本当に今さらですが、浅草ロック座2023年7月公演「PEACE LOVE ROCK」1st seasonの話をします……

表題のとおりです。今年いちばん激しい繁忙の波をこえたので本当に今さらですが2023年7月公演「PEACE LOVE ROCK」1st seasonの話をします。いやさせてください。いや勝手に喋ります。

1景は木葉ちひろさん。みんなスーツで、木葉さんはさらにフライヤー裏面と同デザインのドクロのマスクでキバツなイメージの景。キバツさを木葉さんが中心となってキレイなダンスでキレイに締めてるという感じがします。
ベッドショーはガラッと変わって、派手めで超カッコいい。片側コーンロウ(かな?)の木葉さん、数年ぶりに見たような(前回はキャプテンフックとかかな)。群舞のキレイさとはまた別の、激しくて華麗なベッドでした。3曲めで鍛えられて締まった身体をじっくり見られるのが嬉しかった。本舞台に戻ってからも上までピタッと上がる開脚技で大サービス、これもよかったです。

2景は和モノ演目で鈴木ミントさん。舞台下手に柳の木が立っていて、いかにも和風演目。ミントさんもお着物&しっかりめの日本髪。最近少なめだったがっちり目の和演目が前回に続いて出ました。たぶん自分はミントさん×和モノを見るのは初めてだと思いますが、キリリとした表情が和装ととても合ってて美しかったです。ほぼ位置の固定されたスポットライトで、照射範囲の中に出たり入ったりして明暗のコントラストを作りだす工夫がおしゃれですごく色っぽかった。
ベッドショーでお盆にくるとさらにミントさんが近くて日本髪ミントさんが本当に似合ってて息をのむ……。ゆったりしたベッドながら、脚というか股関節の動かし方がすごくて、つま先から太ももあたりまでの曲げ伸ばしから目が離せなかった。本舞台側に向くときに見える背中も、赤いレース地の襦袢とあいまってめちゃくちゃ綺麗だった。

3景は宮野ゆかなさん……と言いつつ、群舞では宮野さんかどうか、ちょっとわからないくらいの派手な格好withグラサン(ダンサーの矢沢さん・松本さんもグラサン)。4曲続けて同じミュージシャンの曲で、そういう意味でサングラスしてるのかな。ライトも虹色でビッカビカ。矢沢ようこさんが不思議なグラサンかけて真顔で群舞のステップ踏んでるだけで面白い。何も考えずに笑顔になるという意味では底抜けに楽しい景か。20年Museの⑤景PWK演目を思い出した。
ベッドショーもカラフルなベッド着に、今度はティアドロップっぽいサングラス。ベッド着は光り、さらには盆まで……。溢れる要素に目が慣れるまではベッドショーにあまり集中できないかもしれないけど、まあ結局楽しいのが一番よ! ってことか。

4景は沙羅さん。後述する6景といい、本公演は沙羅さん出演景がどれも最高だ。ダンサーズ4人を従えての群舞は黒い衣装で登場。登場時にくるっと回転して姿を現すのが綺麗。そして前開きでマントのようにも見えるスカートの合間から見えるパンティ、ガーターベルト、レースの黒タイツ。これが3種の神器か。
しなやかな振りや衣装の雰囲気はちょうど前回、橋下まこさんで再演された沙羅さんのハートの女王も思い出させる。しなやかだけど不思議さも残る余韻のある群舞だった。
光輪のようなカチューシャをつけた沙羅さんは神々しさがある。見ている中で、自分が好きなのはこういう”支配的性格を明確に出した沙羅さん”の景なんだな〜と改めて実感する(それこそハートのクイーンに代表されるような)。
ベッドショーは打って変わって白いベッド着。身体全体をつつむものだけど、踊りの身体のこなしの美しさはベールを隔ててもよくわかる。演目じたいに激しさはないけど、沙羅さんの静かなる支配を堪能できる、厳かな景。

5景は帰ってきたDOYOUBI。2020年夏の「PEACE LOVE ROCK⑥」以来の浅草爆走族で群舞は全員登場。メインの樋口みつはさんはモフモフのアクセサリーをつけた地方在住ヤンキー感。解像度が高い高い。木葉さんは髪型もあって一番権力持ってそう。沙羅さんは前回と変わらずいつまでもジャンパーをかわいく着こなしてる。ゆかなさんは王道のカッコよさ。矢沢さんは貫禄あるなあ。ミントさん、ツインテとは恐れ入った……そういうかわいさもあるのか。そして最後にやってくる菜奈実さんの爆乳+Tシャツの衝撃。
バイクといえば今年は「ADVENTURES⑤」のAKIRA景がインパクト激強でしたが、そういえばDOYOUBIもバイク使った演目だったなあ。
ベッドショーはみつはさんのパツパツのスウェットの下半身がエロかった。いかにもいきがってる甘酸っぱい感じの演技(ですよね?)もうまい。

6景! うおおおおお! 矢沢ようこさん、沙羅さんのベテランコンビがこんなド真ん中にエロい感じの演目をこなすのか! 最高じゃないか。
まず医師=矢沢さんのベタベタな演技がアホすぎて(めちゃくちゃ褒めています)最高。そしてイノセントなイメージをこうやって出してきたか沙羅さん。またハマり役が増えたなあ。
ふたり一緒にポーズを切ったり、ゼロ距離で向かい合う様子は、矢沢さんが異性装なだけに男女の関係性のウラに女性-女性の関係性も見えてきて面白い。ギトギトにエロい見た目のイメージでカモフラージュされているけど、裏側を考えさせる複雑さがある。
この景は矢沢さんのうまさを嫌というほど感じた。この「嫌というほど」という言い方には含意がありまして……メガネにネクタイ、それに下品なトランクスというステレオタイプなエロい男をここまで演じているのを見せられると、自分は男性なのでちょっと「やめてくれ……勘弁してくれ」と思う面もあるワケです。でも前盆に乗っていざトランクスを脱ぐと、そこにあるのは”女性”なワケで、そこにイリュージョンがある。
コレって男の人はどういう気持ちで見てるの? そして女の人はどういう気持ちで見てるの? 今回公演を見たすべての人に聞いてみたい演目。

7景は松本菜奈実さんメイン。群舞ではやっぱり今回も、ゆったりながらも曲というか音をつかんでノって踊っている感じ。本当にこれがうまい。メンバーは木葉さんがキツネ面だったり、松本さんは羽団扇を持っていたり、百鬼夜行みたいなテーマですか? 2曲目ではダンサー陣が盆踊りしながら帰っていったようにも見えたし、夏でお盆で……みたいなことも含んでるんでしょうか。
ベッドはゆったりとした見応えのあるものでした。水色レースの襦袢型のベッド着と、カチューシャのバラ(かな?)も水色できれい。
菜奈実さん、秋からポラ館デビューされるのですね。これは浅草トリ要員としてさらなるスキルアップを求められているということなのでしょうか。これまで以上に浅草のトリを務めることになるのかしら、期待しちゃいます。今後の菜奈実さんの浅草来演時も楽しみになりました。

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