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アドバンス環境デッキ解説(2024年10月)

当記事は「デュエル・マスターズ」のアドバンスフォーマットの競技環境におけるデッキ解説を目的としている。
DMGP2024-2ndに参加される皆様の有意義な体験の一助となれば幸いである。

はじめに

アドバンスのTierランクを設定するにあたり、参考データは筆者が主催しているPleiades CSの大会結果、デッキ使用率を元に作成していることを先にお伝えしておく。東京、埼玉、神奈川を中心に月に6~8回程度開催しており、アドバンスCSの括りでいえばおそらく日本一の開催数であると認識している。
関東へお越しの際はぜひご参加ください。(宣伝)

現アドバンスTier表

なんでも使えるからなんでも強い

Tier1

零龍ゼナーク

The アドバンスのデッキ

現在のアドバンスフォーマットを定義しているといっても過言ではないデッキ。
《死神覇王 ブラックXENARCH》の早期着地から各種軽量クリーチャーを展開し、相手のリソースを根こそぎ奪い去る。 
《死神覇王 ブラックXENARCH》が墓地にある時のみ誘発することや、
《手札の儀》のために効率よく手札を減らしていく引き算のプレイが求められる。
《零龍》はオリジナルではあまり発生しない特殊な挙動が多く、普段のCS、大型大会を問わず使用するつもりがあるならば、かなり練習を積んでおく必要がある。
具体的には宣言周りやターンプレイヤーの優先処理関係がかなり煩雑なため、一つ一つの処理を明確にし、丁寧に解決するよう努力しよう。
対戦相手とのコミュニケーションを密に取り続けながらプレイしていこう。
ジャッジ視点での話になるが、明朗なゲーム進行を心がけるようになるので、ついでにルールにも詳しくなれるのもGOOD。
「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」で追加された《暴淵 ボウマ=ダンマ》が非常に強力で、新能力「ハイパーエナジー」で手軽にタップ状態のクリーチャーを複数体用意できるようになり、《霊淵 アガルーム=プルーフ》がない状況でのゲーム中盤の《XENARCH》も今までに比べ格段に運用しやすくなっている。
また、《伝説の禁断 ドキンダムX》のヤケクソ禁断解放にもシールドで勝負できる点も強味。

反面、《アイロン=バイロン》のような自分の手札を捨てられるカードの枠が削られており、《堕魔 ザンバリー》や《怨念怪人ギャスカ》の価値が上がっているため、取り回しには要注意。安易にマナに置いてしまうと二度と会えなくなってしまうこともある。

総じて、見た目の派手さに反して繊細なプレイが求められるデッキといえる。

Tips
・《DARK MATERIAL COMPLEX》のカウントは《XENARCH》を出すと一気に進む。
・《ベル・ゲルエール》の「アビスラッシュ」で《XENARCH》は2回誘発する。
・「アビスラッシュ」で山札の下に戻る前に《XENARCH》を出すために破壊すると次のターンも使える。
・《凶鬼000号 ゼロヴォイド》や《暗黒の騎士ザガーン GR》に《時空の禁断 レッドゾーンX》をたくさん「P侵略」すると、その分だけ《XENARCH》が誘発する。パワーマイナスして手札を捨てるのは最初の1枚目の分のみ。
・《ビックリーノ》と《XENARCH》がいるときにSトリガーでクリーチャーが出ると、先にビックリーノが破壊されてXENARCHが誘発する。
(《最終龍覇グレンモルト》もバトルゾーンに残らない。)

他にも数えきれないほどの小テクはあるが、この余白はそれを書くには狭すぎる。

頻出裁定質問
Q.自分のターンの終わりにタップしているクリーチャーが「ハイパー化」している《霊淵 アガルーム=プルーフ》を含めて5体います。
墓地にカードを2枚だけ置きたいのですが、できますか?
A.できません。質問の状況では0枚か5枚しか選択できません。

ドローだけが特別


Q.自分のターンの終わりに、ハイパー化した《霊淵 アガルーム=プルーフ》の能力でカードを3枚墓地に置きました。その中に《死神覇王 ブラックXENARCH》があった場合、その《死神覇王 ブラックXENARCH》を宣言することはできますか?
A.できません。
補足:「ターン終了するときに」と言い始めたタイミングに墓地で見えているものの分しか宣言できないぞ!

