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十数年の時を経て、私はアイマスのライブに行くようになった

私が「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」所謂ミリシタをプレイしはじめてから今日で丁度5年の月日が経った。

地味に一日と欠くことなく劇場に顔を出している

ミリシタは「THE IDOLM@STER」シリーズのスマートフォン向けアイドルライブ&プロデュースゲーム、有り体に言えば美少女系のリズムゲームである。

このミリシタを5年間プレイしてきた中で、私にとってミリシタはただのスマホゲーというだけではない存在となってしまった。

こういった文章を書くのは得意ではないが、この機会に私にとってのアイマス、そしてミリオン・ミリシタというものを一回整理してみたいという感情が勝り、筆を執るに至った。

アイマスとの出会い


遡ること十数年、私がアイマスに初めて触れたのは「組曲『ニコニコ動画』」に組み込まれていた曲であり、初めて聴いたのはもちろん「エージェント夜を往く」である。

しかし、当時はそのような知っている曲こそあったものの「アイマス」というものを認識することは無かった。

アイマスに再び触れることになったのはそこからしばらく経ち、「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」所謂デレステがリリースされて周りでも流行っていた頃である。

私自身はインストールこそしなかったが、プレイさせてもらったりMVを見たりと、割と身近に感じていた。

私にとってのデレステは「Love∞Destiny」

この頃の私はデレステのことをデレステというゲームとしか認識しておらず、これがアイマスというものの一つだとは認識していなかったように思う。

では、いつアイマスという存在を知ることになったのか。


正直全然分からない。


ニコニコ動画をみたり、ネットの海を彷徨っているうちに次第にアイマスというものの鱗片を掴んでいったのかもしれない。

いつの間にか本家のアイマスにも再会し、ASのキャラくらいは理解して、曲も配信されているものを買ったりCDを借りたりと少しずつ生活の中にアイマスが入り込んできた。

初めて買った曲はネットミームとなっているMASTER ARTIST 05 如月千早の「目が逢う瞬間」

かといってゲームにもアニメにもちゃんと触れているわけではなく、たまに曲を聴くくらいでドハマりするようなこともなかった。

そんな付き合い方をしていた中、アイマスに本格的に足を踏み入れてしまうきっかけとなる出来事があった。

ミリオンライブ!との出会い


2018年9月22日、ニコニコ生放送でアイマスのアニメの一挙放送が行われた。

暇を持て余していた私はこの機にちゃんとアニメを見てみようと思い立ち、この狂ったスケジュールの放送に向き合った。

無論全部を追うことは無理で、劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」を見終えたところで視聴を辞めた。

正直、この一挙放送でアイマスへのイメージがガラッと変わったといったようなことは起こらなかった。

しかし、劇場版に出ていた全く知らないキャラが、私を新たな世界へと引き摺り込んだのである。


2018年10月31日、私は劇場版に出ていたキャラが出ているらしいミリシタをインストールした。

この間1ヶ月、何を思ってインストールするに至ったのかは全く覚えていないが、これが久々のアプリゲームの追加となった。

ミリシタは難易度設定が私にとってかなり丁度良く、特段リズムゲームが上手いわけでもない私が最高難易度をクリアできる、フルコンボできるといった成功体験を味わわせてくれる心地の良いものであった。

また、私好みのカッコいい曲が多く、初めて買ったCDはかの「MILLION THE@TER GENERATION 12 D/Zeal」である。

そんなこんなでゆるく続けてきたミリシタであったが、プレイ開始から1年とちょっとが経ったある日、再び転機が訪れる。

衝撃のミリシタ感謝祭 2019~2020


2020年1月19日、ミリシタ感謝祭 2019〜2020が開催された。
(公式特設サイトはもうなさそうなのでリンク先はファミ通.comのレポート記事)

私がミリシタを初める直前に第1回目のミリシタ感謝祭があったらしいが、どんなイベントなのかを知る由もない私はゲームの新情報を目当てにオンラインで視聴していた。

キャスト陣が歌唱する「Flyers!!!」からはじまったミリシタ感謝祭、ああそういう感じのイベントなのねーという感覚を覚えた。

私はアニメオタクではないし、声優も全くと言っていいほど知らない人間なので、この時点では特に何も思うところはなかった。

そう、この時点では。

開幕のステージも終わり、曲の方針を決めるというそれなりに重要そうな参加型のコーナーからはじまり、選択肢に困惑しながらも回答して行った。
ちなみに私はチュパカブラに票を入れてしまった。

続いて、この後のライブパートで春日未来が歌う曲を決めるというコーナーに移った。

前から「未来飛行」はいい曲だなと思っていたので票を入れ、結果ライブパートで歌う曲は未来飛行に決まった。

ミリシタのMVさながら(実際はリアルライブが先ではあるがその頃の私は知らない)の「いくよー!」からライブパートはスタートした。

そこで私はとんでもないものを目にした。


「春日未来」がいる

ミリシタのSSRカード 「未来飛行」 覚醒後


もちろん歌っているのは春日未来役の声優なのだが、楽しそうに歌う姿が、ウェーブを煽りステージを走る姿がどう見ても春日未来にしか見えなかった。

地獄のミサワでも同じようなことが描かれていたが、それが私の身に起きてしまった。

前述の通り、私は声優というものを全く分かってない人間であり、いくらキャラを演じているといってもこのような声優が出てくるイベントは声優が好きな人しか楽しめないものだと思っていた。

しかし、あのステージがそんな観念を打ち砕いてしまった。

こんなのを無料で見ていいんですか!?


