「天の文化芸術」(No.0004)

 

 誰でも一度くらいは芸術などで生活が立てられたら、と考えると思います。


子供の頃などは、どんな人でも絵や唄、踊りなどを当たり前に気兼ねなくやっていたと思います。


砂場で山を作り、ボール箱でロボットを作り、チラシの裏にお城を描き、ヒーローの真似をして、小石や草で食卓を演じる・・・。


それは楽しく、誰に言われてやるものではありませんでした。時には止められたってやっていたはずです。


成長し、大人になるとその楽しさは何処かのタイミングで消えていき、たかがラクガキや鼻歌のひとつにも手が出せなくなっていきます。


たしかに遊び呆けてはよろしくありませんが、個性や才能に根付いた行為まで遠ざかりがちになります。


大人になって知った経済や利益、今で言うコスパを意識した瞬間に芸術の楽しさは消え失せていき、その虚しさをリアリズムで補てんする習慣が身につき、仮にビジネスになったとしても喜びは抜け落ちています。


文化芸術は、損得や経済の一言で破壊されていきます。


文化芸術にとっては何よりも喜びが大切であって、あの感動が大人になっても毎日得られる生活が送れるなら、それはもう幸福なのではないでしょうか。

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