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東方シリーズで導線がしっかりしている作品とは?

はじめに


最近、自分の身の回りでSTGブームが起きているわけですが、やはりなんだかんだ言っても2次創作等で親しみが持たれている東方Project作品は非常に有用なツールだと感じています。
「えーマジeasyモード!?」「easyモードが許されるのは小学生までだよね~」なんていう歌もありましたが、普通にeasyモードの存在はありがたいと思います。
そこで自分がプレーしたことがある東方シリーズで東方easyモードの難易度を格付けして身の回りにおすすめできる東方シリーズは何かを伝えればいい……と思ったのですが、それだけならネットの海に普通にあります。しかしそれに目を通していて感じたことがあります。
easyモードからノーマルモードへステップアップしやすい作品という評価がない。
どういうことかというと、easyでおすすめされる作品と、ノーマル難易度でおすすめされる作品は違うのです。
easy難易度ならこれがおすすめで、ノーマルからはこれがおすすめだからそれぞれ別のゲーム買ってね!ってことになりがちなのです。
これはちょっと初心者に対してお財布事情的に悪くね?って思ったので、easyモードからノーマルモードへ自然にステップアップできる作品は
どれ?ってtier分けしようかな、と思ったのです。

調査開始

というわけで調査を行いました。自分自身はノーマルからハードシューターだと思います。ノーマルに関しては地霊殿クラスの最高難易度クラスはムリですが、殆どはノーコンティニュークリア可能。ハードはあまりプレーしてないのですが、風神録、妖々夢、虹龍洞は達成済み。後はアーケードゲーム系のSTGを1ccクリアするって感じですね。虹龍洞の実績コメントで「難易度ノーマルを1つでも1コインクリアできるならノーマルシューターを名乗っていい」みたいなニュアンスのことが書いてあったので、ノーマルシューターの条件はクリア。ハードシューターはギリギリ……名乗っていいのかな?
って思ってます。
そして普段はプレーしないeasyモード、作品によっては約10年ぶりのeasy再プレーで体当たり取材しました。そして普段プレーしているノーマルと比べて難易度の剥離が大きいかどうかや、本当にSTGを普段プレーしていない人でもゲーム性を理解できるのか?あたりを独断と偏見混じりで採点していきます。そもそも評価するまでも無くノーマル難易度の高い地霊殿、紺珠伝、星蓮船あたりは名誉の出禁です!

ランク付け

評価するとこうなると思います。
S(超おすすめ)~(あまりよくない)

S 東方妖々夢・東方鬼形獣
A 東方永夜抄・東方神霊廟
B 東方紅魔郷・東方天空璋・東方風神録
C 東方虹龍洞・東方輝針城

かなり偏見が入ってますので、作品ごとに分けて解説しようかなと。

Sランク 東方妖々夢、東方鬼形獣

この2つは兎に角キャラ性能でゴリ押ししやすい感があります。
東方妖々夢に関してですが、咲夜広範囲タイプ、所謂咲夜A装備が兎に角強い。キャラの高速移動と低速移動時の速度差が激しいですが、それを補って余りある敵殲滅能力と、キャラ特性である「他キャラよりボムを1つ多く所持できる」が強力です。とりあえずわからなくなったらボム押せ!で何とかなります。そしてeasy自体の難易度も簡単。
森羅結界という一定時間ミスが許容されるシステムが有り、これもSTG初心者でも「なんか適当にアイテム取ってたら結界張られて、その間はボムらなくてもミスが帳消しになるよ」とでも説明してればいいでしょう。
ノーマルも練習すれば多分なんとかなる。ただし新参ホイホイ>新参バイバイに牙をむく代名詞の1人、5ボス魂魄妖夢が鬼門。通常弾幕強い、スペカは時間停止が厄介。コイツの対策が組めるか次第でしょう。

実は初めてやりましたが、5面の妖夢の強さはノーマルで身にしみてるので、そこでしっかりボムを使うことが寛容かと。残機落としたのはラストスペカ取ったろ~と調子ぶっこいた結果で、安全にプレーすれば残機8はあったかもしれません。

東方鬼形獣に関しては正直システムに関しては複雑といえば複雑なのですが、某格闘ゲーマーUMEHARA氏が最初にクリアした東方STGですし、分かってしまえばとりあえず同じ色の動物アイテム取ればいいんだな!って思ってもらえればいいと思います。一定数集めて暴走ロアリングという強化状態にするとマジでフィーバー。個人的おすすめはオオカミ(赤)を
集めること。低速ショットの性能がアップし、初心者が苦戦するであろうボス戦も適当に打ち込んでれば一瞬で終わります。カワウソ(緑)を集めたらバリアが出るのですが、個人的には短期決戦を挑んだほうが基本この作品のボス戦はいいと思います。オオワシ(紫)は通常ショットが強化されるため、ボス戦よりかは道中の雑魚に不安がある人はこっちで対応するといいでしょう。難易度も全体的に控えめ。easy→ノーマルと繋が楽な作品という今回の評価基準を充分クリアしていると思います。霊夢+オオカミで速攻かけて破壊の衝動に目覚めましょう!妖夢オオカミも面白いと言えば面白いです。

