浅草ロック座 7月公演「祭音 ZAION 1st」

1景は大見はるかさん。ここ2回(2022ECSTASY 」、2021Re」)1景での起用が続いていて、”1景のオンナというイメージがあります。
ワタシ例のアレ未履修なんですよね……前作の復習もしてから、と思っているうちに今作の公開もそろそろ終わりそうという体たらく。
大見さん×上官モノだと、ちょうど1年前の2021「ZAION」③景のS上官の景なんかがありましたね。なんというか、かわいい景では身体の小ささを魅力的に見せているし、今回のようなカッコいい景やちょっと重めの景ではその小ささを感じさせない迫力がありますね。今回も立ち回りのキビッとした感じや、ベッドのポーズ切りの綺麗さなんかに凄みを感じました。
群舞ではスモークと風を使った演出。いかにもな演出、やっぱりかっこいい!

2景は木葉ちひろさん。スーピーのコスプレ度合い、ちょうどいい! よくないですか? なりきり過ぎず木葉さんのかわいさは出していて、でも対象の特徴はちゃんと捉えてる。もちろんダンスやストリップの邪魔にもなってない。ベッド着の着衣と脱衣のバランスもいい。
ベッドショーでは3曲目の雰囲気がすき。「幸せは日常のいたるところにある小さなことの積み重ねだよ」的な歌ですが、木葉さんはお盆に腰かけてこちらと目を合わせて、まさに小さな幸せを共有するような時間だったかな。
舞台装置も役者もシンプルだけど、小さな工夫の積み重ねが光る景でした。

3景、こういう景に西園寺瞳さんがキャスティングされるとは……群舞は現実世界の、というかSNSをテーマにした世界観でしたが……え、この世に瞳さんのアンダーヘア否定派なんているんですか?(怒) そんな奴は、今晩黒いもしゃもしゃしたものに首を絞められる夢をみる呪いが降りかかるよたぶん。
瞳さん、浅草だと前々回来演が「FLASH」⑤の「謝罪会見」だったりして、こういう”リアル引き戻し系演目”に起用されることが多めかも。そのたびに私の中のイメージと違って驚かされるのですが。
ただ、やや誇張された現実ではあるにせよ、アラレちゃんメガネに赤ジャの瞳さんはやっぱりよかったな。意図的に薄っぺらくした感じの群舞の振り付けもなんだか皮肉が効いてますよね。
ベッドショーは俄然ファンタジー方向に振り切ったものになっていました。どちらでも見映えするように演じられるのは、さすが瞳さん。

4景、早乙女らぶさんは浅草で毎回違ったキャラクタを出してくれますが、今回はカッコいいらぶさん。今公演のなかで一番お祭りっぽさを感じる演目だったかも。チャキチャキとした群舞で、表情も心なしかキリッとしていました……ダンサーさんの上を転がるときを除いては。あのときは「大丈夫? いい? 転がるよ? 転がっちゃうよ? えへへというセリフが顔に書いてあるような笑顔を見せていて、めちゃくちゃかわいかった。そこだけチャキチャキが緩むのはズルい!
立ち上がりの曲はちょっと意外な気もしたのですが、某師匠の曲とベッドショー、不思議に合っていて快感。そんなことを考えているとらぶさんのベッド着も師匠のよく着るロングコートに見えてきたりして……。

5景は前田あこさんが体調不良とのことで降板されていました。時節柄(そうじゃなくてもですが)とにかくご自身のお身体を第一に! また浅草にいらしたときに見にいきます。ということで私が見たときには2nd出演予定の鈴香音色さんが前倒し出演。
群舞は5景なので全員集合。瞳さんがどんな踊りでもその場のノリに合わせて踊りこなすいつもの姿に感動。真白さんも手足がすらっとしているし、手を広げたり上げたりする動作に見映えする。藤咲さんがハケるときに手首を指していたのは「6景あるからケツカッチンだ」ってことを言いたかったのかな?
ソロパートは鈴香音色さん。ストリッパーはみなさん自分をどう見せたらエロく見えるのかに腐心しているのだろうけど、鈴香さんは自分の持っている身体が激エロなこともわかっているし、その見せかたも全部よく知っていますよね。2019年の「百物語」⑥のときのビキニ姿がいかにも夏っぽくて印象的で、今回のベッドショーはそれを思い出しました。こういう演目を見ておかないと浅草の夏って感じがしない。

6景、しっとりソロ演目にはぴったりの藤咲茉莉花さん! 前回来演「ECSTASY」②景、ハサミ女の衝撃と余韻がまだ冷めないところですが……今回はしっとり、そしておめでたい感じ? なにか、お正月公演でありそうな雰囲気だと思いました。片手には獅子舞。ハサミを獅子舞に持ち替えて、一体何を!? と見ている側も油断ならないとしっかり刮目してました。しなやかな手つき、手際よく着替えてはらはら脱げていく着物。このあたり、落ち着きある藤咲さんならではだなと。
曲も中華だったり中央アジアだったり、いろんなジャンルのおめでたちゃんぽんみたいな雰囲気だった。
ベッドショーの中で「がお〜」ってマイムをしていたので、やっぱり全体のモチーフは獅子舞なのでしょうか。不意打ちのがお〜、かわいかったです。

7景の真白希実さんはフラメンコモチーフ。振りの緩急に激しさと抑制を感じます。こんなふうに気持ちを出す真白さんを見るのは初めてかも。普段、表情はクールめで踊るイメージがあるので、内から感情があふれ出すような演目は真白さんに合っているようにも感じます。
ベッドショーでやっぱり映える手脚の長さ。お盆の上で手脚を動かすのも、マリオネットで吊られているみたいにピンとしていた。
しかし、内から感情があふれ出す演目となると、もともと気持ちをやや前面に出すタイプに見える2ndの南まゆさんはどういう演目にしていくんだろう。次回はここに注目して見てみたいと思います。

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