僕の名前を呼んで
「君ってさ、僕の名前覚えてるのかな」
そうやって君は寂しそうに笑っていたね
どうだったかな、
僕と君はずっと一緒だと思っていたの」
いつか、枯れると分かっていても
咲き続けている君がとても好きだったのに
いつの間にか僕の中の花が大きくなって、
水をあげても足りないくらいに。
あの日から僕は忘れてしまったのかもしれないね
君の冷たさも、雨も、優しさも、棘も、名前さえも。
あの風に揺れる花びらでさえ、嘘をついていることを知った。
僕は君に そのまま でいてほしかった
君が好きなように生きていてほしかった
遠くで君の声が聞こえる気がする。
「僕の名前を呼んで欲しかった、ただそれだけだった。」
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