Blue

「あなたの事なら一ケースだって飲めるわ」そうジョニミッチェルの名盤『Blue』の中のこれまた名曲の中の一節です。

私がこの歌に出会ったきっかけはジェームズブレイクのカヴァーです。熱烈なジョニファンから持ってすれば余り聞こえの良い入り方ではないでしょうね。

一節と書いてしまいましたが『A Case of You』が曲のタイトルなのです「あなたの事だったら一ケースだって飲み干せるわ」。なんとも言えない「大人感」(笑)。いや真面目に素晴らしい楽曲だと思ってます。

そんな訳で、私はジョニのにわかファンではあるがそれでも沢山のアルバムを聴いた。今朝、無性に聴きたくなってSpotifyを開けたら、彼女も配信アプリから楽曲を引き上げてしまったようです。確かにミュージシャンにとっては世知辛いご時世。私のように音楽を愛するいち聴き手としてはそれで良い気がする。何故なら聴き手としても、配信で次々とリリースされる楽曲は毎週でも全てを聴き追い続けるのが難しく、楽曲自体を「聴きすり減らせる」というか、ありがたみがなくなるというか、(配信には散々お世話になったが)せめてダウンロードという形に戻すべきだと私は思う。

まあ、音楽業界の趨勢については音楽評論家の先生達に任せるとして。本題に戻ります。

ラブソングの多いジョニの歌詞には「I Love You」などのストレートな表現はほとんど出てこない。これは検索して知った事だが、この曲にはシェイクスピアの作品の中の一節さえ出てくるそうだ。

確かに人間の心の機微はとても複雑であり、「愛憎半ば」であったり「依存的」であったり、「好奇心に満ち溢れている」かと思えば、すぐに「心変わり」してしまったり。ジョニの歌詞には豊かな表現力がありありと満ち溢れており、私もこんな素晴らしい表現力があったらなあ、といつも思っいる。

私は物書きを目指す、55歳の遅咲き執筆家ではある。物書きを目指しているくせに読書はあまり好きではない。恥ずかしながら、この半世紀に及ぶ人生の中、100冊位しか読破していないだろう。だが表現したい気持ちは人一倍ある。敬愛して止まない村上春樹氏は「読書は心の貯金です」と優しく促してくれますが心の活動としては読書はあまりにも凡庸といか、とにかくアウトプットしなければならない、「私の心の中に渦巻く光と影」を早く吐き捨てて行かねば、という状態なのです。

詰まらない文章が続きますが、出来ましたらまた遊びに来てくださいね。村上春樹氏(しつこく登場させます。だって好きなんだもん)は「お金を貰う仕事以外では一切文章は書かない」と仰ってますが、私はこんな文章でお金を頂くなどとはさらさら思えず。

良いんです、金は天下の回り物だとも言いますし(笑)。

そうなんです、私は確かにワシワシ食べてせっせと腰を動かして、疲れたらゴロゴロという煩悩の塊ですが、食っていくのに困らない額があれば、それで良いんです。悪い事には散々手を染めましたが、意外にいい人なんですよ。怖がらないで下さいね。あと「餌を与えないでください」(笑)。

何だかジョニへの愛というより承認欲求になってしまいましたね。ごめんなさいジョニミッチェルさま。

追伸

気鋭のホラー映画監督アリアスターの『継承 ヘレデタリー』の最後に流れるのはジョニの『Both Sides Now』という曲です。

この人の脳みその中も覗いてみたいですね。

おわり