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プロ野球の好きなところ

球春到来なんて言葉が浮かぶ時期で、さっそくオープン戦の観戦も行ってまいりました。なぜこんなに野球の応援が好きなのだろうと考えることがあります。この機会に三つの動機をまとめてみました。

勝ち負けが明瞭

一つ目は勝敗が明瞭なところ。得点の多く失点の少なかったほうが勝者。たとえ一点差でも十点差でも。勝ちは勝ち、負けは負け。そして、たくさん勝てたなら優勝する、たくさん負けたなら最下位になる。遠慮も忖度もない。はっきりと決まるところが好きです。だからこそ、純粋な悔しさを味わうこともできます。他のスポーツと合致する部分もありますが、野球は攻撃と守備が確然という特徴により、余計に勝敗がわかりやすいと思いました。

単純な力比べでない

一つ目で明瞭と言っておきながら、矛盾しているようですが、二つ目は単純でないところ。プロ野球はとくにそう感じます。技術は当たり前。分析、戦略、連携、駆け引きが加えて存在する。勝った試合にはその理由があるし、負けた試合にもやはりその原因があります。ほぼ毎日試合が続くなか、ただ勝敗の積み重ねで終わらない。どうやって次へ繋げていくのか、それが見どころで、それをうまくできたなら強くなっていけるのだと考えています。

日常生活と共通点がある

この三つ目がわたしのなかで最大の動機です。プロ野球は自分とかけ離れた世界でありながら、自分の日常生活と共通点を見いだせます。球団を所有する企業があって、オーナーの理念があって、資金力が必要で、監督がとりまとめて、コーチが指南して、スタッフの補助を借り、選手が実際に試合する。これって一般の組織の構図と同じだと思います。トップの方針に振り回されることもあるし、不況なら補強どころか節減され、リーダーの統括が下手だと混乱し、マネージャーは責任を問われ、教育制度が弱ければ潜在能力を活かせず、しわ寄せは部下の苦労にやってくる。素晴らしい技術者が立派な管理者になると限らないように、優秀な選手が理想の指導者になると限らない。同期の絆は心置きなく安心できるもの。同僚が他部門へ移動するときに複雑ながら応援することはチームメイトの移籍に対する感情を彷彿させる。素敵な上司や先輩との出会いは嚙み合った師弟関係と似ている。他にも例を挙げようとすればきりがありません。もちろん完全に同じではないです。あちらのほうがよりハラハラ・ドキドキに満ちています。しかし適度な類似のおかげで共感をくすぐられ、選手たちやチームの成長、行動、姿勢、意見にいつも刺激を受けています。落ち込んだときに勇気をもらい、元気ないときに鼓舞されて、悲しいときに楽しませていただいてます。逆に、心苦しいときに不運が重なるといっそうつらいですが、それをまた乗り越えさせてもくれます。わたしだけの生活を送っていると単調に日々が過ぎていってしまいます。しかし平行して毎日のように展開されるプロ野球の応援をしていると、多様で多彩な感情を溶け込ませてくれます。わたしにとってそんな絶妙に遠くて近い存在です。

以上、三つの動機を紹介いたしました。最後になりましたが、野球が他のスポーツより面白いとか優位だとか考えたことは全くありません。わたしは他のスポーツの観戦も好きです。わたしにとって一番身近なのがたまたま野球だったので、ずっと応援を続けていて、改めて今回綴らせていただきました。さて、開幕まで十日をきりました。今シーズンがどうなるか緊張感を高めながら待ち焦がれています。

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