有料で配信することの意義

初めてnoteでサポートなるものをいただき、動揺してしまった。本当にありがとうございます。

さて今回は、星乃朗読舎やわたしの考えについて、ちょっと書いてみようと思います。

はじめに言っておくのですが、この考えはいま考えながらまとめているものです。
リレー配信に参加してくださる方が全員賛同してくれているとかそういうわけではありません。考えが違ったら申し訳ない。

さて、いまオンラインで演劇をしようと試みている人たちの多くは、無料もしくは投げ銭制と銘打って作品を公開しています(少なくともわたしの周りはそう)。
その中で、わたしが有料配信を行う理由をまとめてみました。

1.選ばれやすくする

有料にすれば当然ながら視聴者数は減る。
しかし今回は「選ばれる」というのが重要だと考えている。
無料のコンテンツが溢れている中、人は良質なものからそうでないものまで様々な選択肢の中から自分に合ったもの、合いそうなものを選び取らなければならない。
その中でコンテンツを有料化することにより「金銭という対価を支払うのだから、無料のものよりも楽しめるはずだ」というような、ひとつの指針になることを期待した。

2.仕事としての責任をもつ

無料のコンテンツの場合、視聴者が時間をかけて見てくれているという意味では、たとえ無料だろうと責任感を持つべきかもしれない。
しかし無料配信は趣味の延長、練習や暇つぶしとしてやる場合もある。
この企画は趣味や練習、暇つぶしではないという意思表示をするとともに、金銭が発生している以上は仕事として持てる技術をしっかりと使い、なあなあでやらないという責任をより強く持てるようになると考えた。

3.そもそも無料配信は赤字

いわゆる有名な俳優・声優業の人物が無料で朗読を行なう動きがある。しかしそれはチャリティ的な行為であり、有名だからこそ社会貢献になりうるという側面もある。
我々のような役者が無料配信をしても、大きな社会貢献になるとは考えづらい。応援してくださる方には喜んでもらえるかもしれないが。
というかそもそも無料配信は基本的には赤字なのだ。

我々は演技という技術を売っている(生活できてようが、できてなかろうが、チケットを有料で販売している・発表会と銘打っていない舞台に立ったことがあれば、全員そうだと考えている)。
その技術を無料で公開するということは技術料、人件費の面で赤字になっているのである。

4.役者に対価を支払いたい

これは個人の意見というか気持ちだが、役者は自分をいわゆる、"安売り"しないでほしい。技術やはたらきに見合った対価を得てほしい。

レッスンや現場で磨いた自らの技術を使い、人を楽しませて対価を得る。
そんな環境、仕事場をつくりたい。
役者本意な考え方ではあるが、星乃朗読舎が自宅で気軽に楽しめる娯楽として多くの人々に受け入れてもらうことができれば、成り立つのではないかと考えた。

以上、わたしの考えがぜんぶ正しいとは思いません。ご意見あったら是非コメントください(優しめの言葉でお願いしますね)。

星乃朗読舎の取り組みが受け入れられるかどうか、それはひとえに皆さんが聴いてくださるか、楽しんでくださるかどうかにかかっていると思っています。
楽しんで聴いていただけるよう、いただいたご期待のぶんだけとにかく頑張ります。

うまくいくな、と思えたら、わたしひとりの朗読やリレー朗読に加え、ゲストをむかえて朗読してもらう(ひとりで)とかも考えてます。

無料で配信することにも意味があるし、有料でやることにも等しく意味はある、そこに自覚的になって表現をしていきたいぞ、ってお話でした。

2020.4.17 00:50 追記

こういうのの最後に宣伝載せなきゃだめじゃん。やってもた。

日付かわって今日と明日ですね、本配信の1回目と2回目をやります。

金曜日はひとりで朗読。
土曜日は5人の出演者でリレーします。

どちらも青空文庫に掲載されているおはなしです。聞いたこと・読んだことのある方が多いと思います。

ぜひお好きな飲み物や食べ物など用意して、ゆったりとお楽しみくださいませ。

星乃朗読舎‪vol.1
「マッチ売りの少女」‬

2020/4/17(金)22:00〜

‪<読み手>‬
‪星秀美

<料金>
500円‬

‪<チケット購入>‬
https://ssl.twitcasting.tv/star_hh/shopcart/2969

星乃朗読舎vol.2
「銀河鉄道の夜」リレー配信

<読み手>
赤猫座ちこ(牡丹茶房)
井本みくに
大友沙季(戦座 阿吽)
星秀美
福井夏(柿喰う客/しあわせ学級崩壊)

<料金>
1000円

<チケット購入>
https://ssl.twitcasting.tv/star_hh/shopcart/2971※個別の扱い等はありません。チケット売上は出演者に等分されます

※チケット購入時はツイキャスへのログインが必要です。
アカウント作成の他、Twitter、Facebook等でのログインも可能です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?