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さようならコスモくん

千葉県船橋市にある「コスモくん」がなくなった。

大学生の一時期プラネタリウムにハマっていて、コスモくんも大学院1年の誕生日デートで彼氏といったことがあった。

私は高校生の時から、付き合ったひととかならずプラネタリウムに行っていた。地元、渋谷、品川、池袋、船橋。それぞれ違う人と行って、違う思い出がある。誰も連絡をとっていないけれど、きっと彼らはみな元気だろう。そうであってほしい。


11月は、うれしいこととしんどいことが半々な1ヶ月だった。今日あったカウンセリングでも、はじめの15分は2人でやったー!と万歳していたのに、後半は一緒に悩んだ。

近頃は1ヶ月のうち、元気いっぱいな日が5日程度しかない。ホルモンバランスのせいだと思うしかない。毎月、生理が終わって1週間ほど経つと次のPMSがきて、生理が始まる2日前くらいまでそのイライラは続く。食欲増大のことは自分でなんとかなる話なのだが、イライラとムカムカとメソメソの件はどうしようもない。月の半分が『この世の終わりだ』という気分だ。仕事の多忙さが影響しているのは目に見えているがどうしようもないため、仕方なく友達と遊ぶスケジュールはある程度考えた上でたてている。月末〜月初はなにが引き金になるかわからない。そんな感じだから、誰かと付き合うことも憚られている。

仕事が忙しい、という理由でフラれてから、忙しいということがなんとなく苦手になった。忙しいな、大変だな、がちりつもとなり私に重なって、急に溢れてしまう。

周りのどの言葉が私をいらつかせてしまうのか、自分がいつ嫌なことを言ってしまうのかわからない。そう思いたくないのにわがままになり、『私はこんなに頑張ってるのにあの人はどうして私より大変そうな顔をしているのだ』『頼んだことをどうしてやってくれないのだ』と文句を言いたくなる。このままだと仕事でもその外でも、友達や信頼関係のある人を失いかねない。どうにかしたほうがいいことは明らかだ。

こんな私が、毎日誰かと連絡をとって、定期的に会って、ましてや一緒に住むなんて、できるのだろうか。誰かと人生を共にしたい意志はあるけれど、それができる自分ではないということは自覚している。交互に色んな考えが襲ってくるため、友達には『波がある』や『考えがコロコロ変わる』と思われているのだろう。

日に日に、オフの自分を作れなくなっている。日曜の夕方には仕事のことを考えて、平日の家の滞在時間は睡眠時間を除くと3時間弱。オンのまま週末が始まり、どうにかこうにか土日で趣味の時間をつくり、また月曜が始まる。そんな生活をずっと繰り返している。それに加えてPMSが襲ってくる。2年以上毎月話している心理士さんは、『力になれなくてごめんなさい。けれどPMSをはじめとした問題はもっと理解されるべきですね。』といってくれた。

先月初めて、月の残業時間が50時間を超えた。まだまだだと思う人もいるだろう。けれど私にとってはかなりしんどいものだった。いつぞやに資格の勉強をしたとき、残業時間が増すにつれて心的ストレスが増大すると書いてあった。そのことを今、身をもって経験している。どうにか入浴時間だけはとりたくて、睡眠時間を少し削って湯船に浸かっている。よくやったと自分を讃えていたのだが、先輩に『年明けからはもっと忙しいからね』と言われてげんなりする。

年明けからはこれに加えて資格の予備校が始まる。給料以上の額を払ったのだから、やるしかないし、ここから半年は友達との予定も控えるつもりだ。

夏から責任者になった。仕事は好きだし仕事をしている時の自分も嫌いではないが、それにしても体力のなさを痛感している。やらなければいけないことと改善したいことと〆切がたくさんあって、つい周りに負担をかけてしまう。なるべくみんながしんどくならないようにサクッと終わるものは私が引き受けたり、いつでも助け舟は出すつもりだ。けれど中には辛くても相談できない人がいる。溺れて沈みそうになってからでないと、私は助けることができない。やってほしいけどみんなが他のことで手一杯なこともわかっている。そんなことを同じ業務をする後輩に話した。

もうすぐ付き合いも3年目になろうとしている後輩に『鈴木さん、仕事早いですからね』と言われた。その言葉がいい意味だけでないこともわかってしまう。私は自分の仕事が早い自覚がない。やっつけ(というと言い方が悪いがまだブラッシュアップできる段階)で共有、提出をすることが多い。自分ひとりでは大した出来にはならないことも、複数の目があったほうがクオリティが上がることもわかっているからだ。自信のなさと、タスク管理不足と、自分のもとでボールをとめたくない想いからやっているだけで、それが仕事が早いになるのか。腑に落ちないが、彼の言いたいことはわかる。本来ならばもっと質の良いものを作ってから共有すべきだが、スピードが求められるときもあるだろう。優先順位たてたほうがいいかもですね。と彼にトドメを刺される。ウッ。

けれど、大変そうな人の仕事を助けようと奪ってあげるのも優しさではない。短期的に見ればプラスなのかもしれないが、私の負担は増えるし、なによりその人の力にならない。時間がかかってでも、苦戦してでもお願いするべきだとはわかっているが、計画通りにいかないフラストレーションや誰かを見守り続ける力が、今の私にはまだない。

守りたいパートナーや家族もいない、年下の後輩に指摘されるまで周りの苦に気付けない、何ヶ月やっても要領がつかめない。こんな生活をずっと続けて、最後には何が得られるというのだろうか。逃げてしまいたいが、毎月の給与明細を見るたびにまだできるかと思ってしまう。


毎日仕事している間は書きたいことがたくさんあるのに、いざこうしてテキストを目の前にすると書けなくなる。ただ、まとまった文章を打てるようになっただけ進歩だ。またあと1週間もしたら来月に向けたイライラが襲ってくる。大丈夫だ。年末になったら楽しいことがたくさんある。

三連休から明けて1日フルでパソコンを見続けていたらさすがに眼球と頭が痛くなった。あと2時間残業することもできたが、さっさと帰ってきた。久しぶりにゆっくりゆったりと湯船に浸かっている。明日は5時半に起きないと。


ここ数年、好きな人ができてもプラネタリウムには行かないようにしている。どんどん自分の目を信じられなくなっているからだ。いつか、行きたいという気持ちだけでプラネタリウムに誰かと向かうことができるのだろうか。

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