#1 - 「Consolation」リリース記念

先日、新曲「Consolation」のMVを公開しました。
この記事は、「Consolation」にまつわるテクストを３つまとめたものです（あいだにはここだけのオフショットがたくさん）。

１つ目は「MVのためのスケッチ」と題して僕が書いた短い物語のようなものを載せています。MVの準備段階で、ダンサー、監督と相談する中で、曲の補助線のようなものが必要になって、それで書いた曲のサブ・テクストのようなものです。このテクストを踏まえて、監督の谷瀬くんとダンサーの２人は考えてくれました。「Consolation」は作曲の段階から映像的なイメージがあった曲で、それが言葉になったようなものです。

２つ目は、MVディレクターの谷瀬くんに書いてもらったコメントです。ありがとう！

３つ目は、この曲の歌詞と和訳です。今度出るアルバムのCDには和訳も入ってますが、それまで待ってもらうのも、と思うくらい是非、歌詞は読んでほしいので載せています。

MVのためのスケッチ（岸岡）

――君は、この目の眩むような高い場所でふらふらしながら、行き場を失っているんだよ。
――いや、おれはある場所に向かおうとしているんだ。必ず辿り着くんだ。
――君はいま、頭のなかがぼんやりモヤがかかったようになっているだろう。それはいま君が居ると思っている場所に、居たことなんか本当はないからだ。君が居ると思っている場所は存在しない場所だ。
――いいや、そんなことはない。それなら、これからそこに行ってやる。
――いいや、君はどこにも向かっていない。君が今いる、ガラス張りの閉ざされた部屋から出たいのなら、ここに浮かんでいる無数の水滴をつかんで、ガラスに投げつけて、それを壊せよ。そして、夜の新鮮な空気を一度肺に入れてみたらどうだい。

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