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ダイエット 食べたい


客観的視点の維持がヴィパッサナー

前回は中村天風が、「病は忘れれば治る」と言っていた意味をお伝えしました。

ひとつの心のスペースに、置いておくべきものは、今この瞬間に取り組んでいる事象です。

今この瞬間に感じている感覚です。。

今ここの1点の感覚には、意味もありません。

意味をくっつけているのは思考です。

感じることと思考は別次元です。

今ここの瞬間に、心のスペースに同居することはできません。

意味がないのですから、悩み苦しむ事もありません。

しかし思考は、未来の希望や不安、過去の栄光や不満に思いを馳せて、落ち着くところが無いのです。

心のスペースの中に感情と連動して、歓喜や怒り、恐怖を詰め込みます。

揺れ動く感情や、計算する思考に翻弄される心を観察できるのが、客観的視点です。

この視点を絶やさぬトレーニングがヴィパッサナーです。

エゴは心のスペースを、思考感情で埋め尽くそうとして、冷静な視点を忘れるように促します。

青い空を、白や灰色の雲が覆い尽くすのです。

五欲を貪る

客観的視点を持たず、無明の闇に引きずり込まれると、思い通りに進まぬ人生に嫌気がさして、ストレスを発散する手段を探します。

知らぬ内に溜めた不満を解消しようと五欲を貪るのです。

性欲、財欲、名誉欲、睡眠欲、そして食欲です。

今ここの感覚には意味がありません。

般若心経で言うところの、「無眼耳鼻舌身意、無色声香味触法」で、5感が感じているものは意味など無いのです。

身体が感じている感覚に、たとえば傘を持っている手のひらの感触を、「傘を持って感じている」と道理を探すのが思考です。

朝、雨が降っていて、傘立てより傘を抜き出し、ドアを開けて、傘を開いて来たのです。

時間が生まれ、道理が生まれ、思考は安心します。

しかし、その傘を持っている瞬間に、その手のひらの感触を感じている心のスペースには、触覚以外何もありません。

過去も未来も意味も思考の後付けです。

ただ、「感じています、感じています」と確認します。

呼吸に意識が移動したら、「吸います、吸います、吐きます、吐きます」と確認します。

背中に意識が移動したら、「伸びる、伸びる、縮む、縮む」と確認します。

今ここ気付いていることから、心が浮遊しないように、客観的視点を保つのです。

思考は納得しない

ヴィパッサナーの動画リンク ↓ ↓ ↓
            歩くヴィパッサナー

「抜き足、抜き足、差し足、差し足、忍び足、忍び足」と心の中で実況しながら、歩きます。

足裏の感覚や、背中の感覚を感じながら歩いていきます。

「終わったらあれやろう」とか、「夕食の準備面倒臭い」等妄想が浮かんだら、「妄想、妄想、妄想」と、心のスペースの穴を見張ります。

部屋の壁の穴より、ネズミが入り込むように、隙を狙って妄想が穴から入りこむのです。

この穴を監視するのです。

丹念に身体の感覚を感じます。

歩くヴィパッサナーの場合は、抜き足で上げて、差し足で前に送り、忍び足で重心移動します。

ゆっくり歩きながら身体の感覚を感じて、心の中で実況します。

意識が背中やお腹に向いたら、「伸びる、伸びる、伸びる」もしくは、「膨らみ、膨らみ、膨らみ」と実況を臨機応変に変えます。

意識が身体から離れ、たとえば「疲れた」とか、「お腹がすいた」と妄想になったら、「妄想、妄想、妄想」と実況します。

身体の感覚は、今ここです。

時間の無い、意味の無い、今ここの感覚です。

しかし、心はすぐに楽な方へと流れ、妄想してしまうのです。

本当に食べたいのか?

ヴィパッサナーの習慣ができると、周囲の雑事に振り回されることが減ります。

また、本意でないことも、淡々とこなせるようになります。

今ここで意味を作らずに、比較も、羨望も、不満も消え、一意専心で取り組んでいることを単純にやるのです。

そうすると、妄想が激減して大脳が消費している膨大なエネルギー浪費が解消されます。

私は4時間寝れれば十分ですが、省エネ型の人間になります(個人差があるので注意)。

「今ここ」に滞在できるようになると、思考感情で「食べたい、食べなきゃ」という欲求が湧きあがっても、瞬間の身体の感覚を感じることで、すぐに貪ることはしません。

感じることで、感情に騙されることなく、適量を超えた食事に走ることはありません。

私は、10代、20代のころ、格闘技の試合で減量が必要だったのですが、心身の調整がうまくできませんでした。

次回はその辺について書いてみます。

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