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スター坊主めくりが登場した背景(1)

 11月15日、「スター坊主めくり」という僧侶31名が登場する日めくりカレンダーを発売しました。発行元は私たち、便利堂という京都にある明治20年(1887)創業の美術印刷・出版会社です。なぜそんな老舗がこんなポップな日めくりカレンダーを?と思われるかもしれません。それは「もっとたくさんの人にお寺を知ってもらいたい。僧侶を身近に感じてもらいたい。」という熱い思いからでした・・・

 便利堂とお寺様との仕事のきっかけは、創業まもない明治期に、京都・奈良の有名寺社からの「記念絵はがき」の注文にさかのぼります。(当時は私製絵はがきが日本ではじめて認可され、空前の絵はがきブームが起こっていました。人への伝達手段として、まるで現代のSNSの様にもてはやされていました。)それ以来、便利堂は130年にわたり、寺宝や建造物の撮影、絵はがきをはじめとして、リーフレットや記念品などの制作など、お寺様を「周辺から支える」ようなお仕事をし続けてきました。

 そして、最近気になり出していたのが「寺離れ」「檀家離れ」など、一般的に思われているイメージとは別に、自分の持っている特技や趣味を活かしSNSを駆使し、仏教をひろめようとしている若手僧侶の存在でした。当たり前ですが僧侶も人それぞれ、面白い人や堅物な人、細かな人や大雑把な人など、普通の人同様に個性があるにも関わらず「僧侶=   」というステレオタイプなイメージでくくられてしまっているのが、何とも勿体ないとも感じていました。

 「もっとたくさんの人にお寺を知ってもらいたい。僧侶を身近に感じてもらいたい。」それが現代人が抱える悩みやもやもやの解決法になり得るのでは、と思い出して数年。方法を模索したなかで浮かんだのが「日めくりカレンダー」でした。(続く)



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