Q.「離れない」状態の《DARK MATERIAL COMPLEX》を含むクリーチャー3体を破壊して《死神覇王 ブラックXENARCH》を出すことはできますか?
A.できます。
補足:《XENARCH》の墓地から出すのは置換効果ではないため、「破壊されない」や「離れない」クリーチャーを対象にした場合でも滞りなく出せる。

Q.相手の《ポッピ・冠・ラッキー》がいるとき、《手札の儀》を使うことはできますか?
A.リンクすることはできますが、GRゾーンを表向きにすることはできません。(=GR召喚もできない)

ファイアーバード

どこにでもいるねぇ

デッキとしての概要は割愛。

《ポッピ・冠・ラッキー》がアドバンスフォーマットに対して強く、ドラグナー系統や墓地からの「侵略」、GR召喚をすべて否定する。そのうえ「エスケープ」での場持ちもよく始末に負えない。
《零龍》入りデッキの《墓地の儀》には要注意。

アドバンス要素は《カモン・ピッピー》+各種超次元ゾーン、《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター/蒼き覚醒 ドギラゴンX》
構築によっては《零龍》を採用していることもある。
《アリスの突撃インタビュー》で《復活の儀》
《雷炎翔鎧バルピアレスク》で《破壊の儀》
追加ターンを得られるタイミングであれば《手札の儀》、《墓地の儀》の達成は割と容易なため、「アリ」な選択ではある。

いわゆる「先3ハッターカモンリュウセイ」はほとんどのデッキに有効であり、カウンターの《流星のガイアッシュ・カイザー》の定着も《ハッター・ルピア》が許さない。そのうえ次のターンに使えるのは2マナだけ…
というように、オリジナル環境よりもさらに押し付け力が上がっている。
元来のデッキとしての強さに加え、アルティメット先攻番長要素もある、Tier1になるべくしてなったデッキ。

トリガードルマゲドン(いわゆる逆アポロ)にも、《ハイドラ・ギルザウルス》と《勝利のヴォルグ・サンダー》の2面でリソースを締め上げていくことで一定の勝率を担保できるのもポイント。

また、最終局面での《龍后凰翔クイーン・ルピア》が《蒼き覚醒 ドギラゴンX》に「P革命チェンジ」できるのが非常に強力で、
・2点→3点への増強
・「ブロックされない」によるすり抜け
というように、詰めろの盤面で欲しい能力が一通り用意できる。
このカードの存在もオリジナルからの強化点の一つである。

Tips
・サンプルリストには入っていないが、《ゼロ・カイザー》の「■自分のファイアー・バードが破壊された時、相手は自身のシールドをひとつ選び、手札に加える。」能力はブレイクではないため、「S・トリガー・プラス」を誘発させない。
たぶんどこかで再録されたらブレイクになるんだろうな
・《龍后凰翔クイーン・ルピア》を先に《蒼き覚醒 ドギラゴンX》に「P革命チェンジ」させ、そのあと「ファイアー・バード・メクレイド8」で《アリスの突撃インタビュー》を唱えると、革命チェンジ後に手札を捨てるため《ドギラゴンX》の「■自分の手札を捨てた時、次の自分のターンのはじめまで、自分の他の多色クリーチャーすべてに「スレイヤー」を与える。」が誘発する。

頻出裁定質問
Q.龍后凰翔クイーン・ルピア》の「攻撃する時~」の能力を解決した後に「P革命チェンジ」の宣言はできますか?
A.「P革命チェンジ」や「P侵略」は使用宣言が必要ありません。

超次元ゾーンは全員見えてるもんね
メクレイドの出目見てからチェンジしてもいいよ!

Q.《ポッピ・冠・ラッキー》がいるとき、相手は「GR召喚」できますか?
A.できません。超GRゾーンを表向きにすることもできません。

闇火レッドゾーン

《轟く侵略 レッドゾーン》不在ch

シンプルだからこそ強い。
《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》+《禁断の轟速 ブラックゾーン》+《龍装者 バルチュリス》の「2点3点バルチュリス」は依然として強力で、勝ち切らなかったとしても《伝説の禁断 ドキンダムX》の「禁断解放」による押し込みや「禁断カウンター」狙いでの溜めのプレイに移行できたり見た目よりもプレイの幅は広い。
以前は《忍蛇の聖沌 c0br4》+《アーテル・ゴルギーニ》のパッケージがテンプレだったが、「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」で収録された《逆転の影ガレック》に枠を譲ることが増えた。
《c0br4》は《ポッピ・冠・ラッキー》に対して無力だったが、《ガレック》はパワーマイナスのモードで《冠ラッキー》をスマートに除去でき、なおかつ蘇生モードで《影速 ザ・トリッパー》+《終末の時計 ザ・クロック》の同時展開が可能になっており、このデッキの受け性能を一段階上に押し上げた。
また、《時の法皇 ミラダンテⅫ》+《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》(ダンテラブ)のロックも《ドキンダムの禁炎霊》の連鎖からの「禁断解放」でカウンターすることができるのもこのデッキならではの強みの一つ。

