![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/132001308/rectangle_large_type_2_1a5c810fdeec84a85ecc79303636f6fe.png?width=1200)
どの方向から見ても(ほぼ)綺麗に透けるヴェールの作り方
MMDでの透過材質は、描画順がその透過材質より先のものだけが透けて見える仕様です。窓ガラスのように単純な構造で、一方向からしか映さないものなら透過材質を一番下に置くだけでOKですが、見出し画像のようなヴェールだとそれだけでは綺麗に透けてくれません。この調整に結構苦労したので、備忘録を兼ねてまとめておきます。
このモデルの場合、ヴェールは上の短いものと下の長いものの二重構造になっており、それぞれ別材質かつ、両方が透過材質です。
この手のウェディングヴェール的なものは、概ね
・サイズがそこそこ大きい
・半円~筒状の構造
・ひだのある形状
であることが多いと思います。
そして、ダンス動画なら(固定カメラであっても)モデル自体が動くので、前後左右どの方向からも映すことになるでしょう。つまり、普通に作ると上下のヴェールいずれかが透けない方向が出てきてしまいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1708842874220-tPDOE8PgzJ.png?width=1200)
じゃあ二重構造じゃなければいいのかというと、これがそうでもないです。これも先述のヴェールにありがちな構造として「半円」や「ひだのある形状」だと、一枚だとしても反対側が透けないので不自然になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1708847599164-Akt4cQ2jK9.png?width=1200)
左は上側のヴェールのみを両面描画にしたものですが、同じ材質内だと描画順序の差がないので手前の面は奥の面を透過してくれません。対して右は、まあ不自然ではない程度には透けてくれています。
やっていることは単純で、平面ポリゴンで作ったヴェールの材質を頂点/面を複製でコピーし、コピーした方の面を全選択→裏表反転して、裏(内側)と表(外側)で別材質にしただけです。構造的に裏から表を透かすことはあまりないと思うので、裏が先、表が後の描画になるようにしました。
一枚ならそれだけで大丈夫ですが、二重構造だと更に上下の重なりがあるので、上の裏→下の裏→下の表→上の表、となるようにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1708858678024-UDZfYffti4.png)
これでもひだの重なった部分などは完璧ではない(↓例)ですが、透けていても布の重なりや光の加減で見えにくい部分もありますし、動いてたらそんなに気にならない程度にはなるんじゃないでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1708859219307-bzZzI4s0Hc.png)
平面でなく厚みのある構造で作った場合でも、同じ材質同士で重なった箇所が透過しないのは変わらないので、表裏を分けて描画順序の調整をしてあげないといけないのは同じだと思います。
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