決意と理念3

吉報を受けた私達は早速打ち合わせの準備をしてその日を迎えた。
場所はMバーガーの店内だった。
私と妻が緊張の面持ちでお店に入ると、Mバーガーの社長の山田さん、電話をくださった田中さん、課長さんの3人が待っていた。
早速私たちの会社の現状、Mバーガーに対する想いを伝えた。
山田社長は、『今まで当社のハンバーガーを取り扱わせて欲しいとのご要望はありましたが、こんなに熱意を持って言ってくれたのは本山さんが初めてです。ぜひ実現できるように進めていきましょう!』
その後はFCで始めること、ロイヤリティーや
各種取り決めを進めていった。
最初の打ち合わせから半年後の2020年11月にMバーガー大倉北店をオープンすることになった。責任者は妻が務めることになった。
飲食業は初めてだったが、求人や内装工事、現場教育などは本店の谷口さんが丁寧に指導してくださった。
また、求人にも即戦力となる人材が多数入って
くれ人材にも恵まれた。
オープンに際し、協力してくださった方々改めてお礼申し上げます。
初日の販売目標を100個に設定したが、なんと
初日で販売してしまった。
その後も順調に売り上げることができ、初月売り上げは180万円を超えた。
売り上げ目標を大きく上回る結果だった。
こうして飲食事業は順調な門出を迎えた。
また、美容室がコロナ禍において現状を脱却するために新しい一手を売ったことが西日本新聞の記事に掲載されて、その記事を見たテレビ取材や雑誌などが取材に来てくれた。
その甲斐あって飲食部門は順調に立ち上がったが、問題は本業の美容室の対策だ。
コロナ以前当時弊社は6店舗体制であったが、
コロナ禍に入って、美容師も1人2人と辞めていき最終的には全体の30%が去っていった。
対策として、不採算店舗の能登店を閉鎖した。
非常事態の時に人の本性は出るものとはよく言ったもので、緊急事態宣言が出た瞬間に就業時間を待たずに帰っていく者、コロナが怖いから辞めます。小さな子供がいるので辞めます等様々な理由をつけ退職していった。
給与補償や状況説明などできる限りの対応をしていったが、やはり方向性の違いと言うのか?帰属意識というのか?改めて理念教育の大切さが身に沁みた。そして、それでも残ってくれた社員達に改めてありがたいと感じた。

唯一自分を褒めてあげたいのは、その間に全社員に向けて話した内容が先生から認めていただけたことだ。
以下先生からの言葉
素晴らしい、よく出来てます。今までの山本の仕事で最高です。少しづつ私が言うTOPらしさが理解できてきました。今回の試練が山本を変えようとしてます。

初めて先生に認められた大切な言葉だ。
その後、先生は会社の復活を待たずして他界することになってしまう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?