特に最終ボスの後半のスペルカードに関しては実質勝ちイベント戦か?みたいな展開になります。大量に霊アイテムが出てくるのでサクッと同色5つ集めて暴走ロアリングでガン攻めしましょう。ロアリング中は1回だけ被弾が許されるので被弾してもすぐ立て直して再度暴走すればOK。

Aランク 東方永夜抄・東方神霊廟

東方永夜抄に関しては、難易度に関しては優しいとは思いますし、ゲーム性も凄くシンプルなのでプレイヤーが覚えることが殆どないということでは十分Sランクにしても良い作品です。
ですが、個人的に弾幕の傾向がちまちまと小さい避けをガチ避け要求してくるのが初心者には苦しいかも?と感じました。ノーマルだと特にそこが苦しいでしょうし。5ボス優曇華も新参ホイホイ>新参バイバイと牙を向いてきます。スペルカードトレーニングや攻略解説などを見て練習しまくれば妖々夢の妖夢よりかは遥かに御しやすい相手ではありますが。
ゆかれいむチームを使えば喰らいボムが容易になるので、ボムの抱え落ちで残機を落とすということはほぼありえないでしょう。起きてしまったら猛省レベルです。兎に角このゲームに関してはボムを抱え落ちしないで、難所はボムで楽するを徹底できるかどうかがキモでしょう。

多分体当たり取材した結果では一番ミスが少なかった作品だと思います。最近ノーマル鬼練習してたせいもありますが、抱え落ちしにくいというゲーム設計と、ボムゲーにするんや!という覚悟があればクリアは易しい方でしょう。

東方神霊廟。これに関しては公式から低難易度を謳っているだけあり、easyモードもノーマルモードも兎に角簡単です。特に5ボス「物部布都」の弱さは語り草に出来るレベルでしょう。ノーマルで5ボスといえばその作品を象徴するギミックをふんだんに使ってプレイヤーを苦しめてくるイメージが有るのですが、珍しくそれを使ってこない。使ってこないなら使ってこないでガチガチに地力が高いイメージがあるのですが、それもない。普通にノーボム撃破も狙えるレベル。むしろギミックだけなら3ボスの方がギミックしてるじゃねーか!
とここまで言えば舐めきってもクリアできそうですが、問題点はエクステンド回数が少なすぎること。ライフが増えないので心理的なプレッシャーが大きいです。easyは兎も角、ノーマルでは4・5面合わせて2ミス以内が理想な気がします。後ゲームシステムがコロコロ変わることでも有名な東方シリーズですが、今作のトランスというシステムがどうも地味。一応正しく使えば一定時間無敵を使えるのですが、ゲージ稼ぎが面倒くさい上に、そこまでシステムに爽快感がない。妖々夢の森羅結界は勝手に発動してミスをリカバーしてくれるし、点数も稼げる。鬼形獣のロアリングは目に見えて派手なエフェクトで支援効果も強い。それに比べるとどうも地味。ステレオタイプのSTGといえばいいですけど、東方と言えばやはり美しさとか派手さだと思うので、このシステムはどう使えばいいの?と初心者の方が陥りがちな点と、前述のノーミス進行のプレッシャーが厳しいので難易度の割には評価を落とさざるをえないかなと思いました。とりあえず霊夢で安定でしょう。

弾幕の激しさや、弾速の速さがおとなしめなのも特徴。一応あまりミスは2回以内に抑えたはずですが、エクステンド回数が少ないので地味ですね……

Bランク 東方紅魔郷・東方天空璋・東方風神録

東方紅魔郷についてですが、Windowsに移行して初めての東方シリーズとあってちょっと異質です。東方は基本6面構成なのですが、この作品はEASYモードを選んだときだけ5面で強制バッドエンド行きです。
一見悪く聞こえますが、1ステージ少ないということを言い換えれば、イージー難易度でのノーコンティニュークリアが一番簡単とも言えます。
システム的にはシンプルなので、考えることが少なめなのも○でしょう。
ですがシンプルということは純粋な地力が出てしまうので、ノーマルとの難易度差のギャップがネックになるかも知れません。そもそもこのゲームは珍しく内部ランクを実装しているので、ノーマルだとミスが少ないと難易度が上がり、だからといってミスが多いとノーコンティニュークリアが遠のく。
幸いボスの体力は少なめなので、地力が備われば殴り勝ちできるようにはなるでしょうか。とりあえず霊夢でいいでしょう。
しかし新参ホイホイの咲夜がやはり新参バイバイってレベルで強いんですわ……

