コロナ禍に舞い降りた、ぼる塾という名の希望

私のモーニングルーティーンは、YouTubeのぼる塾チャンネルを再生することから始まる。
ニ年前には名前すら知らなかった四人組。
いや、二年前には結成すらされていなかった。

ぼる塾は、吉本所属の女性お笑いカルテット。
2019年12月に、猫塾(田辺智加、酒寄希望)としんぼる(きりやはるか、あんり)が合体し、ぼる塾となった。
私はお笑いが好きだが、誰かにすごくハマるということは今までなかった。
そんな私がぼる塾にハマりまくっている。
一人暮らしの部屋は彼女たちの笑い声で溢れ、まるで同居しているかのようだ。
そんな私が思う、ぼる塾の魅力を語っていきたい。

初めてぼる塾を見たのは、「アメトーーク!」だったか「しゃべくり007」だったか。ハッキリとは覚えていない。
最初の緊急事態宣言の頃から、急にテレビでぼる塾を目にするようになった。
切れのいいツッコミのあんりと、亀梨くん大好きな田辺さんが印象に残っていた。この頃、はるちゃんはまだ割と静かだった気がする。
最初は自分の見るバラエティ番組に出ていたらラッキーくらいだったが、いつしかぼる塾目当てで録画するようになっていた。

まずは、各メンバーを個人的な目線で紹介していきたい。
今や「芸能界のスイーツ女王」の異名を持ち、昨日ついにスイーツ本を出版、その勢いはとどまるところを知らない、ぼる塾のボケ担当、田辺智加。
元しんぼるのきりやはるか、あんりとは11歳の年齢差があるが、それを微塵も感じさせない、危なっかしさとキュートさ。
かまってちゃんなところも可愛い。
持ちギャグ、「まあね~」や「ソーリー」の出しどころをたまに間違えるところも、愛おしい。
そして、好きなものを好きと胸を張って言えるすがすがしさ。
普段の田辺さんにお喋りという印象はないが、好きなものを語る時は本当に饒舌になる。
私がこのnoteを書こうと思ったのは、そんな田辺さんの影響かもしれない。

ぼる塾、もう一人のボケ担当、きりやはるか。
田辺さんとあんりのインパクトが強いぼる塾だが、真の爆弾ガールは彼女。
まだ一人で野に放つのは若干不安だが、どんな爆弾を落としても幼馴染あんりが鋭くツッコんでくれるので、問題なし。
ただただ純粋に、今目の前にある仕事を思いっきり楽しんでいる。
そんな心底楽しそうなはるちゃんを見ているのが、私も楽しい。
先輩芸人さんに「どんなふうにツッコんで欲しいとかあるの?」と聞かれた時、「私はあんりが好きだから、あんりのどんなツッコミも面白いと思っちゃう」と言ったはるちゃんの愛おしさに、私は胸が潰れそうになった。(今また思い出して、涙腺が・・。)

ぼる塾のかなめ、ツッコミ担当のあんり。
私はぼる塾を丸ごと愛してやまないが、誰推しかと言われたらあんり推しになるのだと思う。
テレビ番組では、常にものすごい瞬発力を発揮し、短く印象的なフレーズで、スカッとするツッコミをしてくれる。
若手芸人としては言いにくいであろうことも、躊躇なく発言。
それでいて、とても繊細で気配り上手な一面も。
ぼる塾チャンネルを観ていても、田辺さんやはるちゃんが捉え方によっては誤解されそうな発言をした時に、さりげなくフォローを入れる。
とにかく彼女には全方位が見えているのだ。それだけ気が回っていたら、精神的な負担もきっと大きいのでは、と私は余計な心配をしながら、いつもあんりを見つめている。

そして、現在育休中のメンバー、酒寄希望。
テレビなどへの出演は控えているが、ぼる塾チャンネルのライブ配信や動画にはちょこちょこ登場。
彼女の書くnoteも、楽しみの一つ。酒寄さんの文才が発揮されまくっている。カルテットの一員ながら育休中という一歩離れた酒寄さんならではの視点から、メンバーのエピソードが綴られていて、とても面白い。ここでしか知ることができないエピソードも多くてお得感があるし、文章のみで綴られるぼる塾ワールドも、また新鮮で楽しい。
最近ぼる塾チャンネルで始まった「田辺の和室」という、酒寄さんと田辺さんのラジオ企画もいい。第一回目は、37分の放送中約30分がドラゴンボールの話という、最高に偏りのある私得な内容で、既に何度も聴いている。(酒寄さんはピッコロ推しらしい。)

私が、なぜこんなにぼる塾の世界に夢中なのか考えてみた。
テレビ出演しているぼる塾も、もちろん面白い。
ただ、私がぼる塾に本格的にハマったのは、ぼる塾チャンネルを見るようになってからだと思う。
大体の動画がぼる塾の3人、または4人(育休中の酒寄さんはたまに出現)が食事をしながら、ダラダラとトークをしている。
彼女たちのトークは、聴いていてモヤっとしたり、イヤな気持ちになることが全くない。
そして、ぼる塾の世界には、嘘がない。
多分ぼる塾は誰一人嘘をつけない。おべっか(古い?)も言えない。
それぞれが自然に、目の前の人やもの、出来事のポジティブな部分に目を向けることによって、嘘がなくポジティブという、幸せなぼる塾ワールドが繰り広げられているのだ。
嘘がないこととポジティブなことの両立ってなかなかの奇跡なんではないかと、ひねくれ者の私は思う。
そして、お互いがお互いを大好き!というのが、本当によく伝わってくる。
あんりが「私たちが楽しんでいるのを見て、楽しんでいただく」と言っていたが、まさにそれなのだ。
ぼる塾チャンネルの動画は、大抵何も起きない。
ただ、それはどこまでも優しい世界で、私はあまりの優しさに涙してしまうこともしばしばだ。
不安を抱えることの多い今の時代に、ぼる塾の4人は動画を通して優しく寄り添ってくれる。

これからもぼる塾は、私の一日の始まりを支えてくれることだろう。
少し憂鬱な朝に、ぼる塾の笑い声を聞くと、私の心は不思議と穏やかになる。
まだもう少し続きそうな不安定な日々。
ぼる塾に伴走してもらいながら、このコロナ禍を生き抜きたいと思う。

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