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エンタメにはならない

今週のカウンセリングで、気持ちを書き残すことがいいと言われた。気持ちが落ち込んだ時にどういう思考になりがちか書きのこしておくと、今後の対策にもなるそうだ。発展版もあるらしいが、それはまた今度にしますねと言われた。もうすぐ出会って4年目になる先生は、私のことをずっとわかってくれている。



3キロ先の店まで歩きながら、先週のオードリーのオールナイトニッポンを聴く。何かの件で若林が『中年の危機はエンタメにはならない』と話した。行きたいところも食べたいところもないし、結局ココイチがうまいからなあ、という話になる。あれ見た?みたいに燃える話をするやつがいない。とのこと。私は中年ではないのでそこまで共感できなかったが、自分に置き換えた。

アラサーの悩み、みたいなやつ、エンタメにはならない。もう3年近く恋人ができない、好きのなり方がわからない、家族の話、今後の人生を過ごしていく場所の話、友達の家族の話、親戚に結婚を急かされた話。仕事がつらい、しんどい、という話。私の生活の大半を占めているものを、今のわたしはエンタメにはできない。むしろ、話したあとに相手を困らせてしまう。だから、話すのをやめた方がいいんだと思う。塞ぎ込んでしまう。昨日も後輩に、エンタメのつもりで婚活の話をしたが相槌に困らせてしまった。笑ってくれてよかったのに。私は、私の周りの大事な人たちを困らせたくはない。

意地とプライドと周りへの異常な配慮。近頃の仕事の私を苦しめている要因だ。意地とプライドは、つい口に出してしまっている節もある。毎日14時間会社に滞在し5時間以上残業しても仕事が終わらない。見かねた後輩が、「鈴木さんは仕事ができるけど、だから、私がもらいます!!」と仕事を奪ってくれた。申し訳ないけどありがたい限りだ。そうなのだ。半ば仕事ができてしまう。そこそこのスピード感もある。だから頑張ってしまう。けれどこれが自分の勘違いだったら。仕事ができていると思っているのは自分だけで、実はボロボロだったら。そんなことを考えてしまう。

任せてもらった仕事を投げ出したくない。嫌なあの人よりも仕事ができたい。与えられた〆切は絶対に守りたい。言い訳したくない。どんどん自分をがんじがらめにしてしまって、誰にも頼れなくなった。1月だけで、何度会社で泣いただろうか。

相手にしなくていい相手にまでくらいかかろうとしてしまう。聞き入れなくていい話も耳に入れて落ち込んでしまう。私にはその分別がつかないから。

平日、6時に起きて30分だけ勉強する。本当は5時半に起きて1時間勉強したいが身体が起きるのを拒んでしまう。7時に朝食を食べて8時に出勤する。22時まで働いて、眠りにつくのが大体23時半。これを5日間、2週続けてやったらあっというまに心が壊れた。金曜の午後はほぼ屍だし、眠すぎて頭が回らない。立ち止まったらいいのはわかっているがブレーキのかけ方がわからない。けれど後輩が苦しむのをみたくなくて、ついホイホイと仕事を受けてしまう。管理職や少し遠い距離感の後輩には察されたくないので元気いっぱいでいてしまう。

土曜は7時に起きて8時半に家を出て、スーパーへ行く。買いたいものがあったのでラジオを聴きがてら往復90分歩き、昼ごはんを食べたあとしばし昼寝。2時間ほど勉強して夜ご飯を食べて作り置きを作る。日曜は終日資格予備校。帰ってきてリフレッシュのために30分だけ散歩。そうしてまた月曜日。これを3週続けている。

本が読めなくなってきた。時間的制約もあるが、ゆっくり読みたいエッセイがあってもつい斜め読みしてしまう。あんなに大好きだった書店巡りも喫茶店での読書も、少なくとも半年はお預けだ。ピアノを弾く元気はギリギリあるので、勉強の合間に弾いている。

本当はあと2、3年この立場で頑張り続けたい。こんなにもかわいい後輩がいて、大事な同期がいて、頼れる先輩と、一緒に仕事したいと言ってくれる管理職がいるのに、わたしは、わたしは

3、4時間睡眠でも、毎月60時間残業でも頑張れる身体だったらよかったのに。そうしたら、私の守りたいものを全て守れたのに。悔しくて仕方がない。

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