SORAさん アンニョンハセヨ。
寒くなりましたね、お元気でお過ごしでしょうか。
私はSORAさんの率直なお手紙をとても嬉しく思っています。
俳優同士が本音や思いを打ち明けたり、自分の演技体験をじっくり考えて話すという機会はなかなかないような気がします。私にとってとても貴重な機会です。
SORAさんがとても近くにいて、パジャマでおしゃべりをしているような、
そんな気分でこの手紙を書いています。
SORAさんは『カモメ』4幕のニーナの演技が残念だったと、当時を振り返って話してくれましたが、実は私も3年前にやった『カモメ』のトレープレフの自分の演技は残念だと思っています。(日本語にもかかわらず映像を見てくださったシーンです)
今、再び『カモメ』を読んでいて、自分の解釈の深度や、演技アプローチについて考えさせられることばかりです。それだけ私はこの3年で成長したのだ!と前向きに捉えることにしていますが・・・笑。思えば自分の演技に満足することは今までなく、その時はただベストを尽くし、そして反省する!の繰り返しです。日記に書かれた「頑張って生きていこう」に込められた気持ち、とてもよく理解できます。SORAさんが学生時代に感じたことを、40代の私が体験しているなんてとても恥ずかしいのですが、当時のSORAさんの言葉に勇気をいただきました。
『童僧』のお話もとても興味深いです。
当時、SORAさんが「ドニョム(道念)」を演じるために試行錯誤を重ねて自分なりの「ドニョム」を見つけるまでの過程がドラマのように感じられました。「ドニョム」という役からのプレゼントは「私の痛み」を他の誰かに表す勇気をもらえたことでしょうか。
「私の痛み」と「ドニョムの痛み」が出会うという体験はSORAさんが様々な努力の末に得た素晴らしい体験ですね。演じることの醍醐味といいましょうか。これが役と出会うということなんですね。手に水ぶくれができても気づかずに「ドニョム」を求めて木に登るSORAさんの姿が目に浮かぶようです。
SORAさんの演技に対する情熱や真摯な姿勢はとても美しいと感じました。
日本で公演されていたなんて・・・観たかったです。
様々な素晴らしい演技経験を重ねたSORAさんから学べる学生さんは恵まれていますね。私ももうすぐSORA先生に会えます!
11月から5回にわたってチェさんの指導のもと、SORAさん、NAさんを受け入れられる「風通しのよい身体づくり」を実践してきました。2つのチーム(マッコリとチャミスル)がありますが、私とリキは両方参加していました。
自分とは違う人間と呼吸を合わせ、想像力を共有し、自分を表現しようとするのではなく、他者からの影響で生まれる意識をたくさん体験してきました。
そうしているうちにいつしか、仲間意識や連帯感が生まれ、それぞれのモチベーションを持ってSORAさん、NAさんを迎える準備が整いました。
SORAさんにとって18年ぶりの日本ですね。演技がSORAさんと私達を繋げてくれます。
どうかお身体にはお気をつけて。
来年、2024年!元気にお会いしましょう!
2023年12月28日
SORAさんにとって2024年が素晴らしい年になりますように。エイコ