2016年ベストディスク


1.BABEL,BABEL/GRAPEVINE

この歳になってまさかこんなに1枚の、しかも日本人のアルバムを何度も繰り返し聴くような事があるとは思わなかった。タイトなドラム、丁寧なギター、落ち着いた歌声…あー魅力を語ったらキリがないくらいの大人っぽくてひねくれた完成度の高いロックまたはポップスがぎっしり。私のように昔ちょっとバインをかじったけどそういえば最近ちゃんと聴いてないな〜という方達全員に聴いてほしい。全曲いいけど4曲目〜6曲目の流れ、素晴らしすぎる!


2.LIGHT UPON THE LAKE/WHITNEY

これはtwitterでフォローしている若くて趣味のいい方の呟きからたまたま拾ったもの。この薔薇の花を見逃さなくて本当によかった。胸の隙間にそっと入り込んでくるような穏やかで普遍的な音楽。刺激ではなく安らぎを求めて、朝も昼も夜も聴いた。

3.META/METAFIVE

メタ。METAFIVE。名前からジャケから経歴から何から何までかっこいいうえに曲まで全部、そして12月に観たばかりのライブもかっこよくて、私は今年1年間ずっとメタファイブのことばかり考えていた。馴れ合いで聴かれてもおかしくないバンドなのに、全員がさりげなく自分を主張しながらスタイリッシュな音に揃えて届けてくれるのが流石。文句があるのは期間限定ってところだけ。


4.NOT TO DISAPPEAR/DAUGHTER

上半期のベストを選んだ初夏には思い出さなかったこのアルバムが寒さと共に再びじわじわと駆け上がってここまできた。遠くの方で鳴り響く轟音ギターに冷たい女性ボーカルが天国のよう。暗い。淡い。儚い。

5.A SEAT AT THE TABLE/SOLANGE

ソランジュをちゃんと聴いたのは実は初めて。何故手に取ってみたかというとジャケに惹かれたから。こっちを見る強い意志を持った目。凛とした佇まい。余計な飾りは付けず、しっとりと美しく可憐な女性。媚を売らない、期待を裏切らない、そういう音楽。


6.EPOCH/TYCHO

テクノなんて沢山聴いたからもう聴かないと思っていたのに。いたのに。足早に駆け抜けていくようなドラマチックな展開が飽きそうで飽きない美しい電子音楽。これをかけていれば目の前の景色が輝いて見えるくらいだ。どうせライブも良いんだろうなぁ。


7.EMOTIONS AND MATH/MARGARET GLASPY

「No Matter Who」を聴いてしゃがれたキュートな歌声に痺れてしまった。よくある女性SSWといえばそうだしシンプルな曲ばかり12曲なんだけど、骨太だったり可憐だったり小さな変化で抑揚もついていてギターとボーカルの良さを堪能できる。誰かにお勧めしたい1枚。


8.LEISURE/LEISURE

Applemusicでたまたま聴いた「Got It Bad」にやられた夏からずっと待っていたニュージーランドのバンドのデビューアルバム。これがなんとデジタル音源のみらしくて、どこにも売っていない。こんなに素敵なのに勿体ないから早くCDで出して欲しい。音はソウル寄りのインパラという感じで、夜に是非。

9.D.A.N./D.A.N.

去年少しずつまた音楽を聴きはじめて一番びっくりしたのは、日本の20代前半の人達の作る曲のクオリティの高さで、D.A.N.はそのうちのひとつ。しなやかなダンス・ミュージック。でもお家対応可。このくらい存在感を無くして音と同化しているボーカルって理想的かも。


10.THE RIDE/CATFISH AND THE BOTTLEMEN

10番目を凄く迷って悩んで、じゃあキャットフィッシュを入れたいなぁと思ってしまったのは、去年あんなに聴いた1stアルバムが一昨年発売で去年のベストに入れられなくて宙に浮いたままだったから。2ndで急に趣を変えたりせず、同じ質感のメロディアスでザラついたUKロックで1枚作ってくれて感謝。次もこんなでいいよ、そしてまたあっさりブツッと終わらせて。

※ →にリンクを貼っておきます。

他にはアレキサンドロス、BEACH SLANG、CYMBALS EAT GUITARS、石野卓球、UNDERWORLD、PRIMAL SCREAMなどが候補でした。選ぶ時にまた改めて聴きかえす作業は本当に楽しい。



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