘さんは領域の歴史を要約して本にしたのだから、それを端的にまとめるのは無理です。能力的に。
そんなわけで、今日は一つのテーマに絞って紹介させてもらいたい。

複雑系だ。

長くなったけど、ここからこの本に書かれている複雑系という世界を紹介していこう。

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