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< 太陽嵐(スーパーフレア)=ソーラーフラッシュは2022年内に来るか? > (9/24追記)

2020年から2022年は「闇の時代」から「光の時代」への転換点…
その確信は今も変わりませんが、起こっている事象だけ見れば、新型コロナのパンデミックからワクチン政策へと、闇側の思惑通りに人類の大量殺戮は進行中ですし、その間にもアメリカ大統領選挙の大規模不正、ロシア・ウクライナ紛争と欧州の経済危機、安倍元総理の暗殺をはじめ各国の政治家や要人の粛清、反ワクチンを唱える医者、専門家、内部告発者の抹殺などまるで暗黒の時代に逆行したかのような出来事ばかりが続いています
これもまた、光が当たることで水面下に隠れていた闇があからさまになっていると説明できるわけですが、現にそれを仕掛けている勢力が今や見え見えになっていて、あからさまな悪意、闇の存在がその姿を隠せなくなった時代と言えるのでしょう。

著名な星詠みであるマドモアゼル・愛さんは裏表がある時代の象徴が「月」であると昨年頃盛んにおっしゃっていました。月は決して裏側を見せない星だからです。

愛さん曰く「闇夜の月が“美しくも妖しい光”で人々を魅了し、幻惑し、欲望を喚起し、ある方向に誘導しようとしてきた」と。 「でもその時代は2021年の12月で終わるのだ」…と。
これはインド占星術「ジョーティッシュ」のいう「土の時代から風の時代へ」の移行を指しているわけですが、同時に「月の時代も終わる」と愛さんは言っているようにも聞こえ、「星詠みが星詠みを否定するような言い方」が非常に興味深かったのです。
闇夜のもう一つの象徴が「星」ですから、その主張は「これまでの占星術のあり方も終わる」という意味になり、これは「宗教のカルマ」と同じく「霊界レベルの呪縛から魂を解放する」ことではないのか?と思えたからです。

これも一つの象徴に過ぎませんが、国旗に星や月が描かれている国は「闇夜の国」と言えそうです。アメリカ合衆国はその「闇夜の国」代表であり、100年前D.Sに乗っ取られて以降、世界を総べる軍事・金融大国に押し上げられて来ました。
資本主義も共済主義もD.Sによって創られた思想ですから、共産圏の国家には星があり共産革命により殺されたブルジョアの血で赤く染められています
イスラム諸国の国旗デザインも月と星がモチーフです。これらの国は闇夜では輝いていても、夜が明けると見えなくなっていく、少なくとも存在感が希薄になっていくと思われます。月が朝の空に溶けていくように、国家が溶解してしまうかもしれません。代わりに台頭するのが「太陽の国・日本」というわけです。
この話は出来過ぎでしょうか?
個人的には「魂の時代」に入れば、「誕生日の星の配置で(統計学的)に規定される個人レベルの占星術」などすっ飛んでしまうだろうと思っていますが、数千年ごとの時代の変化は、さまざまな勢力の「魂の思惑」が絡むとはいえ、「宇宙的なイベント」を背景にしているが故に、抗うのは難しいと思うのです。

夜明けが来ている…
宇宙の流れに逆行し「闇堕ちした」地球から、宇宙の流れに順行する地球へ…

「夜の時代」から「昼の時代」へ…
「月の時代」から「太陽の時代」へ…

去年の後半辺りから感じていたことですが、日差しの感じが変わってきていると。今年に入ってからその傾向はさらに顕著になり、春の匂いがしないのに日差しは春のようだとFacebook等で何度か言及しました。陽光が澄んでいるというか、明らかに強くなっています。そして「太陽の時代」を象徴するように、太陽から届く光の周波数が上がっているのかもしれないと思うようになりました。
その一方で、オゾン層の破壊等、大気の状態が原因だろうかという思いもありました。1985年頃にも似たような変化があって、中学・高校と水泳部だったので、肌の焼け方がその頃を境に急に変わってしまった経験があるのです。もともと肌は強くなかったのですが、肌が黒く焼けずに火傷のように赤く爛れるようになったのでした。ちょうどオゾンホールが話題になる少し前のことで、確かにその頃から有害な紫外線が増えたのだと思います。
でも今回はどうでしょうか。もし本当に太陽が変化しているなら、これも「光の時代」を象徴する「宇宙的なイベント」の一つなのかもしれません。
「光」もまた電磁波の一つであり、そのうちのごく一部を「可視光」として「見ている」に過ぎません。

その前後にも周波数帯域は広がっていて、上に行けば「紫外線」になって肌の表面がチリチリと焼けるように感じ、さらに上は「放射線」の領域があります。下に行けば「赤外線」で肌の奥がポカポカと温かくなり、さらに下に行けば「短波」「長波」など通信に使われる「電波」になります。
太陽から出ているのも電磁波で、可視光はそれほど多くありません。可視光の大半が地球の大気にぶつかって生じているため、宇宙に出ると太陽は途端に小さく見えます空気があるから太陽は眩しくて暖かい存在なのです。現に、標高が低い(気圧が高い)場所ほど気候が暖かく暑くなります
このことを指して、春日大社の宮司だった葉室 頼昭さんはこんな話をしています。「神からの愛はいつも降り注いでいるが目に見えない、それを受取る側の『感謝』があってはじめて光になり、熱になるんだ」と。葉室さんはそれまでタブーだった「神道の言語化」を試みた方ですが、「人と神の関係とはそういうものだ」と言っているわけです。日本人はかつて「自然」「かんながら」と呼んでいました。「自然」という単語は明治維新以後に「nature」を訳して作られた「和製漢字」です。「宇宙」そのものが神の現れと信じていた日本人にとって、この「陽光と空気の関係」はしみじみと腑に落ちるのではないでしょうか。

こんな話をしたのは、これから起こるかもしれない出来事が、決してネガティブな事象ではないと理解して欲しかったからです。

きっかけは9月9日付のIn Deepさんのメルマガでした。
In Deepの岡さんが「リサーチゲート (ResearchGate)」という、科学者たちが自由に研究や論文を発表・共有できる場で見つけた論文を軸に、「キャリントンイベント」に匹敵する「太陽嵐」が来る可能性について言及したのです。

<科学とコーランに基づくと、2022年9月23日に太陽嵐が地球を直撃すると予測される>
On 23 September 2022, Solar Storm anticipate to strike the earth, based on Science and the Quran
イエメンのサヌア大学のアリ・アルルバイディという科学者によるもので、コーランを引用しながら、予言めいた仮説を立てています。曰く「強烈なコロナ質量放出が 2022年9月23日 UTC 5:07 頃に天頂の太陽で地球に衝突すると私たちは予想している」と。
その理由について岡さんは「何度読んでもよくわからなかった」と感想を述べています。とはいえ、笑って見過ごせるかというと、そうも言っていられない事態が起こっているというのがメルマガの趣旨です。

「キャリントンイベント」もしくは「キャリントンの嵐」というのは、1859年の8月29日に、これまで観測された中で最も巨大な太陽フレアが発生。これに伴いコロナ質量放出:CME(Coronal Mass Ejection)が起き、9月1日〜2日にかけ地球を直撃し、磁気嵐を起こした出来事です。

(前略)
1859年8月28日から9月2日まで太陽表面上に多数の太陽黒点や太陽フレアが観測されたが、9月1日の正午前イギリスの天文学者リチャード・キャリントンが最大の太陽フレアを観測した。このフレアでは大規模なコロナ質量放出があり、17時間で地球に直接降り注いだこのような太陽から地球への粒子の到達には通常3日から4日を要するので、異常に速いものだった。これは、1度目のコロナ質量放出で太陽風プラズマの通り道が一掃されたため、2度目のコロナ質量放出の速度が速くなったことによると考えられる。
(中略)
1859年9月1日から2日にかけて記録上最大の磁気嵐が発生した。ハワイやカリブ海沿岸等、世界中でオーロラが観測され、ロッキー山脈では明るさのために鉱山夫が朝と勘違いして起きて朝食の支度を始めてしまうほどであった。アメリカ北東部でたまたま起きた人はオーロラの明りで新聞を読むことができた
ヨーロッパおよび北アメリカ全土の電報システムは停止した電信用の鉄塔は火花を発し、電報用紙は自然発火した電源が遮断されているのに送信や受信が可能であった電報システムもあった。(後略)