金額面で見ても《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》の再録でかなり組みやすくなっているため、アドバンス初心者にもおすすめ。(《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター/蒼き覚醒 ドギラゴンX》はこの構築では使わない「見せ次元」のため、好きなものに差し替えて問題ない)

Tips
・《龍装者 バルチュリス》はあればあるだけ宣言するほうがお得。
なんらかの方法で攻撃時にハンデスされたとき、1枚しか宣言していないとそれが捨てられた時何も起こらなくなる。
・《禁断の轟速 ブラックゾーン》の攻撃時に《時空の禁断 レッドゾーンX》に「P侵略」することでブレイク数を抑え、《王道の革命 ドギラゴン》や《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》の「革命2」をケアする動きがある。使う場面は少ないが、知っておくことが大事。

卍夜の降凰祭

人類には早すぎるデッキ

《卍夜の降凰祭》経由で大型ドルスザクの早期着地を目指す。
《暗闇の裏闇市》を用いたループフィニッシュも兼ね備える。

最速で先攻2ターン目にバトルゾーンに現れる《ガル・ラガンザーク》や《「無月」の頂 $スザーク$》は脅威の一言。
そのほかにも《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺》と《暗闇の裏闇市》を絡めた無限GR召喚によるループなど、まさに変幻自在のデッキといえる。

プランの切り換えタイミングが非常にシビアで、零龍ゼナーク以上に練習量と引き出しの多さがモノを言うデッキ。
ループに固執せず、大型ドルスザクで速やかに殴り勝つなどの舵取りがうまくできないと、勝ち切るのは難しい。
このデッキでは特に「破壊の儀」と「復活の儀」の切りどころが大事。
必要なカードを不用意な「復活の儀」で墓地に落とさないようにしたり、その場で欲しいカードを「破壊の儀」で回収するテクニックなど、細かいところを詰めていくとキリがないが、今回は割愛する。

詳しいループ方法や細かなテクニック関係は下記の動画をご参照ください。
アーチーch 
フェアリーch 
デュエバサ! 

頻出裁定質問
Q.相手の《とこしえの超人》がいるとき、墓地から《ガル・ラガンザーク》の「夢幻無月の門」を宣言しました。この時《ガル・ラガンザーク》と一緒に出るはずだった魔導具はそれぞれどうなりますか?
A.《ガル・ラガンザーク》のみがマナゾーンに置かれ、それぞれの魔導具は元あったゾーンに残ります。
補足:《キャディ・ビートル》は「クリーチャー」として移動させるため、魔導具もマナゾーンに移動する。

「カード」としての移動なのか「クリーチャー」としての移動なのか整理して覚えよう!


Tier2

モルトNEXT

今が一番輝いてるかも

このデッキもまた、THE・アドバンスのデッキの一つ。
序盤を《メンデルスゾーン》や《ボルシャック・栄光・ルピア》などの高コスパなマナブーストでジャンプし、《超戦龍覇 モルトNEXT》や《爆炎龍覇 モルトSAGA》から各種ドラグハートで制圧していくジャンル。
「ドリーム英雄譚デッキ ドギラゴンの書」で追加された《王道の革命 ドギラゴン》が非常に強力で、マナブーストと回収を同時に行ったうえで封印を外してくれるまさに夢の存在となっている。
前述の「レッドゾーン」の「2点3点バルチュリス」を受け止められるのもGOOD。
このカードの登場によりデッキのカラーリングをリース(光・火・自然)に寄せることができ、それに伴って《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》が運用できるようになり、デッキとしての強度が格段に向上している。

《爆龍覇 グレンリベット / 「爆流秘術、暴龍の大地!」》が「零龍ゼナーク」に対しとても有効で、ゼナーク側がハンデスで相手を締め上げたつもりが逆に《インフェル星樹》で2ドロー2ブーストされたり、《王道の革命 ドギラゴン》でマナを伸ばされたりと、相手の行動に裏目を作ることができる。

ピン挿しの《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》が『味』で、
・ゾージア、ドギラゴンのための光単色
・最終盤面で《バトガイ銀河》から出して《零龍》や《禁断》宣言で詰める
・《ガル・ラガンザーク》や《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》宣言で踏み倒せるようにする
など、用途は多岐にわたる。

