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金の長ネギ、銀の長ネギ?

突然ですが、スーパーへの買い出しは『毎日行く派』と『週末に買い溜め派』に分かれるかと思います。

派閥を作りたいワケではないのですが、分かれてくれないと先に進まないので、ここはどちらかに分かれるという体でお願いします。

さて、かくいうワタクシは『毎日行く派』なので、昨日もいつものようにスーパーへ買い出しに行きまして、必要な食材をカゴに入れ、レジに向かいましたよ。

その時にですね、ハッと思い出したのです。

(ネギ!長ネギ忘れてた!)

長ネギの置いてある場所は入口付近なので、ぐるっと大回りしてスタート地点に戻らねばならず、やれやれ…と思いつつも、買い忘れるよりマシだと気を取り直しまして。

今度こそ無事に長ネギちゃんをカゴに入れ、レジでお会計を済ませましたよ。

レジ袋に買ったものを詰め、ババチャリ(リアにもカゴとカバーがついてる愛車)に詰め込み、帰宅しました。

冷蔵庫に買ったものを詰めておりましたら、なにかこう、違和感を感じたのですよ。

(ん?何か足りないような…?)

数十秒、そのまま考え込みまして、またしてもハッとしちゃったのです。

(長ネギ!買ったはずの長ネギがない!!)

慌てて外に止めてた自転車のカゴを確認しましたが、長ネギの姿はなく、ワタクシ記憶をたぐりまして。

(そもそも、長ネギを袋詰めした記憶がない…)

あまり考えたくはありませんでしたが、袋詰めコーナーの棚の上に、置き去りにしてきてしまった模様。

買い忘れなかったけど、置き忘れちゃったという、オーマイガッ!な自分を呪いましたよ、ええ。

慌ててスーパーまでババチャリを飛ばしまして、サービスカウンターへ向かいました。

「あのっ!さっきこちらで長ネギを買った者なのですが、あそこの(袋詰めコーナーを指差しながら)上に置きっぱなしにしてしまったみたいで…長ネギの忘れ物、届いてませんか?」

息も絶え絶えそう訴えましたら、サービスカウンターのおねえさんは、いたって冷静沈着に

「長ネギですか?失礼ですが、レシートはお持ちでしょうか?」

「レシートですね!ありますあります!」

リュックからわたわたとお財布を出し、レシートをビシィッと(そんな力む必要ないけど)カウンターの上に出しましたよ。

するとカウンターのおねえさんは、レシートをチェックしたのち、まるで『金の斧、銀の斧』の物語を彷彿とさせるように

「お忘れになったのは、この長ネギですか?」

と、長ネギちゃんを出してきてくれましたよ。

「そうですそうです、ソレなのですっ!…で、届けてくださったのは…?」

「他のお客様がお届けにみえましたが、名乗らずに、お帰りになりました」

(そりゃそうだよね、財布ならともかく、長ネギだもんね…)

「そうですか…。とにかくご面倒お掛けしました!ありがとうございました!」

そう告げて長ネギを受け取ったワタクシでしたが。

(私も長ネギだろうが玉ねぎだろうが、忘れ物を見つけたら、必ず届けよう!コレこそ親切の循環なのだ!!)

そう固く心に誓いつつ、帰路に着いたのでございます…。

しかしですね、こうして文字に起こして改めて読み返すと、

(長ネギひと束にこんなに焦って慌てて必死になる自分ってどうよ?)

とも思うのですが、どうなんでしょうね?

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