wikipediaより

太陽風(たいようふう、英: solar wind)とは、太陽から吹き出す極めて高温で電離した粒子(プラズマ)のことである。これと同様の現象はほとんどの恒星に見られ、「恒星風」と呼ばれる。なお、太陽風の荷電粒子が存在する領域は「太陽圏」と呼ばれ、それと恒星間領域の境界は「ヘリオポーズ」と呼ばれる。
(中略)大規模な太陽フレアが発生した際に太陽風が爆発的に放出され、地球上や人工衛星などに甚大な被害を及ぼす現象は、「太陽嵐 (solar storm) 」と呼ばれる
<概要>
太陽の表面には、コロナと呼ばれる100万度以上の密度の低い薄い大気がある。このような超高温では、気体が電子とイオンに電離したプラズマ状態になっており、太陽の重力でも、このコロナガスを繋ぎ止めることができず、イオンや電子が放出される。放出された電気を帯びた粒子(プラズマ)が太陽風と呼ばれる
毎秒100万トンもの質量が太陽から放射されている。この流れが地球の公転軌道に達すると地球磁場に影響を与え、オーロラの発生の原因の一つとなる。
これら高速の太陽風は、コロナホールや太陽フレアに伴って放出されていると考えられている。
(中略)
太陽風は水素イオンが95%を占めており、残りはヘリウムとその同位体等の様々なイオン及び電子となっている。月などの大気や磁気のない天体表面にはそれらが堆積している。特に核融合燃料として有望なヘリウム3が月面に豊富に堆積している事が確認されており、その利用が月開発の目標の一つとなっている。(後略)

wikipediaより

太陽フレア(たいようフレア、Solar flare)とは、太陽における爆発現象。別名「太陽面爆発」という。
太陽系で最大の爆発現象で、小規模なものは1日3回ほど起きている。
(中略)
太陽の活動が活発なとき(特に太陽極大期)に太陽黒点の付近で発生する事が多く、こうした領域を太陽活動領域と呼ぶ。
「フレア」とは「火炎」のことだが、天文学領域では恒星に発生する巨大な爆発現象を指している。現在では太陽以外の様々な天体でも確認されている。
(中略)
アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、2012年7月には巨大な太陽フレアに伴う太陽風が地球をかすめた 。次の10年間に同程度のフレアが実際に地球を襲う確率は12%と推定されている
<概要>
フレアの大きさは通常1〜10万km程度であり、威力は水素爆弾10万〜1億個と同等である。100万度のコロナプラズマは数千万度にまで加熱され、多量の非熱的粒子が加速される。同時に衝撃波やプラズマ噴出(太陽風)が発生し、時おりそれらは地球に接近して、突然の磁気嵐を起こす。
(中略)
フレアが発生すると、多くのX線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子が発生し、太陽表面では速度1000km/s程度で伝播距離50万kmにも及ぶ衝撃波が生じる事もある。またフレアに伴い、太陽コロナ中の物質が惑星間空間に放出される(コロナ質量放出 (CME))ことが多い
高エネルギー荷電粒子が地球に到達すると、デリンジャー現象、磁気嵐、オーロラ発生の要因となる。さらに大規模なフレアの発生により太陽風が爆発的に放出されて太陽嵐となり、地球上や人工衛星などに甚大な被害を及ぼす恐れがある。
(中略)
フレアの活動は、太陽活動周期や黒点の蝶形図(コロナの蝶形図)によって、関係付けを説明されることがしばしばある。フレア時の高エネルギー荷電粒子の地球への到達、あるいは、フレアの発生そのものを観測・予報することは「宇宙天気予報」と呼ばれ、太陽研究者にとって重要課題となっている。(後略)

wikipediaより

<太陽フレアによる放出物とその影響・範囲>  wikipediaより

●電磁波(電波バースト) 到達時間:8分程度(光速度)
X線などの作用で電離層D層の密度が増大、短波(HF)通信の障害(デリンジャー現象)を引き起こす。

●高エネルギー粒子(太陽プロトン現象) 到達時間:30分〜数日(粒子のエネルギー状態によって速度に幅がある)
地球磁気圏に捉えられた陽子・電子の作用で放射線帯の放射線量が上昇、宇宙活動を行う人間や高高度を飛ぶ航空機への影響、人工衛星の障害を引き起こす。
また、極域・高緯度地域では陽子・電子が大気に突入してD層の密度が増大、短波通信の障害を引き起こす。

●プラズマ(コロナ質量放出:CME) 到達時間:1日〜2日
南向き磁場をもつプラズマが磁気圏との相互作用で流入、オーロラや地表の磁気嵐を引き起こす。また電離層の密度減少(電離圏嵐)による通信障害も引き起こす。

キャリントン・イベントで地球圏に大きな影響を与えたのは、3番目のコロナ質量放出(CME)でした。もしスーパーフレアが人間に影響を及ぼすとしたら、光速度で最初に届く電磁波だと思われます。人間の意識も電磁波ですから、スーパーフレアの強烈な光(電磁波)の影響を受けずにはいられないはずです。その時に人間の意識の変革や魂レベルの覚醒が促される可能性があり、それを「銀河連合」界隈では「ソーラーフラッシュ」と呼んでいる、と個人的に解釈しています。

コロナ質量放出(Coronal mass ejection:CME)とは、太陽活動に伴い、太陽から惑星間空間内へ突発的にプラズマの塊が放出される現象。宇宙飛行士や飛行機パイロットの人体に与える影響も大きい。
<概要>
(前略)
当時は太陽フレアに伴う爆風ではないかと考えられており、コロナ突発現象 (coronal transient) と呼ばれていた。しかしながらより詳細な研究が進むにつれて、単なる爆風ではなく実際に大規模な質量が太陽から放出されていることが解明され、現在のようにコロナ質量放出と呼ばれるようになった
(中略)
太陽の磁気エネルギーが解放され、電磁放射エネルギーに変換されるのが太陽フレア、力学的な運動エネルギーに変換されるのがコロナ質量放出であるといえる。
観測によると、惑星間空間における規模は非常に大きく、エネルギー的にも高く、高温のプラズマや相対論的な高エネルギー物質の集合体である
放出されたプラズマは通常の太陽風の速度 (〜400 km/sec) よりも速く広がり、CMEsによって圧縮された空間に発生するショック面の速度は、700〜800 km/secにも達する場合がある。
放出される質量は1012 kg(10億トン、地球の重さの約6兆分の1に匹敵する)にも上り、速度は秒速30キロから3000キロメートル、太陽からCMEが放出される角度は50度程度で時間変化はあまりなく、このため太陽から距離が離れるとCMEの大きさは自己相似的に大きくなる。また、全運動エネルギーは1029から1032エルグ程度であり、これは太陽フレアのエネルギーと同レベルである。(後略)

wikipediaより

太陽の磁気エネルギーが解放され、電磁放射エネルギーに変換されるのが太陽フレア、力学的な運動エネルギーに変換されるのがコロナ質量放出と解釈すればいいとあります。

<太陽嵐の想定外の脅威>
1859年9月、太陽は記録破りの大規模な「CME:コロナ質量放出」を起こした。このCMEで、非常に多くのガスと最大10億トンとも推定される巨大なプラズマを噴出。その一部が地球磁気圏に一時入り、地球に激しい地磁気嵐を引き起こした。その結果、空にはオーロラが、キューバとエルサルバドルと同じくらいまで南でも観測され、当時で最もハイテクな技術であった電報システムを世界中で破壊してしまった
この「キャリントンの嵐(Carrington Storm)」と呼ばれる1859年の地磁気嵐は、今まで記録された中で最も大きい地磁気嵐であった
「キャリントンの嵐」は比較的低いテクノロジーの下で起きたので、大きな被害を免れたが、もし、現代にキャリントンの嵐のようなものが、今の私たちのITに依存する社会を見舞った場合、何が起こるかわからないと言える。
米国科学アカデミー(National Academy of Sciences)のレポートによると、キャリントン・イベントのような磁気嵐は現代文明に未曾有の悲劇を起こす引き金となるかもしれないという。
変圧器を含む相互接続された送電網の機能を破壊し、停電が最大1億3000万人に影響し、それらによってサポートされている下水システム、電子運輸機構を破壊し、また、システムの崩壊は、飲料水、食物、薬、および燃料の配信を止めてしまう。しかし、実際には地磁気嵐で重大な被害を引き起こすためには、「キャリントンの嵐」の記録破りの力に達する必要さえない
近年、より弱い地磁気嵐は、衛星のような技術システムを破損して、宇宙飛行士の放射線被曝を増加させ、コミュニケーションとナビゲーションシステムを混乱させ、多数の都市で停電を起こしている
CMEは、太陽の材料の水面下運動で発生し、太陽の表面磁気に関連がある太陽黒点活動におけるピークに関連している
黒点活動は11年毎にピークに達し、この11年のサイクルは太陽の磁場の反転の22年のサイクルまで順番に関係づけられている。