デッキの強さ自体は間違いなくトップクラスだが、使用率が高い「ファイアー・バード」の《ポッピ・冠・ラッキー》があり得ないくらい重いため、Tier表としてはこの位置とした。

Tips
・《爆炎龍覇 モルトSAGA》の「マナ武装7」が達成している状態では、攻撃時に相手の《伝説の禁断 ドキンダムX》が「禁断解放」しても突破できる。
・《終わりの天魔龍 ファイナル・ジ・エンド》は「ドラグハート・クリーチャー」であり、「水または闇のコスト5以上のドラゴン」でもあり、「光のコマンド」のため、《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター/蒼き覚醒 ドギラゴンX》のどちらにも「P侵略/P革命チェンジ」ができる。
・《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》に《レッドゾーン・バスター》をP侵略すると《ゾージア》の「EXライフ」が適用されなくなり、普通のシールドとして運用できる。
・《革命の絆》は攻撃時「クリーチャーではないカード」を破壊するため、封印を破壊して「禁断解放」したり、自軍のクリーチャーの頭数を増やすことができる。


4cドラグナー

顔がいい

《最終龍覇 グレンモルト》を中心に、強力なドラゴンで盤面制圧していくデッキ。《グレンモルト》の場持ちの良さはすさまじく、ターン経過するごとにどんどんドラグハートが増えていき、比例して本体が強化されていく。離れないクリーチャーに毎ターンテキストが追加されていくイメージ。《邪帝斧 デッドアックス》は依然非常に強力なドラグハートで、特に相手の火のクリーチャーが状態で装備すると一瞬でバトルゾーンが荒らしつくされてしまう。このデッキも《王道の革命 ドギラゴン》と《ゾージア》を使えるデッキであり、特に《王道ドギラゴン》は序盤にマナに置いた各種「革命チェンジ」持ちのドラゴンを回収でき、そのまま使うことができる。これは以前の構築にはなかった明確な強化点で、デッキ強度を一段階引き上げた要素となっている。また、「零龍ゼナーク」に対しても《グレンリベット》でカウンターできるようになっており、《グレンモルト》、《インフェル星樹》、《ゾージア》、《王道ドギラゴン》が「当たり」となるため、受け入れの幅は広い。さらに、《カツキング》も運用できるため、《冠ラッキー》に対して二進も三進もいかない、といった状況にはなりづらいのも魅力の一つ。ただ、弱点の一つとして多色カードの枚数が多く、色バランスも歪なため、初動でコケてしまうと立て直すのに難儀する。デッキ内の闇文明が《最終龍覇 グレンモルト》のみのため、正規の方法で召喚する場合マナ色の管理にはかなり気を配る必要がある。

Tips
・マナ数が6で自然文明が2枚以上絡んでいる時でも《メンデルスゾーン》の出目によっては《ゾージア》がアクティブになりうるので、その前提でマナ管理する。
・《バトガイ刃斗》を装備した《グレンモルト》の攻撃時に「革命チェンジ」を複数宣言しておくと、《バトガイ》の出目によって誰とチェンジするか後出しで決められる。置換効果を適用してチェンジしないこともできる。
・《「未来から来る、だからミラクル」》から《ドラゴンズ・サイン》および《助けて、モルト!》がチェインすることがある。軽率にドラグナーをマナに置かないように。


