マイコプラズマとウレアプラズマを治療するべきか

最終更新日:2019年6月9日

最近、マイコプラズマやウレアプラズマについて相談を受ける機会が増えてきました。検査を受ける方が増えてきたということなのかもしれません。
ただ、これらの菌の扱いについては注意が必要です。

マイコプラズマとウレアプラズマはそれぞれにいくつかの種類があるのですが、現在検査の対象となっているのは
・Mycoplasma genitalium
・Mycoplasma hominis
・Ureaplasma urealyticum
・Ureaplasma parvum

の4種類です。通常、マイコプラズマとウレアプラズマを別々に検査することはできません。できないというか、これら4つがまとめて検査されて結果が返ってきます。
また、マイコプラズマとウレアプラズマの検査には今のところ保険が使えません。
もう一点、肺炎を起こすマイコプラズマとは親戚のような関係ですが、種類は違います。別の種類の菌です。

さて、マイコプラズマやウレアプラズマが検査で陽性になった場合、「症状の原因」であれば、つまり体に悪さをしていれば治療を行います。これは当然ですね。

ただし実際には症状がないことが多いです。症状は無くて、検査結果は陽性。この場合、治療するべきでしょうか。

このような場合に治療するかどうかについては、最終的な結論は出ていません。まだまだデータが十分ではないからです。データは限られていますが、今のところ
・Mycoplasma genitaliumについては、治療する。
・その他の3つの菌については、症状や診察での異常が無ければ治療しない。
という考え方が多いようです。

Mycoplasma genitaliumは、比較的病気を起こしやすく、他の3つの菌は起こしにくいという違いがあるため、このように考えられています。
ただし、上にも書いたようにまだデータが十分ではないので、今後研究が進んで考え方が変わる可能性はあります。

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