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新型コロナワクチン「コミナティ」を打ってみた

Twitterの投稿で察している方も多いと思うのですが、私は医療従事者です。そのため、新型コロナワクチンを先行して打つことができましたので、これから打つ方へ何かしらの情報提供になればと思い、その体験談を書き残しておこうと思います。

1回目は4月のとある日曜日、AM10時30分ころに左肩に接種しました。15分の経過観察は特に問題なく、尾身先生や石坂浩二さんの出演するVTR(15分で1周する免許センターでおなじみのシステム)を見ていました。

その後帰宅したお昼くらいから、寒気がするようになりました。激しい高熱が出るときのガタガタ震えが来る感じではなく、言うなれば毛布をずっとかぶっていたいような寒気でした。部屋の暖房をつけてもなかなか寒気がとれず、温かい飲み物を飲んでいるときだけは寒気が和らいだので、ちょこちょこインスタントのフルーツティなどを飲んでいました。夕方には倦怠感も出現しました。「あ、熱出てるなこれ」って思う感じの倦怠感です。体温は37.5度になりました。同じ頃、接種部痛も出てきました。皮膚表面は発赤や腫脹などまったくなく、奥のほうが痛む感じです。左腕を上げると特に痛みました。なんだか筋肉痛のようだな、と思いました。食欲はあり、むしろなぜか空腹を強く感じました。ので、昼も夕もしっかり食べました。

夜の入浴は迷ったのですが、翌日仕事ということもあってなるべく短時間で入浴をすませることにしました。湯船に浸かってみてすぐ思ったのですが、入浴中は接種部痛がかなり和らぎました。もしかすると接種部痛は過度ではない程度にあたためた方が良いのかもしれません。解熱鎮痛薬のアセトアミノフェンを内服して就寝。

 接種翌日の朝。倦怠感は増していました。熱は37.5度で昨日と変わらず。身体を動かすことはできたので、なんとか出勤。両まぶたが腫れぼったく、目が開けづらい感じがありました。なんとかAMの仕事はしたのですが、倦怠感が強くギブアップ。PMの仕事はスタッフに任せて、早退しました。この日の昼食はさすがに口まずく感じました。食べましたけど(そもそも病中も食欲低下しないタイプ)。とにかく身体を起こしているのがつらいので、ひたすら横になっていました。風邪の最中のような変な眠気もありました。夕方には全身の筋肉痛と関節痛も出てきて、多分このときがピークで具合悪かったです。私は具合悪すぎると眠れないことがよくあるのですが、この日も熟睡には程遠い断続的な睡眠のみでした。

 次の日になると全身の筋肉痛と関節痛はいささか限局的になりましたが、倦怠感はまだ残存。結局10日間くらいは倦怠感が続きました。あとこれは本当にワクチンと関係があるのか私も測りかねていますが、もともと持っている気管支喘息が接種後数日調子悪く、咳が出てしまいました。

 1回目がけっこうきつく、正直2回目は打ちたくない気持ちもあったのですが、COVID-19にかかるよりはマシなはず!と自分に言い聞かせて3週間後の2回目です。

 接種はAM9時30分。1時間後くらいから接種部の痛痒い感じが出てきました。前回は痛いだけで痒さは一切なかったので、意外。同じく前回はなかった痒みが出た人が確認できただけでも周りに2名いました。びくびくしながら接種当日を過ごしましたが、かるーい寒気ののち、かるーい倦怠感と37.2度の熱くらい。午後は接種部に服が触れると痛みがあり、わりと気になりましたが、入浴であたためたところやっぱりだいぶ和らぎました。

 翌日(これを書いている今日)もそこまで目立った異常はなく、ワクチン接種のことがなければ、ただのけだるめな休日です。

 2回目接種前はだいぶ警戒していたので、良さそうなことはすべてやってみよう、と思い民間療法レベルでやったことを残しておきます。もしかしたら効果があったのかもしれませんし、プラセボ効果かもしれませんし、単に他の要因があっただけかもしれませんが。

1.水分摂取

 我々の業界では、何かしら身体に取り込むときはhydration(水分補給)しとけば間違いない、みたいな信仰があります。実際腎臓に負荷のかかる抗がん剤を使うときは、事前に1〜2リットルくらい点滴したりします。

 なので、2回目接種のときは前日から電解質の入った水分(端的にいうとスポーツドリンクとか経口補水液)を積極的にとりました。前日に1500ml、当日朝摂取前に500ml、接種後も1000mlてな具合です。私は経口補水液OS-1を飲みましたが、塩分制限やそもそも水分摂取制限のある方は注意が必要です(ていうかやらないほうがいいです)。あと量に関してですが、私は医療従事者ではなかったとしても、BMIだけで優先接種できてしまう人並み外れたデブなので、かなり多めです。通常くらいの体重の方なら、1日500〜1000mlでも十分かと。

 熱中症対策でもナチュラルに勘違いしている方がいますが、アルコール類は水分ではありません。むしろ分解時に水分を使ってしまうので、マイナスです。

 事前のhydrationは熱中症対策にも有効ですよ。高温環境にいることがあらかじめわかっている場合は前日から水分取りましょう。

2.寒気には漢方「麻黄湯」

 2回目は最初の寒気の時点で、身体をあたためるべく漢方の麻黄湯を飲み始めました。麻黄湯は市販薬にもありますので、ドラッグストアなどでも入手できます。一般的には高熱が出るような風邪やインフルエンザのときに処方薬として処方したりします。

 38度以上の熱になったら、素直に解熱鎮痛薬を飲むのが良いと思います。個人的にはNSAIDs(ロキソニン等)よりはアセトアミノフェンが良いように思います。アセトアミノフェンも市販薬で売っています。タイレノールという名前のやつが有名。小児用バファリンも実はアセトアミノフェン。

3.接種部痛は温める

 なんとなく冷やしたほうがいいのでは?な気もしていましたが、入浴すると痛みが魔法のように和らぎます。接種部痛は私の周りでワクチンを受けた5人全員出ましたが、全員入浴で痛みが改善しています。n=5ではありますが、実体験として。

 そもそも日本では「注射のあとのお風呂はやめたほうがいい」みたいな都市伝説がはびこっていますので、接種当日は入浴を避ける予定でいる方もいると思うのですが、今回のワクチンに限らず、注射(皮下注射・筋肉注射・静脈注射・点滴どれでも)も採血(静脈でも動脈でも)も、実施当日の入浴は差し支えありません。接種部位を強くこすらないことは前提ですが。


 これから新型コロナワクチン接種を受けられる皆さん、どうか正しい情報を得ることを忘れないでください。コロナからこっち(その前からなんでしょうが)テレビのワイドショーは本当に信用なりません。

 ワクチンの副反応も、すべて国に報告があがり、専門家たちがワクチンとの関連性について協議してくださっています。厚生労働省のホームページでは新型コロナウイルス感染症や新型コロナウイルスワクチンの情報が日々更新されています(お役所的でわかりにくい点は否めませんがね)。どうか、日本に正しいワクチン行政のあり方が戻ってきますように。


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