水自然ジャイアント

筆者の趣味枠

アドバンス環境ではあまりメジャーではないデッキタイプではあるが、デッキとしての地力はかなり高く、《とこしえの超人》がアドバンスフォーマットでのメタカード筆頭、コスト踏み倒しには《キャディ・ビートル》、それらを守る《アシステスト・シネラリア》
《禁断》+《インフェル星樹》を組み合わせた爆発的なリソース確保力、相手のクリーチャーを起点にした《チアスカーレット アカネ》+《超重竜 ゴルファンタジスタ》の多重メクレイド&革命チェンジによる盤面形成
《超重竜 ゴルファンタジスタ》の「終極宣言」後に《水上第九院 シャコガイル》による特殊勝利など、前述のデッキとは別軸での勝ち筋があるのが魅力。
特に《とこしえの超人》が《墓地の儀》で破壊されないのが強みで、《とこしえ》+《シネラリア》の並びになるだけで「零龍ゼナーク」は《XENARCH》の墓地からの着地がほぼ不可能になる。
また、《13番目の計画/サファイア・ミスティ》の2枚採用により、《禁断》+《インフェル星樹》のギミックを複数回使用しても山札切れを起こしづらく、リソース勝負では無類の強さを誇る。
50枚のデッキなんて、全然キーカードにたどり着けないんじゃないの?」と思われがちだが、《トレジャー・マップ》や《五番龍 レイクポーチャー ParZero》、《チアスカーレット アカネ》の多重メクレイドにより、デッキの回転率は非常に高く、一度回り始めると1ターンで20枚くらいカードを見る、なんてこともザラにある。
また、「終極宣言」で手札、マナどちらも倍加してもなお山札に余裕を持たせられるのも利点の一つ。
《超重竜 ゴルファンタジスタ》の「■自分のジャイアントはブロックされない。」能力も地味に強力で、マッハファイター持ちの多さと相まって、盤面の取り合いでは非常に有効に作用する。
「終極宣言」で抱えた溢れんばかりのリソースを元に、《水上第九院 シャコガイル》での特殊勝利を目指すのがメインプラン。
「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」で追加された《九番龍 ジゴクバンカー Par459》は《チアスカーレット アカネ》下では1マナでマナゾーンのカードをなんでも拾えるようになることが多い期待の新人。そのまま《超重竜 ゴルファンタジスタ》に「革命チェンジ」できるのも強味。

Tips
・《インフェル星樹》は相手の《禁断》の封印もマナに置ける。無理に《シャコガイル》を狙わず、相手の《ドキンダムX》を除去して勝利するルートも頭に入れておこう。
・《レイクポーチャー》と《超重竜 ゴルファンタジスタ》、《蒼神龍 トライクラブ・トライショット》の3種類が《ドギラゴンX》に「P革命チェンジ」できるカード。水文明のクリーチャーの封印を外せるのは必ず覚えておこう。
・《インフェル星樹》と《シネラリア》がいるときに《マーチングドラム ミドリ/ハーメルン・ハーモニー》の呪文面を使い、《星樹》を「ウルトラ・セイバー」で守るとめちゃくちゃな数ドローできる状況がある。

頻出裁定質問
Q.《R.S.F.K/オールイン・チャージャー》の「ガチンコ・ジャッジ」で3回勝ち、効果によるブレイクの1枚目で《蒼神龍トライクラブ・トライショット》がトリガーしました。この時、処理の順番はどうなりますか?
A.先に《R.S.F.K》の効果によるブレイクを解決します。その後、1枚目のブレイクで出てきた《トライクラブ・トライショット》の「手札に戻す」と「相手のターン中に~」の能力を好きな順で解決します。

1点!1点!1点!

Q.《インフェル星樹》を含む5体のクリーチャーを《ハーメルン・ハーモニー》でマナゾーンに置きました。この時、自分はカードを何枚引きますか?
A.1枚です。

「過去の状態を見る」というルール


トリガードルマゲドン(逆アポロ)

例のアレ

巷で話題の『例のアレ』
誰もが一度は考える「デッキのカードを(ほぼ)全部シールドトリガー持ちにしたら勝てんじゃね!?」を現実に落とし込んだらこうなりますよ、というようなデッキ。
(誰もが、かはわからないが、筆者は幼少期にそう考えたことはある。)
「シールドを追加するSトリガー持ち」のカードをこれでもかと搭載し、相手の攻撃をいなし続け、《偽衒学者の交渉》や《聖闘の精霊龍 セイント・カイザー / ライブラ・シールド》で相手の山札を削ってデッキ切れによる勝利を狙うデッキなのはある程度認知されているところだが、アドバンスでは独自要素として
・《終焉の禁断 ドルマゲドンX》による全体封印による山札削り
・《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》によるクリーチャーループ
が追加されている。
《頂上の精霊 ミラクルスZ》と《頂上龍素 サイクリタ》はどちらも自身の能力で超次元ゾーンからの召喚が可能で、「コスト5以上の闇または火のコマンド」という条件に合致するため、《FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~》の封印を外すことができる。
以前は、山札内のクリーチャーを《アクア・ギャクテンポインター》のみにした構築もあったが、テキスト変更で消滅した。