アメリカ国立科学財団 ( National Science Foundation ) 2010年03月17日報告書より

そして実は、2012年7月23日に「太陽フレアによる大規模なコロナ質量放出が、地球の近くを通過していた」ことが後になって判明します

2014年3月19日の Forbes Massive Solar Superstorm Narrowly Missed Blasting The Earth Back Into The Dark Ages より

もし、この時の太陽フレアが地球を直撃していれば、その損害額は数百兆円規模の算定不可能なものとなっていた可能性があり、あるいは何年も何十年も文明が再興できなかった可能性があった

2014年3月19日のフォーブスの記事より

2012年は「マヤ暦(マヤンカレンダー)」による地球の終焉が予言されていた年です
500年以上に渡るカレンダーを綴ってきたマヤ人が、西暦2012年にあたる年に、プッツリと記述をやめているというのがその理由でした。
その数年前にはローランド・エメリッヒ監督によるパニック映画「2012」も公開され、内容を本気にした人が、大洪水に備えてカプセル型の救命ポットを自作したなんてハナシもありました。
でも、もしかしたら、地球の終わりとまでは行かないにしても、現代文明の終焉は2012年の7月に起こったかもしれないのです。そんなタイムラインもあり得たという意味で、マヤンカレンダーは正しかったのかもしれません。

In Deepさんが2014年3月21日の投稿で、当時の米フォーブス誌の記事をご紹介しています。

太陽の黒点活動は11年周期の波はあるものの、この200年間は常に弱い状態のまま推移して来ました。1859年の太陽フレアが観測史上最大というのはこういうわけです。これからもおそらくこの状態が続くだろう、というのが学者たちの大筋の見解でした。
ところが2021年の半ば以降、黒点活動が急激に活発化し、サイクル25という黒点周期に入った去年9月から今年にかけて100個以上という、サイクル周期のピーク予想をすでに超える数の黒点が観測されています本来なら2025年頃に次のピークを迎えるはずでした太陽は今、急激に活性しつつあると見ていいでしょう。

In-Deepの岡さんは、ここ十年来太陽の様子(宇宙天気)をフォローされているので、昨年唐突に始まった太陽黒点の活性化にびっくりされています。

現在の太陽活動周期であるサイクル25というのは、昨年始まったばかりです。NASA と NOAA (アメリカ海洋大気庁)がサイクル25が始まったと正式に発表したのは、昨年の 9月のことでした。
(中略)
そして、昨年くらいまで、NASA などを含めた世界中のほとんどの機関や組織は、「次のサイクルの太陽活動は非常に弱くなる」と予測していました。
(中略)
太陽活動周期というのは、おおむね 11年前後をひとつのサイクルとしたもので、「太陽活動が次第に強くなり(黒点が多く出現するようになり)、そしてまた弱くなり(黒点が減少していき)終了する」というものです。
そして、やはりおおむねですが、「サイクルの中間あたりの時期が最も太陽活動が強くなる」のです。
始まったばかりの太陽活動周期サイクル25は、普通に考えれば、今から 3年後、4年後のほうが太陽活動が大きくなります。
しかし、現在の太陽活動周期であるサイクル25は、「たった 1年目で黒点 100に到達している」ということになり、これは「非常に強い太陽活動」だと見てもいいと思われます。
・サイクル21  黒点数 100 前後
・サイクル22  黒点数 80 前後
・サイクル23  黒点数 60 前後
・サイクル24  黒点数 20 前後
現在のサイクル25は、すでに黒点数 100を何度も超えており、少なくとも、この40年間くらいでは「最も強い太陽活動となる可能性がある」ということになってしまいます。
私などは、もう 5年か 10年かわからないですが、それくらい以前から、「次の太陽活動は非常に弱くなると確信していた」だけに、現在のこの太陽の動きは、ちょっとショックですね。


そしてさらに2022年2月、太陽の「裏側」で非常に巨大なフレアが発生しました幸いにして地球の反対側で起こったため、磁気嵐による被害を免れたのです。

2月15日の巨大な爆発。 
噴出している炎のように見える部分はコロナ質量放出(CME)。

日差しの感じが明らかに違うといった肌感覚だけでなく、太陽が自ら発する電磁波の周波数を変えたと確信したのは、8月にNASAが公開した「虹色に輝く木星」を見たときでした
ウェッブ宇宙望遠鏡によるもので、いくつかのフィルターを重ねて合成したものですが、両極の広範囲にオーロラが発生しているのが見て取れます木星もまた強力な太陽嵐に晒されているのです。もしかしたら今は宇宙から見た地球も違って見えるのかもしれません

3つのフィルターを組み合わせて合成処理したという木星の画像。
/NASA/ESA/CSA/Jupiter ERS Team

さらに9月5日(日本時間 9月6日)、またもや地球から見て太陽の裏側で観測史上最大の太陽フレアと見られる爆発が発生しました
動画は以下のサイトから見ることができます。
https://bit.ly/3L1TNjp

太陽の裏側で起きた爆発の様子。中心の白い円が太陽。
動画では爆発的に粒子が広がっているのを確認できます。

<これまでに検出された中で最大の太陽嵐のひとつが、ちょうど太陽の裏側で爆発した>
9月5日、太陽を観測している NASA の STEREO-A 観測衛星は、太陽からのコロナ質量放出を発見した。太陽の大気の上層から噴出する荷電粒子の雲がスペースウェザーで報告された。
ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理学研究所の太陽物理学者であるジョージ・ホー博士は、スペースウェザーに対し、この爆発は「ありふれた出来事ではない」と語った。
「この 9月5日の出来事は、2020年に観測衛星ソーラーオービターが打ち上げられて以来、これまでに見た中で最大の太陽エネルギー粒子嵐の1つであると言えます。先週の CME による放射線嵐より少なくとも 1桁強いのです」
スペースウェザーによると、太陽の自転により、この爆発をもたらした黒点は来週、地球に面し、すぐに活動を始めるだろうと指摘する。

2022年9月8日のライブサイエンスより

件の論文は、理由はともかく、こういった現代文明のカタストロフ(大崩壊)が9月23日に来ると予測しているわけです。
また全く別のルートですが、9月24日にこの日を忘れられなくなるような出来事が起こる、という発言が切り取られており、ホーピアム界隈では「GESARAの世界的発表か?」「Q計画によると9月は<回復と復元>の始まりの月となる」等の意見が飛び交っています。
ポジティブに捉えれば、これは量子コンピューターが実用化している場合、同じタイムライン上の近未来を予測する技術「ルッキンググラス」によって未来に起こる出来事を垣間見たと解釈できますが、闇の勢力が9.11に匹敵するような大事件を計画しているという噂もあり、彼らの予定を発表しただけかもしれません。

個人的にも今年の8月後半以降は何が起こってもおかしくないほど、動きがあると思っていますが、ワクチン政策が終了しない限り、NESARA・GESARAを期待するほど楽観的な気分にはなれません。
それよりも太陽嵐(スーパーフレア)による「磁気嵐」や「電磁パルス障害」が起きる可能性の方がずっと高いのではないかと感じます。
これがもし起これば、まさに現代文明のブラックアウトです
この災害よって現代社会は未曾有のダメージを受けるかもしれませんが、同時に闇側に突き進んでいた流れが止まることになります。
5Gのアンテナが故障して電波が停止し、1日100万人を予定していたオミクロンBA.1株のワクチン政策が頓挫し、6ヶ月以降の乳幼児への接種も行われず、メディアの情報がストップしたためにTVに洗脳されていた人達の一部が覚醒するかもしれません

それが起きるのは9月23日ではなく、もっと先のことだろうとは思いますが、とはいえ一連の太陽フレアの爆発を見ても、今月中に起こっても何も不思議はない状況と言えます。太陽が幾度も予告してくれているように見えるからです。

今年に入って日本の総務省も検討会を発足し、被害の規模を算定し始めました。
これが海外で話題になり、「日本が2025年7月までに太陽フレアによる磁気嵐を予言」と切り取られていますが、これはあくまで「黒点活動の11年周期」の次のピークが2025年頃と言っているに過ぎず、実際にはこの周期を超えて太陽はすでに活動期に入っていると思われます。

<100年に一度の「太陽フレア」で通信・放送が2週間途絶する>
2022年6月21日 総務省会合の報告書より

総務省は21日、「宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会」の報告書を発表した。同報告書のなかでは、100年に一度の“極端な宇宙天気現象”がもたらす通信などへの影響も紹介されている。2022年1月から総務省が開催してきたもの。
報告書では、太陽から到来したり地球周辺で発生したりする“宇宙天気現象”のうち、極端なものに関して「通信などの社会インフラに異常を発生させるおそれがある」とされている。
100年に一度、あるいはそれ以下の頻度で発生する現象については、それに伴う最悪のシナリオも想定されている。太陽の黒点群で生じる爆発の一種である「太陽フレア」などが例として挙げられ、通信や放送が2週間にわたって断続的に途絶することも考えられるという。


