短歌5首連作「冬の雨の夜」(『西瓜』第九号「ともに」欄投稿作品)

死なないを選んだ人生の終わりも死であることの冷たい線路

いつまでも仕事が苦手 終点のとなりの駅の踏み切りの音

辞世は母に伝わるだろう泣かせずに済む歌がなく口笛ならす

濁流がここまで来たと示すため胸のあたりに刻んだタトゥー

トンネルを抜けても冬の雨の夜 明けない、やまない、春にならない

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中原中也に同名の詩がありますが、完成後に知りました。

「抜けないトンネルはない」「春が来ない冬はない」「やまない雨はない」「明けない夜はない」っということばを、スプラトゥーンのサーモンランでインクの爆撃を浴びながら思いました。

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