Going Back To IUKA

アルバート・キングの1971年のアルバム『Love Joy』に収録されていた『Going Back To IUKA』のカバーからも、ココの心情を考察してみます。

「泣いたわ。故郷からの手紙には私の愛しい人が死にそうだとあったの。一晩中電車に揺られてアイウカ(南部の田舎)に戻ったわ」ー最後には、"どうぞ、誰がご存知でしたら、彼が眠る場所を教えて下さい"と締め括っています。想像するに、恋人を置いて北上して長い年月が経ち、手紙の知らせで故郷の地に戻ったが、結局は元恋人の死には逢えず仕舞いだったのだなあと。セカンドライン・ファンクなアレンジからは想像し難い内容!更にココが歌うと、しっかりと頭を上げて立つ強さを前面的に感じてしまう。その強さこそが、"ココ・テイラーのブルース"の持ち味なのだと思います。

男性視点の男気なブルースを、男勝りなココのボーカルが押し出すわけですが、そこには女性の切なさと強さをしっかりと感じさせてくれるのです。

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