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第7回嫌われる勇気_主題4

フランケンとの対談
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主題4
アドラー心理学 後編2

他者信頼
他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと。無条件の信頼とは、対人関係をよくするため、横の関係を築いていくための手段。そのかわり、もしあなたがその人との関係をよくしたいと思わないのなら、ハサミで断ち切ってしまっても構わない。断ち切ることはあなたの課題なのです。
大学生の頃は、「好きな人、嫌いな人」がいた。アドラー心理学をある程度習得した今は、自分の周囲が「好きな人」だけになり、嫌いな人がいなくなった。これは正確にいうと、大好きな人が数人いて、あとはフラットな横の関係を築く無数の人達という構成。その背景にあるのが、課題の分離であったり、対人関係の軸に競争を置かないこと、縦の関係を否定し、すべての人と横の関係を築くこと。他人を変えようとしない。そうではなく、自分の解釈を変える。そして、対人関係のカードは常に自分が持っていることを理解すること。
そうすることで、他者信頼、あとからでてくる他者貢献につながる。

仕事の本質は他者への貢献
他者貢献とは、仲間である他者に対して、なんらかの働きかけをしていくこと。貢献しようとすること。たとえ目に見える貢献でなくとも、私はだれかの役に立っているという主観的な感覚を、すなわち貢献感を持てればそれでよい。

フランケンラジオ第89話で、時々正確な時を刻まなくなる時計(実は奥さんが日時をあわせていたという話)がまさにこれ。
幸福とは、貢献感である。それが幸福の定義である。
もし本当に貢献感が持てているのなら、他者からの承認はいらなくなります。わざわざ他者から認めてもらうでもなく、私は誰かの役にたっていると実感できているのですから。


そんな大層な話で(笑)
うがった見方をすると、後半のメッセージは、「自分勝手に生きろ」という意味ではない、というエクスキュースとも取れる。
他者からの評価を否定し、承認欲求も否定する。
しかし、人間にとって、他人の構築した社会との関わりそのものを否定することは意味がないため、社会との肯定的な接続を示す必要がある。

自分と他人を含んだ「共同体意識」というものを設定し、それに対する「貢献」に価値を与えることで「他者との関わり絶った自分勝手な生き方」を否定している。我々は、他者との関係をより良いものにすべきなのだ、と。

ここで特徴的であるのは、共同体は、具体的な人間からなる集団ではなく、仮想的な高次構造として捉えられる点だ。具体的な人間が存在すると、その人物からの承認を必要としてしまうからだ。
さらに言えば、必要なのは「貢献」ではなく「貢献感」である。「感」が付いているところがミソだ。貢献感は自分の中で完結できるファクターである。
他者貢献においても、この意味において、他者は必ずしも存在しなくてもよい。成り立つのである。

人生とは連続する刹那である
人生は登山のように目的に向かうものではない。人生は線ではなく、人生は点の連続である。われわれは、いま、ここにしか生きることができない。我々の生とは刹那の中にしか存在しないのです。人生とは、いまこの瞬間をくるくるとダンスするように生きる、連続する刹那なのです。ダンスを踊っているいま、ここが充実していればそれでいいのです。ダンスにおいては、踊ることそれ自体が目的であって、ダンスによってどこかに到達しようとはだれも思わないでしょう。

いま、ここに強烈なスポットライトを当てよ
人生全体にうすらぼんやりとした光を当てているからこそ、過去や未来が見えてしまう。しかし、もしもいま、ここに強烈なスポットライトを当てていたら、過去も未来も見えなくなるでしょう。ライフスタイルは、いま、ここの話であり、自らの意識で変えていけるものです。
ちなみに、飲茶先生の「最強のニーチェ」という本の中では、
永劫回帰(えいごうかいき)を否定せよ。そして、いままさにこの瞬間にスポットライトを照らすのだ。「今この瞬間」を肯定できる人間のことをニーチェパイセンは「超人」と呼んでいる。ぜひよんでみてほしい。

この話を始めると、僕はくどいよ。

やっぱりこれはニーチェの大いなる正午と同じものだね。

この本のメッセージとして1番ビンビン来るのは、

「人生最大の嘘とは、今この瞬間を生きない事」というフレーズだ。
今この瞬間を生きる事で、人生は完結しているのだ、と。

そして、「他者貢献、これを指針にしろ。これを目標に掲げる限り、他人がどう思おうが、惑わされることはない」

もうほんと、明日死んでもいいっていう生き方を強調すると、それで長生きしちゃったらどうすんの、とか批判する人が湧くんですよ。
逆に言いたい、あんた、今死ぬとして、満足して死ねるの?と。
僕はコレばっかだね。
でも、究極的には、全ての哲学書っていうのは、形を変えてこれを伝えようとしているんだよ。

一般的な人生の意味はない。人生の意味はあなたが自分自身に与えるものだ。
私が変われば世界が変わる。私以外の誰も世界を変えてくれない。

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