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オンライン花屋が店を持つまで②

こんばんは。ステイフラワーです。

先日に引き続き、お店を持つにあたり思っていることをつらつらと書き連ねていきたいと思います。

前回挙げたビジョンは以下でした。

①そこにいけば、花や人生を豊かにするもの・人に出会える場所。

②そこに行くという行為そのものが 暮らしに変化をもたらす場所

③花という文化をはじめ、書籍、美術、工芸様々な文化に触れられる場所

④そこに足を運ぶ人と作り上げる場所

もうひとつ、

⑤花屋のコミュニティをつくりたい


今日は①②あたりについて書いていきたいと思います。

こちらも抽象的になってしまうのですが、思い返せば私がサラリーマンだった時に遡ります。

当時、心がささぐれていた私は 、お花を家に迎える機会がありました。(確かあれはケイトウだった)

毎日会社と家の往復で日々すり減らされていた中、ふとした時に花を一瞥する瞬間、朝水を変える時 上手く表現できないのですが、本当に豊かだなと感じました。

当時を振り返ってみると、豊かさとは程遠い暮らしだったと思うのですが(精神的に)その瞬間だけは、マインドフルというか豊かだったと思います。

 もう一つのきっかけはとある珈琲屋さんでした。

友人に誘われ訪れたそのお店で飲んだ珈琲は「美味しい」という感情よりも

「どんな熱量でこれを作っているのだろうか」と思わされる一杯でした。

またもや抽象的なのですが 「本物」というか、本気の熱量に触れたとき

心が強く揺さぶられたのを覚えています。

平日を砂時計のように暮らす私にとって、その時間達はかけがえのないものだったと思います。人間としての私を保ってくれていたように感じます。(「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と憲法25条が唱えるように、ただ働くだけではなくて、私たちは豊かに生きるべきだと個人的に思っていいます。)

 美容院に行った後や、新しいお洋服に袖を通して街に出かけたとき、ネイルをした後、そんな風に、大きくはないけれど、日々の暮らしにちょっとした豊かさをもたらしてくれる物達に心を揺さぶられました。

 「私もそんな場所を作りたい」

そんなシンプルな感情が私を突き動かしています。

少し話はそれますが、昨年の1周年の個展の際、テーマとして"THE CIRCLE" という言葉を冠しました。”circle”の意味は以下です。

"a group of people with a shared profession, interests, or acquaintances." (by oxford languages)

「共有された仕事、興味、または知人を共有する集団」

花屋として、「暮らしにちょっとした豊かさ」を求めている人々、その気持ちを共有できる人々が偶発的に集う、その輪が広がるような空間 そんな場所を作りたい。 

そう思ってオンラインの私がオフラインでの場所づくりを始めました。

ここからは、新たな場所の名前と想いの話です。ずっと抽象的ですみません。。

STAYFLOWER としてお店を持つわけなのですが、私にとってその場所はただの店ではなく、もっと意味のあるものにしたくて。

そこでSTAYFLOWERとは別の名前を冠しよう。そう決めました。 

KOYA  by STAY FLOWER

「小屋」 

そこに行けば、いろんな道具や人に出会える。
大きい事はできないかもしれないけど、小屋から生まれるものがある。

「人生を畑を耕すように豊かにしていく事。」

耕す=土を反す、掘り起こす レコードをdigる(探す)ように面白い事を日々探していく。

文化を指す英語"culture "これはラテン語colereに由来する。本来「耕す」という意味があるその言葉に、「心を耕す」という意味が加わりcultureになった。

とっても素敵な表現だと思います。

花を贈り、贈られ、共に暮らすという行為

それは立派な文化だと私は思います。

昔、友人に

「本は安価に買える一流の文化だよ」

そう教えてもらってから、より文学が好きになりました。

花も同じように思います。

例えば、高級なブランドのショーウィンドウに飾られているお花も、街頭に咲いているお花も どちらも美しくその差異はないと思うのです。

かつてキリストが

「野の百合を見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし。栄華を窮めたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいなかった。」(マタイ6:28-31 より意訳)

そう言ったように。

人生を耕す事。= cultivate  
その人の豊かさを深める道具や人、文化に会える場所。
何が豊かかわからなくてもいい。かつての私がそうだったように。

手に触れて、五感で感じて 探せばいい。豊かさを。

そこにはいろんな道具やいろんな畑を持った人がいる。

おもしろそうな畑ならまねればいい。

同じ畑の人がいれば聞いたらいい。

自分の畑にまよったら、

道具を見直しに来たり、

ほかの人に会いにくればいい。

そんな場所でありたい。

そう思ってKOYA という名前を付けました。

なんかポエマーチックになってしまいましたが

夜も遅いので許してください。

代田橋の一角に創る、小さな小屋にはそんな思いが込められています。

とここまで、少し熱く語ってしまいましたが気負いせず遊びに来てください。

小さな小屋で、沢山の花々とお待ちしております。

あなたの暮らしがより深い、豊かなものになりますように。

sincerely flowers. 

STAY FLOWER



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