こんな感じで強制バッドエンド送りです。

続いて東方天空璋。ゲーム性自体はかなりシンプルめかつ、システムが強力です。季節開放という簡易型ボムのような機能があり、グレイズをしながら敵を倒していれば自然と溜まっているし、発動もワンボタンなのでとりあえず困ったら押す!で安全を確保できるかと思います。純粋にボムが増えてるようなものですから安全重視プレーなら問題はないでしょう。easyモードだけならSランクのおすすめ度と言えます。ただし、少しノーマルモードでの難易度が高いかも知れません。とはいえ正しく季節開放が使えれば、難所は5面とラスボスの最終形態ぐらいでしょうか。最終ボスの最後だけ季節開放が封印されてしまうため、一気に攻撃力がダウン+季節開放による緊急回避が不能となります。あと個人的な感想をいうとカラフルすぎる東方で背景と敵の弾の判別が難しいので意図しない被弾が多いかなと思ってます。
とはいえ、わかりやすい東方ではありますので、このランクの中ではおすすめしやすい部類です。霊夢+春or冬装備がおすすめでしょうか。


システムが強すぎるのでまさかのフルライフ1CCが可能でした、困ったら開放かボムや!!

そして最後は東方風神録。よく東方シリーズ入門におすすめ作品として挙げられる作品ですね。評判通り、非常にシンプルで遊びやすいです。システムに派手なものがないが、シンプル故に理解がしやすい上に強力なボムが印象的です。
ボムの発動コストがなんとパワーを1消費するだけ。そしてその割には敵から簡単にパワーアップアイテムが落ちるので直ぐに消費したコストを取り戻すことが出来る。というわけで正しくボムが使えればかなり簡単になるタイトルです。……というのが難易度ノーマルでのイメージだったのですが、イージーでプレーするとこの難易度帯ではシリーズでも高難易度の部類の弾幕が数多く襲ってきます。弾速が速かったり、物量が多すぎたり……
そして何故か難易度ノーマルより難化している最終ボスのラストスペカ。
このイージーがクリアできるなら他作品のノーマルにも手が届いちゃうんじゃないか?というぐらい結構エグいっす。ノーマルモードの低難易度はいいのですが。
ちなみに筆者が初EASYノーコンティニュークリアをしたのがこれだったりします。なので正直感覚が麻痺してましたごめんなさい!!これ難しいです!!比較的火力が安定してる霊夢ホーミング装備が安定でしょう。
レザマリバグ!?な、ナンノコトカナー

ここまでは楽なんですけどね……

Cランク 東方虹龍洞・東方輝針城

東方虹龍洞ですが、コンセプトが複数回プレーによってカードを集め、それにより自機を大幅強化して、いつも寄り手強い敵に対抗していくというゲーム性だと思います。なので1発でサクッとクリアする~ってゲームではなく、周回プレーでカードを集め、所持できるカードの数を増やしてから本格的な攻略に挑むといった感じでしょうか。装備さえ育ってしまえば、いろいろな手段で攻略ができるので楽しい作品で個人的には推したい作品なのですが、初心者がそこまで(装備を集めたり、強い装備を組み立てることに)気づくかな……という問題点があります。ここがクリアできるなら中々楽しい作品だと思います。
とりあえず自機は早苗。次点で霊夢。強力なカードである「大天狗の麦飯」「法力経典」「やんごとなき威光」「ドラゴンキセル」あたりがおすすめでしょう。

なんかあんまり参考になる画像がないのでこの作品のSSはないです……

そしてラストは東方輝針城。これはシステム自体が悪さをしてるかなと思います。東方固有のシステムである上部回収を更に複雑化させたのが本作。大量のアイテムを一気に上部回収するとボーナスとしてボムアイテムやライフのかけらが手に入ります。しかしライフを増やす手段がこれしかなく、システム上上部回収をしようとしたら敵弾や敵に体当りしてミスを犯させようという神主(zun氏)の意図が見え透いてます。

そこを考えてどういう手段で上部回収を効率良く行うか~というのを考えるのが今作の魅力だとは思うのですが、ちょっとこれはSTG初心者に求めるものではないかなーというのが自分の感想です。敵の出現パターンを覚えて上部回収を狙ったり、ボムの無敵時間を活かして上部回収を行うという攻略パターンの構築がこの作品の楽しみ方だとは思いますが少し初心者には厳しいかなと。

また、5面・6面がなかなかのギミックゲーなのも難関かなと。ボムゲーにすればいいのですがここまでに充分なリソースを所持していないと苦戦は避けられないでしょう。というわけで最下層は癖が強いシステムのせいと言った感じで評価を落としている感じです。BGMは個人的に好きな曲で揃ってます。攻略は咲夜A安定でしょう。広範囲攻撃+ボムの性能がいいので簡単に上部回収を行うチャンスを作りつつ、うまくやればボムのかけらが3つキャッシュバックされます。

ここまで充分なリソースを確保するのが大変なんですわ……

終わりに

結局、予算に余裕があるのであればキャラが、bgmが好きだからで購入して色んな作品に触れるのが丸い選択肢だと思います。ですがいきなり新しい趣味に大金をはたくというのは中々に覚悟がいることだと思うのでこのような記事を書いてみました。若いプレイヤーさんが身の回りに増えているので、このいい流れが続くことを祈ります。

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