Tier3

ドリームメイト

サイゼリヤの間違い探し

おそらく、オリジナルとアドバンスで最もリストの差異が少ないデッキタイプ。
「アドバンスのデッキないよ~」とお嘆きのあなたは今すぐ《とこしえの超人》を4枚買って《ベイB セガーレ》と差し替えよう。
サンプルリストでは超次元ゾーンが《頂上の王龍 ヴィル・ド・テラ》のみとなっているが、残りの4枚は本当になんでもいい。君だけの最強の超次元ゾーンを用意しよう。
基本的な動きはオリジナルと全く同じため、詳細は割愛する。
《とこしえの超人》を添えた状態での現代ドリームメイトのスピード感は唯一無二であり、特殊勝利デッキでもあるため、「逆アポロ」にも構造的に有利となっている。
一度適切なタイミングで《ゾージア》を通されたりすると途端にシュンとしてしまうところも少しかわいい。
環境次第で一気に抜けてくる可能性もあるため、存在を認知しておくことが大切。


ガイアッシュ覇道

わかりやすい

《流星のガイアッシュ・カイザー》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》で次々に追加ターンを得て押し込んでいく広義のドラゴンデッキ。
《覇道》が《XENARCH》に対して強く、《カツキング》や《インフェル星樹》でリソースが途切れないように立ち回り、《覇道》で押し込み《お清めシャラップ》で適宜墓地を洗い…と、一度ペースを握れば完封も見込める。
《ガイアッシュ》と《ゾージア》の共存が色バランス的にかなり難しく、半ば無理やりねじ込んでいる部分が気になるポイント。
ドラグナーが《最終龍覇 ロージア》しかおらず、超次元ゾーンには余裕があるため《13番目の計画》に1枠割き、《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》や《我我我ガイアール・ブランド》などを入れる構築も存在する。


水闇COMPLEX

この壺を買うと幸せになれますよ

やはり動き出せば強い《DARK MATERIAL COMPLEX》。
ほぼオリジナルそのままのデッキではあるが、それだけ基盤が強固ということの裏返しでもある。
《異端流し オニカマス》や《同期の妖精/ド浮きの動悸》+《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》の盤面干渉力はもちろん、《忍蛇の聖沌 c0br4》+《アーテル・ゴルギーニ》の受けの硬さ、《終止の時計 ザ・ミュート》のストップ性能など、これらはアドバンス環境でも十分に通用するものばかりである。
アドバンスでの追加要素として、《ドギラゴンX》(アーテルからチェンジ可能)、《死海秘宝ザビ・デモナ》がある。
《ザビ・デモナ》から出せる《道玄坂マングース、ココ・ユユ・ドクソン》は相手のブロッカーを一度ですべてタップさせることができるため、残り山札枚数を気にせず《COMPLEX》の攻撃を通したり、《COMPLEX》のカウントを進めるのに役立つ。また、《STARSCREAM -ALT MODE-》も出せる。貴重なコマンド持ちであり、封印を外すのに役立ってくれることもあるだろう。
とはいえ、やはりアドバンスにはびこる「封印」ギミックがデッキとしてかなり重く、オリジナルよろしく「ファイアー・バード」には強いものの、「モルトNEXT」や「レッドゾーン」を相手取った時の勝率が懸念される。
※《ボン・キゴマイム》は「GR召喚」で出たGRクリーチャーの分はドローできないので注意!

光水ヘブンズ・ゲート

アグロ破壊番長

レッドゾーンやドラグナーが環境上位に来るならば、当然このデッキも帰ってくる。
《巨大設計図》型の構築は、「零龍ゼナーク」にまったくと言っていいほど勝てず、人知れず姿を消していたが、構築を光水に変えて戻ってきた。
《理想と平和の決断》と、《蒼神龍アナザー・ワールド》が主な変更点で、《決断》で苦手な「ファイアー・バード」の《ハッター・ルピア》を、《アナザー・ワールド》で「零龍ゼナーク」をそれぞれ対処できるようになった。
《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》や《∞龍 ゲンムエンペラー》は依然強力で、前者はアドバンス特有の強力なカードをピンポイントで封じることができ、後者は圧倒的な効果範囲で生半可な対策を許さない。
加えて、《闘門の精霊ウェルキウス》と《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》のシナジーは強大で、各種ドラグハートのバトル効果などで相手の盤面を荒らし切った後に《次元のスカイ・ジェット》を絡めたワンショットを通すこともできる。

Tips
・《ムザルミ》がいると、マナゾーンのカードがすべての文明を持つようになるので、《ゲンムエンペラー》を「ムゲンクライム」で召喚できるようになる。
・《禁断》という名前のクリーチャーがいるので、《ハードコア》は「禁断」を宣言できる。


こっちじゃなくて


こっち





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よろしくお願いいたします。

文責:すばる(@SubaruPleiades_)

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