ミリシタ感謝祭ではアイマス初の単独野外公演である7thライブの情報も発表されており、間もなく最速先行の受付を開始するということも発表された。

しかし、2020年5月に開催されるはずだったこのライブは世界情勢の急変により中止を余儀なくされた。

ライブイベントに行くということにはまだ強い抵抗感が残っていた私にはどうせ見られないものであったため特に残念だということもなかったが、多くのファン・プロデューサーは先行きの見えない今後に不安を抱えていただろう。

その代替のイベントとして行われたのが「MILLIONSTARS特別生配信~手作りのThank You!~」である。

これは過去のライブ映像をキャスト陣と共に振り返る企画であり、多くの人がライブ体験を共有する場になっていたのだが、ライブそのものを全然知らない私は雰囲気だけを楽しむに留まった。

しかし、その放送の中でとある情報が発表された。

なんと、1stから5thまでのライブ映像を全てニコニコ生放送で公開するらしい。

これがライブに興味を持ちはじめた自分にとってマジのめちゃくちゃにありがたかった。

ミリオンはライブが強いコンテンツだということは見聞きはしていたものの、その本質を実際に知る機会というものはほとんどなかった。

しかし、この企画によってどんな声優がいるのか、誰がどんなキャラを演じているのか、ミリオンがライブを通じてどんな歴史を積み上げてきたのかを私は知ることになった。

7th・8thライブの生配信


そこから約1年後、7thライブは「Reburn」と題して開催された。

当時の雰囲気としては「やった!これでライブイベントが復活した!」というものではなく、多くの人が中止が発表された時と大きく変わらない不安を抱えたままであったような記憶がある。

このライブでは現地に行くことのできない人々のために生配信が実施されており、私は折角だからと生配信を見ることにした。

ライブの配信というものもこのご時世で生まれた・広がったものであるが、これはアイマスに限らずライブのあり方を大きく変えたものである。

ミリオンのライブでは昔からライブビューイングが行われていたそうだが、それすらも怖い自分にとって場所を問わずに見ることができる生配信はかなり助かるものだった。

生配信では多くの人がSNSで感情を共有し、ライブというものの「ライブ感」を離れたところにいながらも感じることができた。


2022年2月、「MILLION THE@TER WAVE」シリーズの楽曲の披露とバレンタインデーがコンセプトである8thライブが開催された。

7thRと同じように生配信を見ていたはずの私はどこか違和感を覚えていた。

集中できない。

ライブの内容自体に何かがあった訳ではないが、見ている場所はいつもと同じ自分の部屋のモニターであり、SNSの反応も気になってついつい覗いてしまう・覗けてしまうという環境に由来するものであった。

そして8thライブも終演を迎えようとしているとき、9thライブの開催が発表された。

場所は伝説の4thライブと同じ会場
聖地「日本武道館」

私はこの告知を見た瞬間に腹を括った。

初現地はここしかない。

そして私は「日本武道館」に赴く


9thライブの受付がはじまってから、私はアソビストアプレミアムに迷わず入会し、会員先行のチケットに応募した。

結果はDay2のみ当選。

Day1は次いで行われたWeb先行でも落選。

Web2次選考でDay1に完全見切れ席が用意された。

これで両日ともに参加できることが決まった。

1月は忙しい時期ということが前々から分かっていたが、もう行くしかない。

ちなみに私はアホなので全然ライブとか行ってる場合じゃないはずの2月に行われる「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023」にも最速で申し込んでいた。

閑話休題

9thライブの前日は緊張して全然眠ることができなかった。

とうとう日が昇ってしまい、もはや寝ない方がいいのではと思いながらも短時間の睡眠をとった。

東京に向かう新幹線の中でTwitterを眺め、TLからライブ直前の雰囲気を感じながら、何度も乗り換えを調べて無事に会場に着けるように願った。

そしてたどり着いた日本武道館、ライブについて何も分かってない私はとまどいながらCDの物販に並びソロコレを購入した。

その後はライブ会場にいるという実感のないふわふわした気持ちで武道館周辺をうろうろしていた。

そしていよいよ開場。

Day1は前述の通り完全見切れ席。

ステージの横から後方にかけて用意されていた見えないことが前提のこの席は、前々からどうなんだと議論されていた。


しかし、実際にはステージが近い。

かなり近い。

私の後に入場してきた人達も次々に近いと漏らしていた。

この完全見切れ席は後に、後方のプロデューサー視点でアイドルを見ることができ、ファン視点としても間近でファンサを貰える、ある種の神席として語られることとなる。

しかし、席の種類は開演してしまうともう割とどうでも良かった。

ライブが始まってしまうと、当たり前だがそこはもうライブ会場でしかない。

後ろを振り返っても、上を向いても、どこを見渡してもライブ会場でしかない。


やはり、来て正解だった。


これが、アイマスと邂逅してから十数年、私がアイマスのライブを見に行くようになった経緯である。

これまで、そしてこれから


それから私はMOIW2023、ミリオン10th Act-1Act-2と次々ライブに現地参加した。

それぞれのライブで語りたいことは色々あるが、上手くまとめられる気がしないので詳しくは綴らない。
というか感想を語るには筆を執るのが遅すぎた。

そして今週末、ミリオン10th Act-3が開催され、私は福岡へ飛んでいく予定である。

Act-3は現在放送中のアニメ「アイドルマスターミリオンライブ!」と関わりの深いライブとなることが発表されている。

コンセプトや歌唱される曲は分かっているはずなのに、2Daysの開催で出演者が両日同じということでどのようなライブになるか全く想像ができない。

アニメの放送で新たな扉を開いたミリオンスターズがどのようにその魅力を表現していくのか、非常に楽しみである。

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