<地球を近々襲う可能性大、最大規模の太陽フレアによる甚大な被害>
〜IT化が進んだ社会では、大規模な太陽フレアの被害に遭うと影響は甚大だ〜

JBpress

2022年2月3日、宇宙開発企業のスペースX社が49基のスターリンク衛星を打ち上げた。そのうち40基が、打ち上げ時に太陽の表面で起きる大爆発、すなわち「太陽フレア」が地球上に引き起こした「磁気嵐」の影響を受けて大気圏に再突入・損失する事態が発生した
地球は大きな磁石のような性質がある。
宇宙空間で地球の磁場が及ぶ範囲のことを地球磁気圏といい、太陽や宇宙空間からやって来るプラズマを防ぐバリアの役割をしている。しかし、強い磁気を帯びた「太陽風」に地球の磁気バリアが何時間もさらされると「磁気嵐」が発生する
太陽風や磁気嵐は、人工衛星のコンピューターに影響を与え、通信障害などの原因になる。また、地上でも送電施設に影響を与える
過去には大停電を起こすなど、太陽フレアが地球に様々な影響を及ぼしている

2012年5月17日、京都大学の研究グループは、人工衛星を使って銀河系の中にある太陽と温度や大きさがほぼ同じ8万個の星について、光の強さを3か月観測した。その結果、太陽フレアと呼ばれる太陽表面の爆発現象よりも100倍から1000倍、規模の大きな「スーパーフレア」という爆発現象が114個の星で合わせて365回観測されたことをメディアに公表した。
研究グループは、もし太陽でこの「スーパーフレア」が起きれば、強いエネルギーの様々な粒子が地球に降り注ぎ、世界各地で停電や通信障害が起きるおそれがあるほか、飛行機に乗っていると深刻な放射線被曝の危険もあるとしている。
京都大学付属天文台台長の柴田一成教授は「これまではスーパーフレアは起きないと考えられてきたが、今回の観測で起こる可能性があることが分かった。さらに詳しい研究が必要だ」と述べた。本研究成果は、科学誌「Nature」に発表された。

また近年、古い樹木の年輪や古文書などの研究から、近代以前の時代に桁外れの規模の「スーパーフレア」によるとみられる超巨大な太陽嵐が何度も地球に襲来していたことが分かってきた
こうした太陽嵐によってデジタル社会を支えるインターネットが寸断されたり、人工衛星にトラブルが生じる恐れがあることから、太陽フレアの発生を正確に予測する試みなどが進んでいる。
総務省は、宇宙天気予報(宇宙天気を観測・把握し、それに伴う影響を予測して、地球上の天気予報と同じように予報する)に関して観測・分析能力や対処の在り方などを検討するため、2022年1月から「宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会」を開催している。そして6月21日に報告書を公表した。
報告書では「極端な宇宙天気現象がもたらす最悪のシナリオ」を策定し、「通信・放送・レーダー」・「衛星測位」・「衛星運用」・「航空運用」・「電力分野」に甚大な被害が生じると警鐘を鳴らしている
本稿は、地球に甚大な被害をもたらす太陽フレアの脅威とその対策について取りまとめたものである。
(中略)
太陽フレアの影響は3段階に分かれて地球に到達する。
まず第1波は約8分後、光の速さでX線など強い電磁波が地球に到達する。これによって無線通信や放送に障害が起き、カーナビや地図アプリでもおなじみのGPSなど測位衛星の精度が落ちるといった影響が出始める。
続く第2波は約30分~数時間後、高エネルギーの粒子が地球周辺に到達し、人工衛星が故障するなどのリスクが生じる。また、宇宙ステーションや国際線の航空機に乗っている人たちは、通常より多い放射線を浴びることがある
さらに第3波は2~3日後、電気を帯びたガス(プラズマ)が太陽風として地球に到達するその結果、磁気嵐などを引き起こし、人工衛星の軌道が影響を受けるほか、地域によっては停電が起きるおそれもある

<過去の被害事例>
次に、過去に太陽フレアなどが地球に引き起こした被害事例について述べる。
●1859年 : キャリントン・イベント
これまで記録された中で最大の磁気嵐は1859年9月に発生したもので、太陽フレアを目撃、報告した天文学者の名前から「キャリントン・イベント」と呼ばれている。
1859年9月1日から2日にかけて記録上最大の磁気嵐が発生した
ハワイやカリブ海沿岸等世界中でオーロラが観測され、この時には、青森県弘前市や和歌山県新宮市でもオーロラが見られたという記録が文献に残っている。
ヨーロッパおよび北アメリカ全土の電報システムが停止した
電信用の鉄塔からは火花を発し、当時まだ普及途中だった電信機器は回路がショートし火災が発生したといわれる

●1989年 : カナダのハイドロケベック電力公社の大規模停電
1989年3月、Xクラス(注1)の大規模な太陽フレアが発生したことによって地球は深刻な磁気嵐に見舞われ、世界各地の社会インフラに甚大な被害を及ぼした
カナダのケベック州一帯では、ハイドロケベック電力公社の電力網のすべてが破壊され、大規模な停電が発生した停電は9時間も続き、約600万人の生活に深刻な影響を及ぼした
また、米国の気象衛星「ゴーズ(GOES)」の通信が止まるなど、各国の様々な社会インフラストラクチャーが影響を受けた。
注1)フレアの規模は、放出されるはX線の強度により5つのクラスに分類される。
クラスは強い順からX、M、C、B、Aとなり、各クラスはそれぞれ10倍ずつの差がある。

●2003年 : 数十を超える人工衛星の機能停止
2003年10月に史上最大規模の太陽フレアが発生した一瞬にして日本の観測衛星を含む数十を超える人工衛星が、太陽の発する放射線によって機能停止あるいは機能喪失に遭った。その後の復旧措置で、多くの衛星は正常に戻ったが、いくつかの衛星の計測装置や実験機器は破損した。
また、この太陽フレアによってスウェーデンでは1時間の停電が発生し、約5万人が影響を受けた

●2012年 : 過去最大規模の太陽フレアの地球ニアミス
2012年7月23日に発生した太陽フレアから放出された地球のそばをかすめた太陽嵐(プラズマ)は、1859年のキャリントン・イベントに匹敵するほどの威力を持っていた
幸い軌道からは免れたものの、もし直撃していれば、現代文明は破壊され、18世紀に後退させるほどの威力があるものだったと、NASAが発表した。

●2022年:スターリンク衛星40基が大気圏に再突入
衛星コンステレーションによりグローバルなインターネット接続サービスを提供している米国スペースX社は、2022年2月3日、ケネディ宇宙センター(フロリダ州)から49機のスターリンク衛星を地球低軌道に打ち上げたところが、地磁気嵐によって密度が増した大気による抵抗を受けたため、そのうちの40機が大気圏に再突入し喪失したと発表した。
この磁気嵐の影響を受けたのはスターリンク衛星だけではない。
2021年12月以降、欧州宇宙機関(ESA)が2013年に打ち上げた地磁気観測衛星スウォーム(SWARM)3基のうち2基が異常なスピードで、地球に向かって降下し始めた。スウォームは、ISSより約30キロ高い高度430キロの軌道の2基と、それより高い高度515キロに1基の計3基の人工衛星から構成されている。
2021年12月以降の急降下により、高度430キロ地点を周回する2基は非常に不安定な状態となったため、オペレーターは5月にリブーストを実施して高度を上昇させた。
(中略)
<太陽フレア対策>
重要電子機器及び施設の保護対策:電磁波シールド
太陽フレアは、自然による電磁パルス(EMP:electro magnetic pulse)攻撃と考えることもできる原理としては核爆発などによるEMP攻撃と同じである。
すなわち、大規模な太陽フレアから重要電子機器などを保護する方策は、EMP攻撃から重要電子機器等を保護する方策と同じと考えて良い
以下は、2016年12月22日に米国土保全省(DHS)が公表した「機器と施設のための電磁パルス(EMP)保護ガイドライン(EMP Protection and Restoration Guidelines for Equipment and Facilities)」の一部である。
同保護対策はレベル1からレベル4に区分されている。

●保護レベル 1(低コスト、ベストプラクティス)
EMPの影響を低減するために、予備および緊急用機器の電気回線およびデータ回線のプラグを抜くプラグを抜くことができない機器および業務支援のためにすぐに必要とされない機器についてはスイッチをオフにする
サージ(突発的大電力)から重要回路を保護するためにサージ防止装置(SPD)を設置する。SPDには、防火安全タイプを使用する。
予備電子機器をアルミホイルで包むか、ファラデーケージ(導体でできた器やかご)に収容する
1週間分のオンサイト燃料を保管するとともに配電網に接続していない予備電源を保管する

