(詩)軛

歩き方は知ってる
僕のより大きな足跡を辿ればいい
笑い方は知ってる
僕のより大きな声を聞けばいい
ずっとそれで良かった
ずっとそれしか知らなかった
真っ暗な場所に放り出されて
なんにも聞こえなくなって
自分の手も見えないのに
目的地は必ずある
歩き方は知ってる

泣き方は知ってる
昔はもっと上手だったんだよ
生き方は知ってた
僕のより大きな手を掴めば良かった
ずっとそれしか知らなかった
これからもそうしたいのに
全て裏返しになるんだ
でも僕は認めない
認めることが出来なかった
全身に針が刺さって
血が吹き出してしまいそうだったから

真っ白な雪の中に
僕の足の形を作ろう
何かを僕は見つけるだろう
誰かが僕をみつけるだろうから

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