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第5回錯覚資産_主題の2

フランケンとの対談
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いまだ金時ラジオ 第5回錯覚資産
主題2 錯覚資産の特徴はその不可視性
・思考の錯覚の最大の特徴は、その不可視性だ。
基本的に意識の知らないところで、無意識が勝手に記憶を書きかえることで認知バイアスが発生する。
(例)古くからの友達がビジネスで大成功をおさめた。俺は昔からあいつのことを優秀だと思っていたと記憶が書き換えられる。
上に上げた認知バイアスの結果、直感的に正しく感じるけど間違っている事、直感的に間違ってるけどあっている事の二つが生まれる。これは見えない。この死角を使って殴り合うのが現実社会だ。見えないところから殴れ。殴られないように見えないところをガードしろ。
・錯覚資産とは、「他人が自分に対して抱く、自分に都合がいい錯覚」のことだ。なぜ錯覚資産が重要なのかというと、それが、成功と失敗を分ける、極めて大きな要因だからだ。学生時代であれば、ガリ勉して試験で良い点をとれば他人に勝てる。実力をつけて成果をだせば勝てる。でも社会人になり、組織の中で仕事をしはじめると錯覚資産の扱いがゲームの進行上非常に重要になる。

これを利用するのは、卑怯だ。でも、使わなければ世界は生きづらくなることを覚悟しろ。
使わなかったときの不利益は上に示す三種類のループの複利で増えていく。

・錯覚資産の大きさ
「ハロー効果の強さ」✕「思い浮かびやすさ」✕「思い浮かべる人の数」✕「思い浮かべる人の質(教授>同僚医師)」。この図形の体積が錯覚資産。

・錯覚資産は、多次元図形の体積として表現できる。錯覚資産は指数関数的に増大する。実力と錯覚資産は、相乗効果で増大していく。
錯覚資産はべき分布する。要は、ごく一部の人間に、大部分の錯覚資産が集中する。非常に大きな格差が生まれる。錯覚資産を理解し、増やす努力をする者としない者の差は、どんどん広がってしまう。
この集中する交点が、ハブなのだ。資産の大きさは与える影響の大きさに直結する。

現実世界は、実力が正しく評価される健全でフェアで気持ちのいい世界なんかじゃない。思考の錯覚の泥沼の中で、錯覚資産という卑怯な武器で殴り合う、油断のならないジャングルなのだ。
まとめると、
見えないところで大きな武器がものを言ってる。
複雑系に連結することで、とんでもなく大きくなる差を意識しよう。
じゃあ、次は、それを意識して、医療者が何を考えて行くか議論しよう。

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