Taguchi Lab 2020秋学期運営方針(202009)ver 1


田口です。早くも9月になりましたが、皆さんいかがお過ごしですか。

秋学期の学部研究室の運営方針について、以下のように5つ案内します。

1 秋学期のゼミキックオフ、2 秋学期のゼミ開催曜日と時間、3 実施形態、4 チーム編成やプロジェクト編成、5 コアとなる基本書



1 秋学期のゼミキックオフ

9/23(水曜)AM(行動経済学会プレ・プレゼンを実施予定)

※(大学講義開始前ですが)可能な限りご予定をお願いします。
※9/30水曜は、行動経済学会準備として休講予定です。

2 秋学期のゼミ開催曜日と時間

水曜1.2限 (12期、13期、14期とも)

※基本的には、水曜1・2限に、研究の全体ミーティングや合同ゼミ、ジャーナルクラブ(top journal研究会)等を実施しますので、2・3・4回生とも、この2コマには他の講義を入れないようにスケジューリングしてください(なお、プロジェクトやチームごとのミーティングは、都度、調整して実施していきたいと思います)。

なお、昨年度までは、4回生は別枠でゼミ時間を設け、2・3回生と切り離してゼミを実施していましたが、後で述べる理由により、今年はこの時間帯にコアとなるものを集約したいと思います。


3 実施形態

春学期と同様、基本はオンラインでの開催(zoom)

※今後のコロナ状況や社会情勢、および必要性に応じて、(人数制限をした上で)大学での対面実施をすることも、なきにしもあらずですが、その場合は予め皆さんと相談の上決めたいと思います。


4 チーム編成やプロジェクト編成

①基本は12・13・14期が合同となる「チーム」(ユニット)をいくつか編成し、そのチーム単位(ユニット単位)で活動→第1優先を「卒業論文作成」とする

※イメージ:12期の卒論アイディアを、13・14期とともに「データ取得→分析→執筆」というかたちで具現化していき、12期卒業後は、13・14期がそれを引き継ぎ、国内外学会への論文投稿、学会発表に持っていく

※昨年度は、2・3回生のAI学会に向けての活動と、4回生の卒論が融合しきれず、特に2・3回生(現12/13期)の皆さんはマルチタスクに苦しんだと思いますので、今秋学期は、全員が「卒論第一優先」で、かつそれが「卒論」にもなり「学会投稿論文」にもなるという仕組みにしたいと思います。


②各チーム・ユニット単位で、自らで投稿先の学会やジャーナルを選択し、その目標に向けて活動する

※いままで一律「みんなでAI学会」「みんなで行動経済学会」と横並びでしていましたが(それはそれでゼミの一体感を作る上で機能していたところもありますが)、「世界一」を目指すためにも、ターゲット学会・ジャーナルを自分たち自身で選択するところから考えていき、どのような戦略でそれを実現するかを一緒に考えましょう。そこで、今秋学期からは、「横並び」をいったんはやめにして、能動的に「自分たちの研究の行き先」を決める仕組みにしたいと思います。
※昨年度、11期生の卒論が商学部内の最優秀賞を取りましたが、我々は「さらにその先」を目指します!


③各チーム・ユニット単位で、自らの専門を特化する(これだけは負けないという「武器」を作り、極める)

※上記①②の活動の中で、各チームごとに、使うツールや分析手法について、たとえば「我々は、PythonでSNSのビッグデータをスクレイピングし、テキストマイニングすることに特化」「機械学習での分析に特化」「otreeを使ったオンライン実験をすることに特化」「Rを使ったベイズ統計分析に特化」「ゲーム理論モデルで現実を抽象化することに特化」「行動経済学のナッジを現実に応用したフィールド実験に特化」など、これだけは自分たちの武器にしたいというものを決めて、それを極めてほしいと思います。使うプラットフォームも、これまでは、アンケートや実験と言えばgoogle formがメインでしたが(google formももちろん悪くはありませんが)、そこから脱却していくことも「世界一」を目指すことに繋がると考えています。


④それでいてかつ、横のつながりも担保しうる仕組みを構築

※①②③のような流れで行くと、チーム間の横のつながりや、世代内の横のつながりが希薄化していく可能性がありますので、その点に横串を指すような何らかの仕組みを他方で作っておきたいと思います(たとえば、各自の興味関心に合わせたチームフリーな勉強会や、世代ごとのミーティングなども考えています)。


5 コアとなる基本書

Matthew J. Salganik. 2019. Bit by Bit: Social Research in the Digital Age. Princeton Univ Press.
(邦訳『ビット・バイ・ビット -- デジタル社会調査入門』有斐閣)

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641174481

※いまのところ、これをゼミで皆で輪読することは予定していませんが、この内容は知っていることを前提に、研究を進めていけたらと思いますので、各自で入手し(英語の原著はwebで全文が読めます。以下のサイトを参照)、必要に応じて参照してください(なお、scienceやnature掲載の社会科学実験・ビッグデータ分析研究の紹介が数多くされていますので、読んでいて楽しい一冊です)。
https://www.bitbybitbook.com/en/1st-ed/preface/


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特に4①-④は、はじめての試みですので、柔軟に考え、トライアンドエラーでみなさんと随時相談して行けたらと思っています。何卒宜しくお願いします!

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