●保護レベル2(数時間の業務の中断が許容できる場合)
レベル1に加えて、電源コード、アンテナケーブルおよびデータケーブルにEMP規格のサージ防止装置(SPD)を設置する。オンライン二重転換無停電装置(UPS)を使用する。
また、EMP規格の予備電源を保管する。光ファイバーケーブル(金属なし)を使用する。長距離通信回線を必要とするならば、EMP規格のHFラジオまたは電子メールを使用する。

●保護レベル3(数分の業務の中断が許容できる場合のみ)
レベル2に加えて、国際電気標準会議が制定する国際規格を使用する。
重要なコンピューター、データセンター、電話スイッチ、産業用制御装置、変電所制御装置および他の電子機器を防護するために、EMPシールドラック、同ルーム、または同施設を使用する。またシールド地域外の機器を防護するためにEMP規格のサージ防止装置(SPD)を用いる。
施設では、EMPに対して安全な片開きドアの通路を用いることができる。
30日分のオンサイト燃料と予備電源を保管する。
各組織が業務支援のために長距離の通信回線を必要とする場合、EMP規格のHFラジオおよび衛星の音声またはデータネットを使用する。

●防護レベル4(数秒間の業務の中断が許容できる場合のみ)
重要な機器を保護するために、EMPまたは無線周波数兵器(radio frequency weapon:RFW)規格のシールドルーム、ラックおよび建物を使用する。
シールド地域の外側の機器を保護するために、EMP規格のサージ防止装置(SPD)を用いる。
施設には、EMP規格の両開きドアの通路を使用する。
30日分以上の不可欠の貯蔵品と重要システムのためにEMP規格の予備電源(オンサイト燃料を含む)を保管する。
通信手段として、EMP規格でない商用のインターネット、電話、衛星または通信ネットに依存してはいけない。
(後略)

非常によくまとまっている記事で、これだけ読めば「太陽嵐」とその被害のおおよその概要が分かります。さらに「磁気嵐・スーパーフレア」の電磁波対策も記述されており、わたしたち一般人にはベストプラクティスとされる「保護レベル1」を実践すればいいことも分かります。
ただここで気になるのが、原理としては核爆発などによる電磁パルス(EMP:electro magnetic pulse)攻撃と同じと書かれていることです

巨大な規模の太陽フレア(スーパーフレア)による磁気嵐は、EMP兵器と呼ばれる高高度核爆発による攻撃とほぼ同じ影響をもたらすという研究報告があります。
アメリカ合衆国ワシントンD.C.に本部を置く保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」がオバマ政権に提言した報告書で、1997年にアメリカ下院の「国家安全委員会」の公聴会に提出されています。
予想される被害は、先ほどの記事よりずっと深刻です

・電力送電網のクラッシュによる完全な停電
・通信システムの崩壊
・放送網(テレビ、ラジオ)の崩壊
・飛行機の墜落
・コンピュータシステムの停止
・移動手段(車、電車等)の停止
・コンピュータに依存する軍事システムの停止
・コンピュータに依存する政治システムの停止
・コンピュータに依存する医療システムの停止
・あらゆる物流の停止
・食料供給へのダメージ
・インターネットシステムのシャットダウン
・電気システムに頼るインフラの停止

となっており、想定される被害額は「数兆ドル(数百兆円)」規模で、最大で数百万人の死者と数千万人の被災者が出るとしています。
執筆者のひとりであるカリフォルニア大学バークレー校のジャネット・ルーマン( Janet Luhmann )博士は、以下のように述べています。

あの(2012年の)太陽嵐が地球を直撃していた場合、おそらくは1859年の時のように大きなものとなったと思われます。1859年のキャリントンの嵐は、はるか南方に位置するタヒチなどでもオーロラが観測されるほど強力な CME (コロナ質量放出)が連続して発生しました
もし現代の世界が同じ規模の太陽嵐の直撃を受けた場合、近代的な電力網と通信網は壊滅的な被害を受けるでしょう仮に 1859年の時のような太陽嵐の直撃を受けた場合、経済的な影響はハリケーン・カトリーナの 20倍以上、金額にして2兆ドル(200兆円)を越える可能性があり、また送電網や変圧器の修復だけでも何年もかかる可能性があります

(前略)
軽度な電磁パルス、特にパルス列は低レベルの電気的ノイズまたは干渉を引き起こし、影響を受けやすい機器の動作に影響を与える。
1859年の太陽嵐では、ヨーロッパおよび北アメリカ全土の電報システムが停止、電信用の鉄塔から火花が発生するなどの被害が発生した。また20世紀半ばの一般的な問題としてガソリンエンジンの点火システムによって引き起こされる干渉がある。これはラジオにぱちぱちと音を鳴らし、テレビのスクリーン上にストライプを表示させた。 そのため国によっては車両メーカーに対して干渉低減抑制システムに適合させるための法律が導入された。
高電圧の電磁パルスでは火花を誘発させることがある。例えばガソリンエンジン車に燃料を供給する際に静電気放電から生じることがある。このような火花は気化した燃料によって爆発を引き起こすことが知られており、それらを防ぐために予防措置を講じなければならない。
エネルギーの大きい電磁パルスは被害装置に大きな電流や電圧を誘発させ、その機能を一時的に中断させたり、破壊することができる。(後略)

wikipediaより

80年代後半のことですが、EMP攻撃については、10代の頃に定期購読していた「March」という軍事雑誌に特集記事があり、結構衝撃をもって読んだ記憶があります。成層圏の核爆発が「電磁パルス」を生じさせ、地上に降り注ぐことによって電子機器を破壊してしまうことが、米軍のハワイ上空の核実験によってはじめて分かったというもので、どうやらソ連は以前からこのことを知っており、ミグ25などの最新鋭戦闘機が一部鉄製だったり、電子装備に半導体ではなく真空管を使っていたのはそのためではないかという内容でした。電磁パルスによる瞬間的な過電流で、基盤に書かれた回路がケチャップのように弾けている写真が印象に残っていて、今でも頭から離れません
もしこれと同じことがスーパーフレアによる「磁気嵐」でも起こり得るなら、当時と比較して何千倍、何万倍にも集積化した現代の半導体チップはひとたまりもないと思われます。ただでさえ誤動作の多いスマホなど、何が起こっても不思議はないと言えるでしょう。
そこで「太陽嵐・スーパーフレア」による被害を、人為的な核攻撃による電磁パルス(EMP)を想定した二つの論文から考察してみます。

<高高度電磁パルス(HEMP)攻撃の脅威  ―喫緊の課題として対応が必要―>
元陸上自衛隊化学学校長 鬼塚 隆志
https://www.e-nsr.com › data_files

(前略)
●HEMPの発生原理
ここでは、主として発生原理の概要がある程度明 らかになっているHEMPの発生原理等を記述する。 HEMPは3要素からなる。 それらの発生原理等は各種資料から次のように要約できる。
○初期HEMP(EMPの第1要素:E1)
E1は、核爆発によって最初に発生する強力なパルス(瞬間的に変動する電波)エネルギーで、核爆発により放出されるガンマー線が、コンプトン効果 によって強力な磁場(磁界)を発生し、その磁場によって地上に生成する大電力のパルスである。E1は、波長10〜100m、周波数3〜30MHz(メガヘ ルツ、1MHzは100万Hz)の短波(電波)であり、かつ数ns(ナノ秒、1nsは10億分の1秒)で数千ボ ルトのエネルギーを伝搬する強力な衝撃波であり、数10nsの間継続する。E1は、爆発点から見通せる 地域内の電気器具・電子機器及びそのシステム内に、またそれらを用いる機械類等の物体内に入り込み、それらの基盤となる電子素子・部品等を過負荷状態(耐性許容限度以上の負荷をかける状態)にして損壊・破壊するE1は落雷よりも高速で発生しかつ継続時間が短いために、落雷防止装置では阻止することができない

○中間期HEMP(EMPの第2要素:E2)
E2は落雷のような特性を有しE1の次に電子機器等に到達し、E1同様非常に遠距離まで及ぶ。E2は波長100〜 1,000m、周波数0.3〜3MHzの電波であり、数ミリ秒(1000分の数秒)間継続する。E2は 一般的な落雷防止装置で阻止できるが、E1が損壊・ 破壊した箇所から電子機器等内に入り込みさらなる損壊・破壊を引き起す

