わたしを値上げしよう。
すごくいい加減な後押しで。
その日、思い立って始めたこと。
今はそんなことはないって、わかってはいるのだけれど。
若いころは信じていた。
真面目でいれば。誠実であれば。一生懸命努力していれば。きっと評価されるって。
あー。
自然に出てくるワードが「若いころ」ってヤダネ。直そう。
そのうち。(←やるきぶそく。
・・・。
話を戻して。
昔は信じていた。そういう「よきひと」であろうとすれば他人が認めてくれる、評価してくれるって。
だから、じぶんの値札は他人まかせにしていた。
お任せしますって。
仕事ぶりを見て評価して下さいって。
・・・。
一度もなかったなーって。
仕事は評価され、作業も増えたし、感謝もされた。
でも。
報酬が上ったことは、一度もなかった。
ありがとうって。
頼りにしているって。
沢山、たくさん、言葉をいただいたけれど。
報酬はそのまま。
ずっと。
ずっと、変わらなかった。
でもきっとそれは、じぶんが評価に値しないからで。
もっとがんばればいい。
もっともっと。
がんばればいい。
そうしたら、いつか。
言い訳がバターになる直前まで練り続けて。
(ねりねり)
じぶんの値札を変えることを避け続けた。
・・・。
理由はたぶん。
嫌われるのがいやで、浅ましいと思われるのがいやで、失望されるのが怖かった。
築いた関係が壊れてしまうのが怖かったのだと思う。
昨日の続きでいい。
昨日の続きがいいって。
ああうん。
わたしはだめなひと。
だめにんげん。
ただ、今回はおわりにしてもいいと思ってしまった。
・・・。
まぁ、たいへん。(←あたまわるそう。
ちょっとずるいけれど、理由は他にもあったし。
歴史的なインフレ。
周りはみんな値上げ、値上げ、値上げ。
何かうちだけ赤字だなーって、ぼんやり収支を眺めていて。
「じゃあ、わたしも値上げしちゃおうっ!」
なんて。
取引先に時間をかけて説明して、価格交渉に時間をかけて。
どうせ会社たたむ予定だしとか、無責任な言い訳に背中を押され。
生まれてはじめての値上げというものをやってみた。
・・・。
ぎゃー!!!
って。
すぐ落ち込んで、〇にたいとつぶやく日々を送ることになって。
みっともなーい。
はずかしーい。
軽蔑されるーって。
山盛りの「あかん」想像をぐるんぐるんしながら、わたしの値上げは決行されましたってお話。
・・・。
え?結果どうなったのさって?
うーん。
残念ながら満額は無理だったけれど、お値段以上のなんたら。
経験ゼロじゃなくて。
経験イチにレベルアップしたんだって。
そんな日記。
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