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アイデア系プロンプト概論

どうも、こんにちは!Stepon(@m2e70259765)です。

「ChatGPTはアイデア出しにはつかえない・・・」と、思っていませんか?

それは使い方を知らないだけです。

今回のnoteでは、わたしがこれまで培ってきたアイデア系プロンプトの概要を解説します!!


アイデア系プロンプト概論

アイデアには条件が必須

まず、有意義なアイデアを生成するために欠かせないのが条件です。

無条件下で生成されたアイデアは雑音でしかありません。

たとえば、ギャグを思い浮かべるとわかりやすいと思います。
むやみに変なことを言っても、ただの変な奴でしょう?
そうではなくて、きちんと文脈にそくした返しをするから面白いのです。

この文脈が条件です。縛りやルール、制限と言い換えてもいいでしょう。

サッカーにはルールがあるからおもしろいのです。ルールがなければただの玉の蹴り合い。
俳句には季語であったり、文字数の縛りがあるからおもしろいのです。それっぽい単語を述べてもただのたわ言です。

アイデアにはユニークな組み合わせが必要

とはいえ、特定の条件下でアイデアを生成するだけではなんの面白味もありません。

ありふれた組み合わせではなく、条件に即したうえで真新しさのある組み合わせをつかってアイデアを生成する必要があります。

分散表現を潜行せよ!

では、「その真新しさのある組み合わせはどうやって発見したらよいのか?」

以下のおおきな球体をChatGPTの学習内容の総体だとします。特定の条件とは、この球体のある個所にナイフをいれて、平面を切りだす作業といえます。
これを”分散表現を潜行する”と私は表現しています。

分散表現全体と切りだす平面のイメージ(中心点がコア)

この切りだした平面上から単語などを拾い集めさせるのです。しかも、単に拾い集めるだけではなく、中心点から離れた地点にある単語と単語を拾い集めます。単語と単語もおたがいに適度に離れているとなおよしです。

以下の画像のようなイメージです。

コアと四方に伸びる触手のイメージ

中心の二重丸は、平面を切りだすさいに使用するコアを表しています。

コアから四方八方に走査させて、ユニークな組み合わせを発見させます。

この場合、5本の腕がコアから伸びていますが、縦横斜めといったふうに縦横無尽に走査させるのがポイントです。

これによりユニークな組み合わせが発見しやすくなります!

平面の切りだしにはコアを適切に設定せよ!

コアは軸と言い換えてもよい代物です。
単純な話、AI小説を書きたかったら「SFを書いて!」、「サスペンスを書いて!」などとジャンル指定するだけでも、クオリティは低いですがそれっぽい小説が書けます。

このさいに使用した”SF”や”サスペンス”に相当するジャンル名がコアであり、走査時に使用される軸です。

プロンプティングではChatGPTに役割を与えたほうが精度が高くなることが知られています。たとえば、”あなたはプロのライターです”や”あなたは一流の弁護士です”などです。

同様に、アイデア出しではキーコンセプトを与えると精度が高まるのです。

コアからのダイバーダウン

そして、コアを設定したら、つぎに縦横無尽に平面上を走査する必要があります。ここで必要になるのがコアからのダイバーダウンです。

すこし前にふれた「SFを書いて!」ではつまらないAI小説しか生成されないのは、ChatGPTを潜行させていないからです。

では、潜行させるためには何が必要か?

正解は、ミドルコアです。

コアとミドルコアのイメージ

インターネットで信号を増幅する装置『リピーター』のような存在がミドルコアです。あるいは、縦横無尽に走査するさいに条件から逸脱しないように利用されるのがミドルコアです。

上記の画像でいうと、中心の丸(これがコア)をのぞく上下に合計6つある丸がミドルコアです。ミドルコアからさらに外縁にある単語などを拾ってこさせるのです。

ミドルコアを活用することで、より深層へ逸脱なくダイバーダウンさせることが可能になります。

何層にすべきか?