○終期HEMP(EMPの第3要素:E3)
E3は、核爆発によって発生する火球に起因し、 火球が膨張し崩壊する際に地球の磁界(磁場)を振動・動揺させて、非常に大きな電導体に大電流を誘起する。その大電流は、E3の周波数30〜300KHz(キロヘルツ)で、約1マイクロ秒(100万分の1秒)から数百秒間継続する波長1〜10kmの長波部分と結合して発生する。E3の波形は、非常に長い線状(1次元)の物体と直接結合するため、地上及び地下浅く長距離にわたって敷設された電線・電話線等は、E3が入り込む理想的かつ最適な物体である。E3による電流(電圧)は電線等の長さに比例して大きくなる。ある資料では、75万ボルトに対応する超高圧変圧器を融解し得る大電流を発生するとのことである。従ってE3は長い送電線・配電線の 途中にある各種変圧器及び長い電線等と接続している電子機器・システム等を、またE3の良導体である大型航空機の機体・翼の金属外板と連接する操縦 用のサーボ機構(自動復帰制御機構)等を損壊・破壊するE3は長い送電線及び電話線等と接続している落雷防止装置では阻止できない
スーパーEMP弾頭は、主としてE1を発生する。 ロシアの文献では200kV/m(キロボルト/メートル) を発生するとのことである。因みに太陽が数百年周期で地球に引き起す強烈な磁気嵐による大規模な EMPは主としてE3である
(中略)
HEMP攻撃を受けた場合、具体的には次のような事態が生起するであろう国家、 企業、国民にとって不可欠なインフラ特に電力・電 気供給に関係するインフラ(例えば発電所、送電システム)、およびその電気を用いるその他のインフラ例えば、情報・通信システム、鉄道・航空・船 舶・バスなどの運輸・輸送システム、金融・銀行システム、医療システム、上下水道システム、および 建造物・施設の維持管理用システム(電気・上下水 道・エレベータ等の装置)等が、損壊・破壊される。特に送電線からの外部電源を利用する原子力発電所は、HEMP攻撃による送電停止に対して固有の 非常用電源・発電機等により対処できない場合、福島原発事故のような事態に陥る可能性がある
換言すれば、政府および各省庁・自治体等の管理業務用システム、企業の管理運営等の各種業務処理用システム、自衛隊の指揮・統制・運用システム、警察などの犯罪捜査システムおよび出入国管理システムなど、特に電気および情報・通信システムのインフラを利用するコンピュータネットワークシステムが損壊・破壊され、その結果、国・自治体、企業、国民の全活動が麻痺状態に陥り大混乱事態が生起するということである。 さらにこの大混乱事態を復旧するには、現状では、大規模な破壊・故障等に備えていない、通常のシステム等の故障に備えた復旧要員・電子資機材等で対応することになり、そのために復旧の長期化は避けられず、結果として飢餓および疾病などが発生、蔓延し、大量の人員が死に至ると推測される

論文によると、核爆発によるHEMP攻撃における電磁波の周波数は、経時的に3つのPhaseに分けられるとしています。
E1:3MHz~30MHz(高周波数帯:波長数十センチ)
E2:0.3MHz~3MHz
(中周波数帯:波長数十メートル)
E3:30KHz~300KHz
(低周波数帯:波長数十〜数百メートル)

<HEMPにより機器が破壊されるメカニズム>
高周波数帯、中周波数帯、低周波数帯のEMPが機器を破壊するメカニズムはそれぞれ次のとおり。

  1. E1:高周波数帯
    数十センチ程度の短いケーブルにも侵入し、高電圧を発生させることが特徴。発生した高電圧は電子デバイスや部品などを耐性許容限度以上の電圧がかかる「過電圧状態」にし、絶縁破壊・短絡させて故障させる

  2. E2:中周波数帯
    電線や電話線など数十メートル以上のケーブルに侵入して高電圧を発生させる。それにより、これらケーブルに接続された電子機器を過電圧状態にし、絶縁破壊・短絡させて故障させる。
    E2の場合にはE1に続いて地上に到達するため、E1で破壊されなかった電子機器も破壊されることになり、電子機器を使用したインフラなどのシステムはさらなる回復不能状態に陥る可能性が高い

  3. E3:低周波数帯
    長大な送電線など数十メートル以上のケーブルに高電圧や大電流を発生させる。電流の大きさは送電線の長さに比例するため、非常に長い送電線では1,000アンペア以上にもなる。
    この大電圧や大電流は変電設備などの故障を引き起こすため、広域での停電が発生する可能性が高い

太陽のスーパーフレアによる自然発生的なEMPは主としてE3であるとしており、電子機器の破壊より、送電線や電話線などへの被害から、大規模な停電や通信障害が起こる可能性が高いことが分かります。

また以下の論文は電磁パルスの発生原理について詳しく解説しています。そこは読み飛ばすとしても、その後はEMP被害をE1〜E3の3段階に分ける等、前項とほぼ内容のことが書かれています。
注目すべきは後半部分で、自然発生による磁気嵐と電磁パルス(EMP)被害でも、電気、水道、ガスといったインフラが止まるだけでなく、スマホやパソコンといった電子機器が破壊され、通信手段を失い、電子部品の損傷によって車両がマヒして救急も消防も稼働できず、燃料も食料も配達できず、社会不安が生じる可能性についても言及しています。

<ブラックアウト事態に至る電磁パルス(EMP)脅威の諸相とその展望>
一政 祐行
http://www.nids.mod.go.jp › bulletin_j18_2_1
高高度核爆発(High-Altitude Nuclear Explosion:HANE)に伴い発生する電磁パルス(High Altitude Electromagnetic Pulse:HEMP)や、高出力マイクロ波(High Power Microwave:HPM)発生装置が発生させる非致死性の、しかしエレクトロニクスに不可逆的な損失を強いる電磁パルス(Electromagnetic Pulse:EMP)について詳しく解説する。

