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家電話がつなぐもの

3連休初日の話。

「もしもし、□□(名字)ですけど」

祖父の妹(大叔母と言うんですね、今調べた)から
うちへ電話がかかってきた。
母がお彼岸に送ったものへのお礼らしかった。
母は旅行中だったため、伝言を引き受けた。



伝言確認後の会話。

「あの、もしかして○○(名前)おばさんですか?」

「ああ、そうです」

「いつも絵ハガキありがとうございます、
 母、すごく楽しみにしてます」

「今年は遅なって心配かけてごめんねぇ。
 ちょっと調子が悪くてね。
 でも今はもう大丈夫やから」

「良かったです。お大事になさってください」

「ありがとうね」

「はい。......あの...お声を聴いてると懐かしいです。
 祖母を思い出します...」

ほんとに急に懐かしくなり
声が震えてしまったので慌てて電話を切った。



なんで似てると感じたんだろう?

故郷が同じだからイントネーションも同じなのは当たり前だけど
そういうのじゃなく声がね、なんか
「おばあちゃんそっくり」だったんです。

不思議で仕方がない。
大叔母と血のつながりがあるのは
祖父の方で、祖母は元は他人なのに。

しいて言えば祖母と大叔母は
元同級生でとても仲良しだったので
特別シンクロしやすかったのかも?

それにしたって家族のように一緒に生活したわけではないし、
成人後はますます会える機会は限られてたはずなのでやっぱり不思議。

(大叔母はずっと九州在住、
 祖母は本州に移住したため
 ふらっと会える距離ではなかった)

何より不思議なのは、
私は過去、二人が話してるのを聞いたことが何度かあり、
その時は声も話し方も似てるなんて
ほんのすこしも思わなかったこと。

電話の声って不思議だな。
たぶん科学的に説明できる事柄だろうけど
「不思議」のままにしておきたい不思議な出来事でした。



長くなり本題からズレてしまったけど
 
元々書こうとしてたのは
「家電話だからこその会話だったな」ということ。

最初から母のケータイ宛にかけられていたら伝言は必要なく
私が大叔母の声を聞くこともなかった。

話したい相手に直接つながるのは気楽でいいけど
「取り次ぐ」から発生するやりとりが減ったのは
ちょっとさびしいな、と思った話でした。

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