実際にアイデア系プロンプトを制作してみるとわかることですが、ミドルコアは複数設定(多階層プロンプト)することができます。

もちろん、ミドルコアの数が増えるほど、ミドルコアはコア(センターコア)から離れていきます。離れるとセンターコアとの”関連度”がさがります。設定如何では別の平面にジャンプしてしまうこともありえます。あえてジャンプさせるプロンプト(連星プロンプト)についてもこのあと説明しますが、基本的には3階層~4階層がうまくいきやすいと感じています。

連星プロンプトとは?

直前でふれた連星プロンプトとは、「分散表現を潜行せよ!」で話した図中央のコアが2つ以上になったプロンプトを私はそう呼んでいます。

連星化されたプロンプトにはコアが2つ(以上)ある

連星化の目的

単体ではできないことがあるから連星化させるわけですが、マルチコアにすることで出力の多平面化ができます。

たとえば、AI小説でいうと、「SF小説を書いて!」では何度か生成を繰り返すだけで既視感のあるストーリーが生成されます。
これが「AIロボットの未来をテーマにしたSF小説を書いて!」だったら、随分と生成される内容が変わってくると思いませんか?

あるいは、”単語”ではなく、”文章”で生成させたらどうなるでしょうか?

これは単純化した例ですが、プロンプトの連星化により出力の多様度が飛躍的に向上します。

これが連星化の目的です。

多様度の向上は、より有意義なアイデアの出力を意味します。まだ誰も思いついていない斬新なアイデアにたどり着きやすくなります。

多階層プロンプトと連星プロンプトの違い

「多階層プロンプトと連星プロンプトは何が違うんだ?」と思うかもしれません。

多階層プロンプトでは平面を拡張させてより有益なアイデアを得ます。これに対して、連星プロンプトでは平面をもうひとつ設けてより有益なアイデアを得ます。

多階層か、多平面かの違いです。

具体的な手法(プロンプトエンジニアリング)の違いでいえば、単純に数珠つなぎで階層を潜っていくやり方を採用したプロンプトが多階層プロンプト。
関連度という引力で2つのコアを結びつけつつ、2つの平面上を行き来しながら情報を取得するやり方を採用したプロンプトが連星プロンプトです。

左/多階層プロンプト、右/連星プロンプトのイメージ

※丁度よい画像がなかったので腕が5本あったり、3つの連星が廻っていたりします。が、実際には腕は最初1,2本(階層は3,4階層。潜るほど腕の本数が増えます)、連星も1,2個でプロンプトを構築することがおおいです。

アイデア系プロンプトの注意点

ChatGPTが得意なことというと、文章生成やアイデア出しです。
逆に苦手というかできないことというと、生成物の評価です。

ChatGPTには人間のような価値観や趣味嗜好がないためです。どのアイデアがすぐれているのか、おもしろいのかがわからないのです。

だから、すぐれたアイデアを選択する行為は人間がやるしかないというのが現時点での私の結論です。否、やらせてもいいんです。ですが、面倒でも人間が選択したほうが生成物の品質をあげやすいです。

実際、私が以前書いたnoteに”AI小説の書き方とAmazonで電子書籍を出版する方法”がありますが、ここでもあえて選択する余地を残しているのはそのためです。

さいごに

最後まで本noteを読んでいただき、ありがとうございます!!

今回は、夜な夜な試行錯誤を繰り返して作りあげてきた、”アイデア系プロンプト”について簡単に解説させていただきました。

ちなみに、アイデア系プロンプトのほかに、クリエイティブ系プロンプトも作っています。クリエイティブ系プロンプトはアイデア系プロンプトを基礎として成立する上位互換的なプロンプトです。

両方とも説明するとなるとなかなかヘビーなので、それはまたいつか書けたらなと考えています。といっても、アイデア系プロンプトをマスターしたら、あとは簡単なんですけどねw

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なにかご縁があったらまたよろしくお願いします!!(*- -)(*_ _)ペコリ

ではまた!!

文: Stepon(ステポン)


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