(前略)
1963 年の部分的核実験禁止条約(Partial Test Ban Treaty: PTBT) の発効までの間、 主要な核兵器国が行った核実験の多くが大気圏内におけるものであったが、米国がHEMPの効果に伴う物理的影響について 実際にその発生を認識した契機として、ハワイから1,400km離れた太平洋上約 400km上空におけるスターフィッシュ・プライム核実験(Operation Starfish Prime)がある 。
スターフィッシュ・プライム核実験は、ソーミサイルにMark-49核弾頭を搭載し1.45Mtという、米国が実施した大気圏内核実験としては非常に大きな規模の爆発威力を、太平洋ジョンストン島の上空約400kmで発生させた。このときの核爆発で生じたHEMPによって、そこから1,400km 離れたハワイ諸島の電子システムに影響が及んだ。これらの島々では街灯が消え、建物のサーキットブレーカーが切れ、家々の侵入警報装置は誤作動して警報を鳴り響かせたほか、電話交換施設にも被害が出た
(中略)
<HEMP 発生の原理について>
HEMP の発生原理は、先行研究においても概ね以下のメカニズムで説明される。はじめに、HANEで生じたγ線及び中性子が「コンプトン効果」として知られる空気中の水分子及び原子と相互作用することにより、核爆発地点周辺にイオン化したエリアが作り出される。このとき、負電荷を帯びた電子は重い正電荷を持つイオンから素早く分離し、結果的に10のマイナス8乗秒ほどの間に電界を発生させる。この電界強度はごく短時間のうちに低下するが、そのパルスの持続時間が短い一方で、大電力のエネルギーが発生する。これは核弾頭の爆発規模にも依るが、エネルギーはあらゆる電磁波と同様に、光の速度で爆発点から放射され、離れた距離にある金属やその他の電気導体に集まることになる。放射されたエネルギーは極めて強い電流と高電圧となり、金属や電気導体と繋がっている電子機器に深刻 な被害を与える 。
なお、米国EMP委員会(EMP Commission)が 2004 年に発表した報告書によれば、 安全保障上も最も重大な関心が寄せられているHEMPは、地上40kmから400kmの上空で、高高度における核弾頭の爆発の結果として発生し、このEMP は、それぞれ E1、 E2、E3という3 つの構成要素から成り立つとされる。
具体的には、その立ち上がりが10億分の1から数10億分の1秒の間と、ごくごく短い時間に測定される自由エネルギーパルスこそがEMPの第1構成要素、即ちE1であるE1は電磁衝撃として、電子基板を用いた制御システム、各種センサー、通信機器、防護機器、コンピュータなどの機器の機能を一時的に断絶させ、若しくはダメージを及ぼす。これらは地理的にも広範囲にわたって同時に発生・ 作用する。
続いてEMPの第2構成要素、或いは中間的要素である E2は、E1と同じ地理的範囲で稲妻のように作用するもので、E1と比べるとより地理的に広がるものの、その振幅は弱い。通常、稲妻による被害を想定して作られた枢要なインフラシステムにおいてE2の及ぼす影響が問題になることはないが、EMPの第1構成要素であるE1とE2が相乗効果を発揮すると、防護システムや制御システムに損害を与え、破壊してしまうリスクが生じる。これは、E1が与えたダメージに続いて、E2がシステムに入り込み障害を与えるためである
最後にEMPの第3構成要素として、ゆっくりと生起し、長期にわたって持続するパルスとして、長大な送電線に破壊的な電流を流し込み、接続された電力供給・分電システムにダメージを及ぼすE3が発生するこれらE1、E2、E3からなる一連のシークエンスは、それぞれ が個別に被害をもたらすのみならず、後に与えられる被害は、その前の段階で与えられた被害によって一層増大されるという点で重要な意味合いを持っている
(中略)
自然発生による「EMP障害」という視点から見れば、1989 年にカナダ・ケベックを直撃した太陽嵐(Solar Storm)の影響から、同地域の全ての電力グリッドが機能停止に追い込まれたケースは、しばしば当該分野の先行研究で言及されることがある。このケベックでの事例では、毎分480nTという強力なE3磁界強度の発生によって、僅か92秒の間に それまで正常に機能していた電力グリッドが完全に破壊し尽くされた
幸いなことに、これまで文明が後退を余儀なくさせられるような甚大な太陽嵐を国際社会は経験せずに済んできているが、前述したHEMPやRF兵器によりもたらされるEMP脅威とは異なり、太陽嵐は自然現象であり、これを人為的に抑止することは当然のことながら不可能である
例えばキャリントン・フレア(Carrington flare)と呼ばれる1859年に発生した強大な太陽嵐が再び地 球を襲った場合、現在の基幹的社会インフラが被る影響は、19世紀当時のそれとは比較にならないほど甚大なものとなる可能性は否定できない
(中略)
HEMP攻撃に伴って生じる電力グリッドへのカスケード効果と、広範囲に波及しうる被害に関して、例えばマイケル・F・マルーフ(Michael F. Maloof)はこれを「19 世紀への逆行」と形容し、大規模かつ長期化するブラックアウト事態に備えるべく、警鐘を鳴らしている
具体的には、広域に及ぶ EMP被害によって、電子制御が主流となっている今日の殆どの自動車や輸送トラックが可動しなくなり、ガソリンスタンドは地下タンクからの汲み上げ用電動ポンプを失うことで燃料供給を途絶し、全世界で 300 万人もの利用者がいるとされる心臓ペースメーカーは、体内で加熱して使用者に肉体的なダメージを及ぼすと指摘する。
また、ラジオやTVは完全にその機能を停止するため、混乱時に多くの市民が求める情報のアベイラビリティは極度に低下する。非常用のバックアップ設備を温存した放送局があったとしても、自家発電のための燃料自体が数日で尽きることは目に見えているため、追加的な発電機への燃料供給が途絶すれば、機能を停止するケースが相次ぐと予想される。
通信分野に目を向ければ、 携帯電話は固定回線電話と比べてもEMPに対して脆弱であり、その殆どが機能しなくなると考えられており、これは非常事態において、市民が警察や消防に緊急連絡する手段を失うことを意味する
また、為替や株といった電子化された商取引のシステムも甚大な被害を受 け、最悪の場合は全てのオンライン情報がバックアップもろとも消滅する可能性がある
人間が生命活動を維持する上で最も基本的な要素である水と食糧についても、電力・輸送インフラが機能停止してから間もなく、その生産と流通の両面で広域にわたり深刻な欠乏状況が生じるであろうことが予想される
これらの想定のうち、非常時の電力供給能力について、先進国では3日程度の自家発電用燃料を備蓄している組織も多くあると考えられるが、その備蓄が尽きた後、燃料が適時に供給されるか否かは、輸送網の復旧条件によって大きく左右されると考えられ、これは警察や消防といった初動対応者、政府機関、医療機関、交通・運輸関連機関及び企業においても一様に当てはまる問題と言わざるを得ない。
更に、こうした被害の復旧に要する時間についても、それが長引けば長引くほど、ガバナンスに関わる問題へ直接的な影響が及ぶことが予想される。
実際に、ブラックアウト事態が長期化した場合の国内の治安維持、食糧供給、医療や保健衛生体制に深刻な影響が及ぶ懸念を指摘する先行研究も多い 。
また、2011 年に日本で発生した福島第一原発事故で大きく注目されたように、原子力発電所の全電源が不可逆的に喪失してしまった場合に、最悪の結末としていわゆるメルトダウンが生じるリスクも考慮せねばならないだろう。

これらの論文を参考にするなら、現代社会のブラックアウト、つまり電気・ガス・水道・食料の供給と交通手段が絶たれた事態を想定し、最低限の準備しておく必要がありそうです
少なくとも大規模かつ長時間に及ぶ停電は覚悟しておくべきでしょう。
水と食糧の備蓄もある程度しておいた方が安心です。日本の場合は大抵の家庭に災害パックのような備蓄があるでしょうから、そこに長期の停電を考慮に入れた準備を加えればいいと思われます。
クラウドデータはサーバがEMP対策をしていれば、電力・通信網の回復と共に復帰するでしょうが、個人所有のデータは自分で守るしかありません。できることなら電子機器を電磁パルス(EMP)から守る術と、手持ちのデータを消失するリスクを考慮したバックアップを安全な形で保存する必要があります。上記の論文が指摘するように、場合によっては官公庁のビッグデータや商取引のオンライン情報が丸ごと失われる可能性もあるのです。
また電力やインターネット等の通信網が回復した時に、全ての電子機器、家電製品が使用不能になっている事態も避けたいものです

以下に「太陽嵐・スーパーフレア」に対処すべき方法と手順についてまとめます。

「太陽嵐・スーパーフレア」の観測と同時に強烈な光が見えるかもしれませんが、肉眼では感じられない可能性や、その時地球の裏側にいる可能性もあります。
太陽嵐の主な原因はコロナ質量放出(CME)による磁気嵐と電磁パルスですから、フレア観測後から1日〜2日の猶予があります。ただしキャリントン・イベントの時は到達まで17時間しかかかっていないため、スーパーフレアの発生を知った時点で、なるべく早く次の対処をすべきでしょう。

○飲料水の確保だけでなく、洗い物やトイレ用に使えるので、バスタブいっぱいになるまで水を溜めておく
○大規模なサージ(大波電流)に備え、あらゆる家電製品のコンセントを抜いておく。雷サージコンセント程度では対応できない可能性が高い。特に忘れがちなのはエアコンや冷蔵庫で忘れずに対処する。冷凍物は保冷剤と共にクーラーボックスに移すなどしておく
○コンセントが抜けないような夜間温水器や太陽光発電なども電力グリッドから外すためにブレーカーを落としておく
○TVや無線等のアンテナと繋がっている場合は接続を外す
○電磁パルス(EMP)に備え、パソコン、スマホ、ハードディスク、モデム、ルーター、デジタルカメラ、Bluetooth機器などの電子機器を「ファラデーケージ」に入れて保護する
重要度の高いものからファラデーケージに入れていく。ビデオデッキやエアコンなど大きなものは仕方がないとして、半導体チップが入ったあらゆる家電製品が対象になる災害時に必要な携帯ラジオや緊急時に使えるCB無線機、ソーラー発電機、簡易バッテリー等は優先度が高い
電力が回復した時にパソコンが使えなければ意味がないので、パソコン等のACアダプターも重要な保護対象になるUSBメモリも回路の距離が数十センチを超える可能性があるため保護の対象
電波時計、クォーツ時計、デジタル温度計等も同様。ウォールクロックの場合は時計部を取り外して保護することも考慮する。
SUICAやICチップが入ったクレジットカード等のICカードも念のため保護する
リモコン等は優先度が低いもののやはり保護の対象。電磁パルスによるループを避けるため、リモコンの電池はあらかじめ抜いておく。USBやHDMI等の接続コード類も接続端子部に半導体が使われているので、可能であればこれらも保護する。
○サージによってダウンライト等の電球が切れる可能性が高いIHコンロの場合もサージを避ける必要があり、対策が完了したら全電源のブレーカーを落としておくLED電球は発光部が半導体なので電磁パルス(EMP)の影響を考慮して電力が回復するまでファラデーケージ等で保護する。
○電磁パルスによるループを避けるため、半導体のない懐中電灯であっても、電池式のものは全て電池を抜いておく。LED電球型のライトはファラデーケージ等で保護した方が無難。

