浅草から海外旅行へ 浅草ロック座2020 6月公演「EARTH BEAT 2020 1st season」

 「EARTH BEAT」からはまた20日間公演に戻れそうな浅草ロック座。社会的にはまだまだ外に出たくない人もいるようなご時世ですが、その情勢を鑑みてかどうか(それより前に決まってたと思いますが)、いまはおいそれとは行けない世界各国の雰囲気を楽しめる演目がいっぱいでした。

1景は早瀬ありすさん。幕開けなので踊り子さんは全員参加。
みなさん花飾りのついた衣装でお人形さんを見ているようですが、ソロのシーンでは、早瀬さんの雰囲気もあってよりお人形感が増します。なんというか、上品な感じがする踊り子さんです。でもフィナーレでははしゃいだ姿もみられてかわいかったです。

2景は橋下まこさん。涼やかな演目。音楽や、衣装の飾りの擦れるやや硬質な音が夏にぴったりかもしれません。拍手のヒマもないくらい、流れるように神秘的な動きが連続します。橋下さんはいつも全力スマイルが持ち味(たしかポラ館でのオープンショーでもそんな歌詞の曲を使っていたような……)だと思います。今回の景ではニコニコしてはいますが、景のモチーフに合わせて70%くらいのスマイルにとどめているような。しかしその分、他の景のグループダンスとフィナーレで300%くらいのスマイルを出してます。

3景の武藤つぐみさん。
これはヤバい……。今年いちばん、いや、今まで観たなかで一二を争うくらい抽象的な演目です(モチーフははっきり設定してありますし、もとになったものの動画もYouTubeに上がってます。具体的な道具の少なさや所作のシンプルさが抽象的、ということ)。
みどころはただ一つ! ってか武藤さんはひとつの動きしかしてません。ひたっすらにその繰り返しなのです。なのですが、どうしてか、その強弱や手の振り、顔の上げ方、衣装のめくれ方で同じ動きにこうもさまざまな表情がつくとは。お盆のライティングの演出も綺麗です。布の下がハダカだということをラストまでうっかり忘れるくらいの印象的な演目でした。

4景は矢沢ようこさん。矢沢さんにこんなコンセプトのハッキリした演目をぶつけたら絶対完璧になるだろって見た瞬間に思いました。
中腰になったときの脚、反ったときの背中の筋肉はもはやアスリートのそれ。美しいです……。

5景は川菜ひかるさん。個人的にこの景は盛り上がって好きです。
「みんなで踊ろうタイム」的な時間は今回はこの景で。ワイワイした感じの一曲目からずっと楽しげに進行。
特に最後のベッドショーの曲は有名な曲なので誰もがノれるはず。ディスコミュージックに合わせて早めのテンポでつぎつぎポーズを切っていく姿は「これぞストリップ」という感じでカッコよかったー。

6景は清水愛さん。グループでのダンスはある楽器を使ったものなのですが、この音色が気持ちいい。3景、4景、5景と熱気のある演目からの、まったりした感じの景への移り変わりでした。和みます。
この日はリボンを投げる人もいて、「いつものストリップに戻りつつあるなあ」というのを改めて感じました。

7景は琴井しほりさん。ストリップデビューということですが、上半身の筋肉は他の踊り子さんともそこまで遜色ないと思って驚きました。もともと鍛えていた方なのでしょうか? 観に行ったのが公演も後半になってからで、おそらく一番疲れを感じている頃なのではないかと思っていたのですが、最初、ストリップじたいのデビューだということを忘れる(浅草デビューなんだっけ?と思ってました)くらい、しっかりした演目に仕上がっていました。これからも劇場に乗ってくれるのでしょうか。楽しみです。

●最後に振り移し予想
1:早瀬ありす→鈴木千里
2:橋下まこ →椿りんね
3:武藤つぐみ→みおり舞(つぐみおコンビで。あと3景はバレエ経験者のが踊りやすいのでは)
4:矢沢ようこ→小室りりか(デビュー年の近いキャリアある踊り子さんが4景で中締め)
5:川菜ひかる→鈴香音色(おっぱいの形つながり)
6:清水愛  →西園寺瞳(瞳さんが踊っている感じしか見えない)
7:琴井しほり→倉木しおり(デビューつながり、パンフのどセンター!)

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