リベラルのエリートの話を聞くためにはお金がかかる

例えば「暇と退屈の倫理学」を読んで面白い、著者の國分功一郎氏の話をもっと聞きたいと思ったとする。
youtubeで検索すると結構出てくる、で聞いてみるとやはり面白い。ただ公開されているのは冒頭だけで続きは有料と言うのも結構多い。
これは國分氏に限らず「人新世の資本論」の斎藤幸平氏も同じで、無料で見られる多くがラジオか宗教か出版社の広告。

続きが有料の彼らの出演動画を辿っていくと文化人を繋ぐハブのような人や組織がある。
それは編集者や評論家や出版社だったりして、それらが運営するサブスク会員にならないと全編は見られないと言う仕組み。
価値あるコンテンツが無料安価で見られる方がおかしいと言う話は別として、無料の動画や安価な映像系サブスクが溢れる時代に、多くが無編集の対談に金を出せるかって言うと難しい。

これが逆にネトウヨ系コンテンツだとyoutubeに無料の動画が無限にある。
中高年の右傾化や安倍政権礼賛を推し進めたと言われる産経新聞のアプリも少し前まで無料だった。
無料で見られるSNS等で野党の誹謗中傷を行う工作会社に自民党が政党交付金を使っていた事も記憶に新しい。

結局、大衆を動かすのは無料で見られる媒体で、昔はテレビだったのが今はネットになったと言う事。
リベラルのエリート達がネットで持論を切り売りして、そこに少数の市民が金を出しても社会は何も変わらないと思う。
本気で変革するために無料コンテンツを増やして、多くの人にリーチして欲しい。