●事前に準備しておくべきもの
○カセットコンロとボンベ
手元にカセットコンロがあるなら、替えのボンベを多めに買い足しておく
備蓄食についてはカップラーメン等ならお湯さえ沸かせば食べられるし、鍋とコンロがあれば飯を炊き、フリーズドライの味噌汁や、梅干し、味噌、醤油があれば当面は食い繋ぐことができる。さらにそこにナッツ類やドライフルーツ等の乾物を加えれば、インスタント食品よりずっと健康的な食生活ができる。
○携帯用の浄水器と給水タンク
ブラックアウトした場合、飲料水の確保は何より重要になる。現代の上水道は給水ポンプに依存しているため、特に高層住宅の場合は停電したら間もなく水道も止まってしまう。
停電が長期に渡る可能性もあり、飲料水の備蓄にも限度があるため、雨水や川の水でも飲料水に変えられるツールを確保しておけば安心感が違う
今住んでいる場所は多摩川が近いので、まとめて汲みに行けば、飲料水の確保だけでなく、トイレ用の水としても使える。

○手持ちの現金
大規模停電と電磁パルスによってキャッシャーやレジスターが使えなくなれば、現金と手書きレシートのやり取りで買い物するしかない。クレジットカードもオフラインでは使えず、プリペイドカードもリーダーが読み取れなければ無価値である。
○電気を必要としない暖房器具
写真はかつて蓼科高原に住んでいた時使っていたニッセンのランタンストーブ。
ICチップのないストーブと言えば、他にもアラジントヨトミ製が有名。
同時に18Lのタンク最低2個分程度の灯油の備蓄も必要だろう。

山の暮らしは雷等で停電しやすく、FFヒーターやエアコンが止まると一晩で凍え死んでしまいます。
ニッセンのランタンストーブは主に漁船で使われる優れもので、補助暖房としても重宝しました。
暖かいし明りも取れるしで、あるだけで安心感がありました。

○簡易ファラデーケージ
鉄製の収納箱やロッカーを用意し、内側を絶縁すれば、簡易のファラデーケージになる。蓋を閉めて入れ物全体が伝導体になれば、静電誘導によって箱の内側の電位がゼロになり、パソコンやスマホ等の電子機器を電磁パルスから守ることができる。

導電性があるものとしてアルミホイルが有効としているサイトもあるが、電磁誘導を考慮すると、磁石が付く鉄やブリキ(薄い鋼板にすずをメッキしたもの)製が望ましい。ステンレスは材質によって磁石が付くものと付かないものがあるので注意が必要。E1の周波数帯域である3MHz~30MHzは、wifiや携帯電話の周波数2GHz〜9GHzに比べ非常に波長が大きい(十センチ〜数十センチ)。通常、波長より小さい穴からは電波・磁場共に侵入できないため、理論上はケージ(カゴ状の囲い)の内側であれば遮蔽が可能だが、多くのサイトで鉄は厚ければ厚いほどよく、メッシュ(カゴ状)よりも密閉製が高いほど確実としている。

お菓子等のブリキの箱でも代用が可能。
内側をラップで覆えば簡易ファラデーケージになります。

○ソーラーパネルと簡易充電器
長期の停電に備えて、ソーラーパネル等の発電装置とポータブルバッテリー等の簡易のバッテリーがあれば尚心強い。ただし電磁パルス(EMP)にやられてしまう可能性があるので、ファラデーケージで保護できるコンパクトなものが無難

ソーラーパネルからポータブルバッテリーに充電する際は、USBケーブルだと充電時間がかかりすぎて実用に耐えないので、USB-Cジャックが付いているタイプを選び、バッテリーを日陰に設置することを踏まえて、少し長めの高速充電仕様のUSB-Cケーブルを用意した方が良い

バッテリーは汎用性が高いコンセントジャックのあるタイプが望ましいが、小型のものは矩形正弦波出力のものが多く、基本的に電子機器への使用に限定される

純正弦波を出力でき、ファラデーケージに入りそうな小型の製品は少ない。

炊飯器やミキサーなどの家電製品を駆動するには、ある程度の大きさのポータブル電源が必要になってくる。これも最優先でファラデーケージに入れて保護すべき。


下記の2022年2月の投稿の後半に、メルマガから転載した「巨大な太陽フレアの懸念に直面する中で、今後数年に向けての準備のおすすめ」という記事があります。


↓以下は今回用意した工具箱のファラデーボックスアルミ箔による電波シールドの様子です。
海外のサイトには、手に入りやすいためかブリキ製のゴミ箱を最適解にしているものが多く見られます。日本でも数年前まで無印良品がトタン製の収納箱を手頃な価格(1,600円)で販売していたので、ファラデーボックスとして紹介している方がいました。トタンは通常亜鉛メッキした建築用鋼板を指します。
今でも売っていれば選んだかもしれませんが、残念ながらもう手に入りません。松野屋製の米びつ用のトタンボックスは意外に高価です。
その点、東洋スチールの「TORUSCO」ブランドの工具箱は、分厚めの鉄板で頑丈に出来ており、その割にはリーズナブルで、表面が粉体塗装なので通電性があります蓋を閉めた箱全体が導電体になるのはとても大切です。

その内側にラップやエアキャップを貼って絶縁層にします。これによって中に入れるデバイスと導電面が触れるのを防ぎます。左のツールボックスの方は蓋のヒンジに隙間があるので、内側からアルミホイルを丁寧に巻いてテープで固定しました。
そこに今は使っていないスマホ、パソコン、ハードディスク等を入れていくのですが、その時デバイスをラップで巻き、その上からアルミホイルで隙間なく包むことでさらに遮蔽力を高めることができます

ハードディスクにラップを巻いて絶縁層にします。
その後アルミホイルを隙間なくキッチリ巻いて完成です。

これが最も簡単なファラデーケージであり、上記のサイトでは、これを最低3回繰り返すことによって、電磁遮蔽の効果を最大化できるとしています。層自体が薄くても導電層と非導電層のレイヤー層が増えればその分遮蔽効果は上がるというわけです。
今はとりあえず収納力を確かめるため、嵩張らないようにラップとホイルは1回ずつにしています。

平たい「パーツボックス」はパソコン用、長方形の「ツールボックス」はハードディスクやスマホ等のデバイス用です。緊急時にはモデム、ルーター、ブルーレイディスクドライブやCDアンプ、ACアダプターもここに入れる予定です
入り切れなかったコード類やコンセントタップは、ラップとホイールの3重巻きで対処するつもりです。
このファラデーボックスは、普段は玄関脇の靴箱の下の段に収納してあります。

ツールボックスはamazonの25%OFFセールで2,900円。パーツボックスは楽天で3,900円でした。

ケージに入らない大きめの家電製品、例えばDVDデッキ、TVモニター、プリンター、オーブンレンジ、掃除機等も、とりあえずラップとホイルで3重巻きにすれば最低限の電磁遮蔽になるはずです。何も対策しないよりはずっとマシでしょう。
そして鉄製の箱といえば「物置き」です。既存の物置きの内側を絶縁するのは難しいとして、内側からアルミホイルや金属テープ(アルミ、銅)で換気窓等の隙間を塞ぎ、最後に外から引き戸の隙間を同様にシーリングすれば、大きめの簡易ファラデーケージが出来上がりますとりあえずここに大きめの家電を入れておけばいいのではないでしょうか。この物置等の収納庫も対策の候補でしたが、ベランダにスペースがないのであきらめました。
代わりに一番小さいサイズのロッカーを用意して、キッチンスペースの棚の一番下にセットしました。本体は粉体塗装で、扉のみ木目のメラミンシート貼りです。内張をして絶縁してあります。
まだ新しい酵素玄米ジャーを保護したかったのです。少し斜めにすればギリギリ入る大きさだったのでこれに決めました。上下方向に余裕があるので、電源タップ、マキタの掃除機、バッテリー充電器等も突っ込む予定でいます。

組み立て時にパズルのようにキッチリ噛み合わせているので、ファラデーケージとしても優れものです。
ただ扉が少し歪んで浮き気味なので、最後に金属テープ等で隙間をシーリングする必要がありそうです。
ドリスの一人用ロッカー。amazonで6,400円でした。

これらの対策でどの程度電磁パルス(EMP)を遮蔽できるのか、それともE1タイプの短波系の電磁パルスはほとんど発生しないのか…結局ところ1859年の状況と同じことが起こってみないと確実なことは分からないようです。あの時代は電子機器などなかったですし、電磁パルスの種類を測定するなど到底不可能でした。
それでも何もやらないよりはマシだろうと考える他ありません。

キャリントン・イベントの時代と比較して、現代文明は遥かに電子化され、情報化され、複雑化しました。そしておそらくあの時代より、人間も、文明もはるかに繊細に、脆弱になっていますそれが良いことなのか、悪いことなのか、現代文明の真偽が問われる日は近いのかもしれません

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