浅草ロック座 11・12月公演「夢音 DREAM ON 2nd season」

ついに感想書くのやめたのかと思った人がいるやらいないやら。タダでさえ私の業種は年末進行で巻き巻きの中、なんと自宅の引越し(数百メートル先の近所へ)も入れてしまってさあ大変。気づけば2nd楽日から4日も経っていたのでした。まだ荷造り全然進んでないじゃん。



1景は大見はるかさん。1stの桜庭うれあさん同様に、大見さんもブロンドにするとああいうドラマに出てきそうな雰囲気ありますね。1stでも言ったのですが、ダンサー陣が踊り子を引き立てるだけじゃない、全員で作り上げている1景って感じが強く出ていていい。大見さんは、うれあさんよりは笑顔の割合が多かったように思います。とはいえ、あっけらかんとした笑顔なワケはなくて、自分の欠点や限界をわかっていて、それらを噛みしめた上での笑顔のように見えました。立ち上がりの曲ではそれが自己肯定につながっていく、その移り変わりもまた心地よかったです。

納得の2景。何が納得って、虹歩さんからのリレーです、鈴木千里さんへの。1stの虹歩さんはオシャレでかわいい雰囲気だったとすると、2ndの千里さんはオシャレでカッコいい雰囲気。ビジュアルもより昔の洋画みたいな感じが出ている……。3rdでは誰が行くんだろう(まだ私はコレを書いている時点で香盤を見ていません)、さらにカッコよさを出すならつぐみさんか? でもつぐみさんは藤川さんの景に出ることも考えられるな……とすると味わい深いソロを見せる赤西さんとか?
ともかく、群舞では鈴木千里さんのオシャレさが出まくっていた訳ですが、2ndではベッド着に、立ち上がりの曲の中に出てくるある”小道具”が加わっていたのが心憎い演出でした。そしてベッドショーの千里さんは目を伏せたり、心なしか感傷的になったりする姿が印象的。いつもは「スレンダー」と形容する千里さんの身体も、この景で見ていると「華奢」という言葉がふさわしくなってくるような。

3景、鈴香音色さんの身体の魅力がこれ以上なく生きる景ですね。群舞ではさらに沙羅さんと大見はるかさんが参加。沙羅さんのあられもない姿大好きクラブの会員としてはブロンドでエロコスの沙羅さんは最高でしたね、ええ……。
鈴香さんのベッドショー、ブロンドのウィッグを脱ぐ演出があったのが面白かったです。あれはどういう意図だったのだろう。「私はありのままでも勝負できるわっ!」っていうことだったのかな? それともあの回たまたま取れてしまったとか? 私は物事から過剰に意味を読み取るタイプの人間なので、前者だと思っています。だとしたら、そのほうがカッコいいしね。

4景、確かに沙羅さんの起用の傾向(4景か6景多いよね)からするとこの景は十分にあり得た訳ですが……それにしても沙羅さんのキャプテンフックは何か意外性があってよかった。これまでの誰にも負けず品のある船長という感じだった。
だからこその船員(たぶんスミー?)役の藤川菜緒さんの冒頭の寝ぼけ顔とか、そのあとも時折見せるわんぱくフェイスのコミカルさが際立つ。キリッとした表情ともメリハリがあって、役者だなあと思う。

ベッドショーまでずっと洗練された沙羅さんが続いて、今年はオシャレな沙羅さんで沙羅納めでした。
今年は計6回の出演。喪服の女のひとり遊び(「ECSTASY」⑥景)とか、新たな魅力があってよかったなあ……。

5景は全員集合の群舞から。鈴木千里さんや藤川菜緒さんがきりりとした表情のままポンポンを持って踊るのはなかなかギャップを感じてグッとくる。
笠木さんのベッドショーはベッド着が変わりましたね。1stがクリスマスカラーだったのに対して、2ndはなんでしょう、いちごショートの擬人化みたいな雰囲気でしょうか。白ベースに赤と緑のアクセントがかわいい。となると3rdはどんな衣装になるのか……いちおう本チャンのクリスマスは3rd期間中なのですが。
笠木さんはスレンダーな踊り子さんで、身体を反らせたときの腰のくびれ具合がとってもセクシー。ラインがエロい。

6景は藤川菜緒さん。4景にもまして、何よりも表情の豊かさが際立つ景でした。まずは群舞のあやとりのときのいきいきとした笑顔。あやとりがこの景では”平和的なもの”の象徴になっていることをよくわかっているからこその笑み、という感じがしました。後半とのコントラストを際立たせる意味でもとても効果的だと思います。
ベッドの序盤の手の動きもあやとりを連想させたりして工夫が細かい。ポーズ切りでは新しい動きが増えていたように思うのだけれど、どれもよかった。そして表情。顔いっぱいに表現する感じ。伝わるかどうか自信が無いのだが、無表情であることがとても強いメッセージを発しているというか……表情豊か、であると同時に”無表情すらも豊か”に感じた。

7景は安藤もあさん。今年5月浅草でのデビューから、川崎→浅草で3回目。しかしそれにしては躍動感のある群舞だったように思います。脇を固める千里さんや笠木さんにも負けない振りを見せていました。そして何より、お客さんの目をしっかり見ていて、度胸があるかたなのだなと感じました。浅草でもポラ館でも、デビュー週の踊り子さんの演目を見る機会がたまにありますが、やっぱりお客さんの目を見ながら(見ているふりでもいいので何となくお客さん方向に視線を合わせながら)踊れる人は上手になっていくなというイメージがあります。こっちが引き込まれていくというのもあるのでしょうか。ポーズ切りのバリエーションも前回以上に増えていたような気がするし、今後もどんどん乗ってほしい。

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